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中等部4年編
4 ※
しおりを挟むベッドに座り少しの間アロマキャンドルの香りを嗅いでいると、リヴァイがルーカスの頬を優しく撫で、申し訳なさそうに言った。
「申し訳ございません、もっと余裕を持ちたいのですが……」
リヴァイの瞳には、早くルーカスに触れたいと言う溢れんばかりの情欲が見て取れる。
「君はとても辛抱強いと思うよ。4年も我慢してくれたのだから。……優しく、してね、、?」
ルーカスがそう少しの不安を乗せた視線でリヴァイを見上げると、リヴァイの感情はさらに高まる。
「……はい」
リヴァイは優しく口付けをするとルーカスの口内を舌で優しく撫でていく。舌を絡ませ、上顎を擦る。
なんだか上顎を擦られると、少しゾワゾワする……。けれど、嫌な感じではない、と思う。
それからリヴァイは長い時間ルーカスの口内を擦り続けた。
「んっ、…………ふっ、、はぁ……っ」
少し、長くないかい? 流石に息が……。
鼻で呼吸をしていても、リヴァイが圧している状態で呼吸のタイミングを合わせる事になる。その為長い時間の口付けにルーカスの呼吸も次第に荒くなってきたようだ。
ルーカスはリヴァイの様子を見ようと、1度目を開く。その瞬間に、目の前で開いていたリヴァイの瞳とバッチリと合ってしまった。
え、、目が合って……。
その酷く熱の篭った瞳に捉えられ、ルーカスの心臓は物凄い速さで脈打った。
そしてルーカスは慌ててしまいリヴァイの目を自身の手で覆う。
その様子にリヴァイが一瞬固まると、漸く彼の唇が離れていく。
「どうされましたか?」
「目が開いて……ずっと、見ていたのかい……?」
リヴァイの不思議そうな問いかけに、ルーカスは酷く戸惑いそう言葉を紡いだ。
「シアンのとても美しいご尊顔を、これほど間近で見られるのですから、見逃さぬようしかと目に焼き付けておこうかと……」
そう言って愛おしそうに微笑むリヴァイに、ルーカスの胸は酷く締め付けられた。そして頬はすぐ様赤く染る。
「は、恥ずかしいから目は閉じて……! あ、あと、、キスも息が苦しくなるから、少し間で休憩させて……?」
「っ……申し訳ございません、浮かれており長くなってしまったようです」
ルーカスの言葉に少し間を開けると、リヴァイは耳を真っ赤にしてそう答えた。
あ……無意識だったんだ……。
「少し、苦しかったけれど、、嬉しかった……」
「っ、次は気を付けます。……口付けをしても、よろしいでしょうか?」
おずおずと尋ねるリヴァイに、ルーカスはくすりと笑い頷く。するとリヴァイはもう一度ルーカスの唇に口付けを始めた。今度はルーカスを気遣うように優しすぎる程のキスをしながら、ルーカスの背中を優しく撫でた。
肩甲骨から、背骨をなぞる様に次第に下へ向かう。背骨をなぞられると、くすぐったかったのか、ルーカスは少し身をよじった。そして手が腰まで下りるとリヴァイは肌着の中へと手を入れて、直にルーカスの背中を撫でる。
「ふっ、、ぅん…………」
少し擽ったい……。
リヴァイは唇を離すと、ルーカスの耳元で小さく囁いた。
「服を脱いで、横になって頂けますか……?」
「……うん、分かった」
ルーカスは言われた通り、肌着を脱いでいく。その様子を、リヴァイは視姦する様にルーカスの事をじっと見つめる。
「そんなにまじまじと見られたら、流石の僕でも恥ずかしいよ……。裸なんて、浴室で見ているでしょう?」
「はい。しかし、漸くベッドの上で見れるのです。……見せて下さい」
そう言いながらじっと見つめるリヴァイに、ルーカスはたじろぎながら肌着を脱いでいく。上を脱ぐと、ズボンと下着も脱いでいき、ルーカスは一糸まとわぬ状態となり、ベッドに横たわった。
「これで良いかな……?」
「はい、ありがとうございます」
そうお礼を言うと、リヴァイはルーカスの体を眺め動かなくなってしまった。
(あぁ、とても美味そうだ……)
ルーカスは少し戸惑いリヴァイの顔を見る。するとリヴァイは、獣のように鋭い視線をルーカスに向けていた。
ルーカスは思わず顔を背けてしまい、耳は赤く染まり熱を持っている。
リヴァイはその耳に触れそうな程口を近付けると、酷く飢えたような声で尋ねる。
「貴方のこの白い肌に、沢山跡を付けてもよろしいでしょうか……?」
その言葉と声色に、ルーカスは驚きのあまり少しの間固まってしまう。そして漸く反応を見せると、ルーカスはおずおずとリヴァイに尋ねた。
「えっ、と、、噛む…のかい……?」
「、覚えておられたのですね……?」
ルーカスのその問い掛けに、リヴァイは少し驚きつつそう答える。
「記憶力が良いから……。それに、、あの時は恥ずかしくて逃げたけれど、本当は君の望みを聞けて、嬉しかったんだよ……?」
以前にリヴァイは、ルーカスから望みを聞かれ、ルーカスを孕ませて、彼の身体中に歯型と跡を残したいと答えた。
その事はルーカスの記憶の中に、他のものよりも強く印象に残っていたようだ。
ルーカスは起き上がってリヴァイと目線を合わせる。
「言ったでしょう? 君の望みは何でも叶えてしまいたくなるんだ」
「……跡が残る程噛むのですから、痛みに強い貴方でも、多少は痛みを感じると思いますよ? それに、貴方を孕ませたいというのは、子を為せない貴方の体でも、孕んでしまう程犯し尽くしたいという意味です……」
その望みの深刻さを本当に理解しているのか、そう尋ねる様に、リヴァイはルーカスの顔を真剣に見つめた。
するとルーカスは肩の力を抜き、優しく笑みを浮かべて言った。
「もちろん理解しているよ。それでも尚、君のその望みを叶えてあげたいんだ」
「殿下……」
「だから、沢山僕を犯してよ。泣き叫んでも辞めないで? どれだけ痛くても、激しくされても、僕が耐えられる事も君を嫌う事が無いことも、君は全部、知っているでしょう?」
その嬉しそうなルーカスの声と言葉に、リヴァイの中で理性の糸が切れる音がした。
リヴァイが勢い良くルーカスをベッドに押し倒すと、どんという音が鳴る。
そしてルーカスは、いったい何が起きたのか分からず、少しの間呆けた。
「シアン、貴方が煽ったのですよ? 本当に、泣き叫んでも止められなくなるんです……」
「ふふ、それで構わない」
ルーカスが嬉しそうに答えると、リヴァイは眉間に皺を寄せ、ルーカスをぐっと睨んだ。しかし尚も嬉しそうなルーカスに、リヴァイは彼の右肩に顔を埋めると、次の瞬間ルーカスの首元に強く噛み付いた。
「っ、、!」
首元に少しの痛みが走り、ルーカスは体をびくつかせた。
そういえば、噛まれる痛みには慣れていなかったな……。
リヴァイがゆっくり顔を上げると、彼の口には赤い血が付いていた。その垂れてきた血を拭うように、ルーカスはリヴァイの口元に手を伸ばす。
文字通り、これからリヴに食べられるのかもしれないな。
「……こんな時に、そんな風に笑わないで下さい、、」
リヴァイが眉を寄せて辛そうに見るルーカスは、愛おしそうに自分を見つめていた。
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