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高等部編
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しおりを挟むあれから1週間が経ち、ルーカス達はペレス家で各々の時間を過ごしていた。
「リヴ、レイア、そろそろ夕食を取りに行こうか」
ルーカス達は食事をする為に、食堂へと向かった。
「ちーうえ、おりる!」
食堂へ入るとレイアは抱えているリヴァイに下に降ろせとせがんだ。
「今から食事だ」
「おりるの!」
リヴァイは一度拒否するが、レイアが拗ねて言うと仕方なく下へ降ろした。
するとレイアは食堂の中を楽しそうに歩き回った。
「突然歩きたくなったのだろうね」
「はい。満足すれば食事に向かうかと」
ルーカスとリヴァイは困った様に2人でそう話す。
「とうさま!」
「ん?」
レイアが2人の元へ近づきルーカスを呼びそれに反応した瞬間、ルーカスの視界が突然ぐらついた。
え、うそ……!
「殿下!」
そしてルーカスがレイアの方に倒れそうになるのを、リヴァイが慌てて抱き寄せる。
すると丁度食堂の入口から驚いた声が聞こえた。
「ちょ、ちょっと! 公共の場で何してるんですか!?」
その声の主はギャビンで、隣にはヒューゴ達もおり、ルーカスとリヴァイが抱き合っているのだと思い酷く狼狽えた様子をしている。
しかしルーカスは彼らに構わず、酷く落ち込んだ様子をしている。
「今僕は、2歳児の力で倒れたのかい? 走った勢いでもなく、ただの純粋な力に?」
「で、殿下、子供の力は案外強いものですから……」
酷くショックを受けた様子のルーカスをリヴァイが必死に慰める。
その会話の内容をギャビン達が不思議に思っていると、彼らの後ろからソフィア達がやってきた。
「あら、今日は皆さんお揃いのようですね」
「っ、姉さん! どうしよう僕……!」
ソフィアに気付いたルーカスはソフィアに助けを求めるようにそう言った。するとソフィアは酷く心配した様子でルーカスに尋ねる。
「何があったの、ルー?」
「僕、レイアに倒されてしまった……」
「……ん? どういうことかしら?」
ルーカスの言葉に理解が追いつかなかったソフィアはリヴァイの方へ視線をやった。するとリヴァイが何があったのかを説明する。
「ふふふ、まさかレイアの力に負けちゃって落ち込んでいたなんて!」
「姉さん、笑い事ではないよぉ」
「ふふ、ええ、そうね」
ソフィアは笑いを収めると、真剣な表情をする。
「ルー、貴方また痩せたんじゃない? リヴァイ、ルーが公務や課題をしている時、貴方達外に出ていますよね?」
「はい。殿下の邪魔をせぬようにとレイアを連れて、昼食も別で食べております」
そのソフィアとリヴァイの会話に、ルーカスは後ろめたそうに視線を逸らしながら言う。
「……昼食を抜く日が数日、、」
「それが原因ね。ルーがそんなに長い時間集中しているのならば、長期休暇分の公務も課題も、ほとんど終わっているんじゃないかしら?」
「リヴ達を追い出すのが申し訳なくて、早く終わらせようと……。明後日には終わると思う」
そのルーカスの言葉にソフィア達は驚きの表情をうかべる。
「明後日って、まだひと月も残っているわよ?」
「嘘だろ……俺なんて課題だけなのにまだ半分しか終わってない」
「ギャビン、それが普通よ」
ソフィアは頭を抱えてしまう。
「リヴァイ、ルーが公務を行っている間、貴方はルーの監視をして下さい。レイアは私が見ているわ」
「それでは姉さんの邪魔をしてしまう」
「平気よ。貴方と時間をずらせばいいのだから。レイア、明日のお昼は私達とピクニックに行きましょうか」
「ぴくにく、いく!! やったぁ!」
ソフィアの提案にレイアはとても嬉しそうに反応した。
「明日はゆっくり公務を行っていて構わないわよ。短いピクニックだったらレイアがガッカリしちゃうでしょう?」
「姉さん……」
「さあ、そろそろ食事を食べましょうか」
そういうとソフィアは席につき、他の皆も席に着いた。
「ごめんね、リヴ。明日からは昼食をしっかり食べるから」
「お忘れになっていた時は私がお声がけ致しますのでご安心下さい」
そうしてルーカスは2日間リヴァイの監視付きでの公務を行うことになったのだった。
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