転生皇子の新生活

𝐍 𝐢 𝐚🐾

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本編 幼少期

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 11の月になり、ルーカスは5歳になった。


「「「誕生日おめでとう」」」


「ありがとう、皆」


「ルークも少し、大きくなったんじゃない?」


「本当に?」


「ああ。確かに少し大きくなった。これなら予定通り来週から武術の授業を始められるな」


「良かった」


 平均が113cm程に対して、ルーカスは100cmしかなくその上体重も軽い。その為武術の授業を遅らせようか話していた。
 しかしこの2ヶ月で、2、3センチ程伸びた為、これから大きくなると考え予定通り武術の授業を始める事にした。


「授業は魔法の後だ。魔法の授業が終わったら、騎士団の方の訓練場に行け」


「ルーク、私達も一緒に行くからね」


「分かった。エド兄さんは1の月には学園に通うから寮に入ってしまうんだよね」


「ああ。だが、貴族寮は休日は封鎖される為、城に戻ってくる」


「でも、1週間も会えないのは少し寂しいですわね」


「直ぐに帰ってくる」


「やはり、エドお兄様は冷めておられますわ」


「ふふ、僕は寂しいから冷めてないでしょ?」


「ふふふ、どうかしら」






 1週間後。ルーカス達は魔法の対人戦闘をし終えた。最近は、魔法師団の人達と訓練している。


「では、本日はここまでです。ルーカス殿下は本日から武術の授業ですね。頑張ってください」


「ああ」


 授業を終えた4人は、魔法師団の訓練場を出た。


「なんか、テオ殿下は普通だよな」


「どこがだよ! あんなすげー魔法使うんだぞ!」


「ああいや! そうじゃなくて、まぁ普通じゃないんだけど!」


「まぁ、私は言いたい事は分かるよ。噂では化け物だとか礼儀がなってないとか言われているけど、実際会ったら凄く綺麗な人だし礼儀作法も私達よりも全然凄いよね」


「そう! そういう事!」


「ああ! 確かに! すげー怖い人かと思ったら全然優しいんだよ! 俺こないだ、何で魔法の発動があんな早いのか聞いたんだよ。そしたらすっげー分かりやすく教えてくれたんだぜ!」


「殿下に直接か? 怖いもの知らずだな」


「そりゃ、最初は怖かったけど俺あの人が怒ってるのお披露目会の時でしか見てねーもん」


「確かに。その時も、翼見せろとか、ワインかけそうになったとかだったしね。下手を打たなければ、怒ることも無いんじゃないかな?」


「でも怒ったらすげー怖いぞ?」


「まあ、それは他の皇族の方や貴族の方も同じじゃないかな?」


「そうだよ! とにかく、殿下は意外と優しいんだよ!」


「うーん、そうかー?」


「何の話だ?」


 ルーカスの知らないところでいつの間にか、ルーカスの好感度が上がっていっていた。





 4人が騎士団の訓練場に付くと、アレクサンダーが待っていた。


「ルーク、先にローブを置いておいで」


「うん、分かった」


 ルーカスはローブを脱いで軽く畳み、柱の近くに置いた後、みんなの所へと戻る。


「ルーカス殿下は初回なので本日は私1人で授業を行います。次回から団員と共に訓練となります。
 本日は私はルーカス殿下にお付します」


「分かった」


 挨拶が終わると、アレクサンダーはルーカスと、エドワード達は3人で訓練を始める。


「では、最初は身体測定を行います。体力と体幹、バランス感覚、それから筋力の測定です」


 まず、体力から測り始め、次に体幹とバランス感覚、最後に筋力を測った。




「……殿下、驚きました」


 アレクサンダーがそう言うと、ルーカスは苦笑いをした。


「体力、体幹、バランス、全て今のエドワード殿下と遜色有りません。しかし筋力は、すずめの涙程しかございません」


「……そんなにかな?」


「そんなにです。これでは長剣は振るえません。弓も余り遠くには飛ばす事が出来ないかと。
 レイピアであれば扱えると思いますが、学園の剣術大会に参加する事が出来ません。殿下は全て出ないといけなくなるので、長剣を扱えるようにして頂く必要がございます」


 学園の中等部と高等部では、弓術、剣術、体術、魔法の4つの大会がある。どれに出るかは基本的に自由で、全て出ても、1つだけでも良い。
 だが、皇族の男児は、1人は必ず全ての大会に参加しなくてはならないという決まりがある。その為、兄2人が卒業すれば、ルーカスは全ての大会に出ないといけなくなる。


「その事だけど、先週の誕生日に父様が特注で作った長剣を贈ってくれたんだ」


 ルーカスはそう言って亜空間から剣を取り出す。


「これをですか?」


「そうだよ」


 その剣は、アレクサンダー達が使う物と同じ長さではあるが、刃の部分は普通のものより、一回りほど細かった。


「持ってみてくれるかな」


「軽いですね。しかし、しっかりと重みもあります。これならば、もう少し筋力を付ければ何とかなるのでは無いでしょうか」


「うん。まぁそれでも筋力は付けないといけないけどね」


「そうですね」








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