転生皇子の新生活 高等部編

𝐍 𝐢 𝐚🐾

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中等部4年編

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 オリエンテーションの準備は順調に進んでいく。その合間にある授業にも学園の者達皆が真剣に取り組んでいる。

 ルーカスのクラスは午後から魔法の授業の為、ルーカス達は早めに昼食を取りに食堂へと向かった。


「ルー、貴方ももう食堂に来たのね。ここの席はまだ空いているわ。皆さんも久しぶりに一緒にどうでしょうか」


 ルーカス達が食堂へ到着すると、既に食堂に来ていたソフィアがルーカスを見つけ呼んだ。


「せっかくだしそうしようぜ」


 フランクがそう答えると、他の皆も賛同しソフィア達の隣にそれぞれ座って食事を始めた。


「ルーは小盛から中盛りに昇格したのね」


「小盛は全て食べられる日が増えてきたから、少しずつ増やせるように中盛りにしているんだ。流石にリヴに全て食べてもらう訳にはいかないから、食べる前に皆に取ってもらっているけどね」


「そうなのね。頑張って食べて偉いわ」


 そうやってソフィアがルーカスを褒めると、マルセルとフランクがルーカスを揶揄う様に嫌味を言ってくる。


「あの少量でどうやってここまで背が伸びたのかは不思議だがな」


「そうそう。普通身長に栄養行かねぇよな。ま、平均くらいで止まりそうだけど」


「それでは困るよ。僕はリヴの背を越すのが目標なんだから」


 そう言ってルーカスは拗ねたように言い返す。すると2人はさらにルーカスを揶揄った。


「あはは、無理無理。ノア様の身長197cmだぜ?」


「お前はまず170cmを目指せよ」


「そうそう。だからちゃんと食えよ。私達に迷惑だなんて思わなくて良いからさ」


 真剣な表情になったフランクに、ルーカスは嬉しそうに頷く。その様子を微笑ましそうにソフィアやアレイル達は眺めていたが、リヴァイだけは、自分の身長を的確に当ててきたフランクを不気味に思ったのだった。


 その後、食事を終えるとルーカス達は席を立った。


「姉さん達もそのまま訓練所に向かうのかい?」


「ええ、そうよ。ルーも?」


「うん。良かったら皆で行かないかい?」


「もちろんよ」


 皆で訓練所へ向かう事になり、食器を返却口へ持っていくと、全員で食堂を後にし、野外訓練所へと向かった。


 その道中の廊下を歩いていると、動きやすい服装に着替えたコロンが、嬉しそうにルーカスの元へ走ってくる。


「皇子様! 皆さんもこんにちは!!」


「はい、こんにちは。モルは今日も元気ですね」


「えへへ」


 ソフィアに笑顔でそう褒められると、コロンは嬉しそうに頭に手をやり喜んだ。


「ちょっとコロン! 待ってください。突然どうし、、あ! こ、こんにちは!」


 するとそこへコロンの友人がコロンの後を追ってやってきた。彼はルーカス達に気づいた瞬間、驚きの表情を浮かべながらもきちんと挨拶をした。


「ふふ、こんにちは。コロン、友人を置いてきたのかい?」


「すみません、皇子様を見つけてつい……。ごめんね?」


「良いですよ。いつものことですから」


 2人のやり取りにルーカスは少し微笑んだ。


 コロン達のクラスは、屋内訓練所で魔法の授業がある為、よく廊下ですれ違っていた。


「まったく、本当にルーの事が大好きなのね。リヴが凄い嫉妬してるじゃないの」


 ティファニーが呆れたようにコロンにそう言うと、コロンはリヴァイの方へ顔を向けた。するとあまりの顔の怖さに、リヴァイの事も大好きなコロンでさえも顔を青くする。


「ぼ、僕は皇子様とノア様の応援をするのが好きなのです! た、確かに、お二人の事も大好きですが、、それはあくまで尊敬のもので……! お二人と付き合えるとか、付き合いたいとか、そんな感情はありませんから……!!」


 そうやってコロンが慌てて弁明すると、リヴァイは目をそらす。


「姉上、私は何も言っておりません」


「あら、顔に書いていたわよ」


「あまり怖い顔をしているとコロンが萎縮してしまうよ。もちろん、嫉妬してくれるのはとても嬉しいけれどね」


 そうやってルーカスとティファニーがリヴァイの事を揶揄った。


 その様子に安堵するとコロンは友人の側へ戻った。




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