ゴックン、その口で食べるの? /Osaka発ドラァグドライブ、掛け違いの旅

Ann Noraaile

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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(近畿編) 】

40: 兵庫 宝塚 旧福知山線跡

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 春が来るとアンのような人間でも、美容だとか体型維持関係なく、身体を動かしたくなってくる。
 それが動物の摂理というものかしらん。
 そういうのに丁度で、プラス面白いのが「廃線跡」ハイキング。
 大阪近辺だと、1986年に廃線となった旧国鉄福知山線跡が、ハイキングコースになっていてお勧め。

 武庫川の渓谷美を楽しみながら、鉄橋や枕木が残る遊歩道を歩くんだけど、ここでの最大のビッグイベントは何と言っても鉄道が残したトンネル潜り。
 このトンネルの中、足元は山歩きしてる人なんかすると舗装道みたいなものなんだけど、一応は歩くのに要注意だし、とにかく真っ暗で、通過するのに数分かかるトンネルもあり、中々にスリリング。
 ガイドには「懐中電灯必須」とあるけれど、「なし」で、あるいはちょっと電源を切って行く方が絶対に面白い。
 もちろん、安全は全然保障しないけど。
 そそのかしておいてなんだけど、自分の足元に自信のないひとは止めた方がいい。
 あの真っ暗の中で、蹴躓いて転けたら、ちょっと泣くと思う。

 ここのトンネル潜り、生きている根源的な意味を体験できますよ。
 お寺にある「胎内めぐり」と一緒。
 まず時間感覚がなくなって、次に見当識があやふやになって(笑)、お寺の「胎内めぐり」とかは、壁とかを伝えるけど、トンネル内はそれもありませんからね。

 廃線跡へのアプローチとしては、大阪からだと福知山線の宝塚駅で降りて、バスに乗り「木ノ元」まで行ってあとは歩きが一番お手軽かな。
 宝塚駅のバス停の時点で、そういうルートを辿るハイカーさん達が結構いるから、それに付いていけば殆ど間違わない。

 中国自動車道に絡みつくように走ってる176号線(西宮街道)を車で走っていても、旧福知山線跡の景観の片鱗はちらっと判ります。
 そこそこ歩くつもりなら、生瀬駅か武田尾駅かのどちらかからアプローチするって方法もありますね。

 余裕があるなら、武田尾駅って駅自体が見所なので、廃線跡ハイクに絡めるべきだと思いますね。
 でも「福知山線跡行ってきたよー」程度なら、登山じゃないので、冒頭で紹介したのでも充分だし、途中で引き返してもOKだと思います(笑)。

 ちなみに信じられないかもしれないけれど、アンは過去に何を思ったか、生瀬駅から歩き廃線道を抜けて、武田尾駅コースを体験してます。
 最後に武田尾駅に着いた時、その景観にちょっと感激しましたよ。
 大阪の人間からすると、宝塚なんて隣町なんですよ。
 その隣町に「こんな秘境があるなんてー!」って感じです。
 まあこんな事書いてても、『最後には疲れた身体を武田尾温泉で癒して』になんて、バリバリの自然大好き・歩くの大好き派ってわけではないですから、今度もし行くとしたら、バスかタクシーを「繋ぎ」に使いますけどね。



 明け方近くこんな夢を見た。
 春霞の中、アンは穏やかな流れを見せる川縁を、知り合いの叔父さんに連れられて、二人で歩いている。
 川には堤防も土手もなく、対岸は同じ目の高さにあって、向こう側にも散歩を楽しんでいる人々が見える。

 叔父さんには、ある目的があるらしく、川縁の砂が一杯たまったような場所にさしかかると、歩くのを止め、宝石の原石を半分研磨したものを数粒ポケットから掴み出し、アンにこんな説明を始めた。
 「これを鳥に咥えさせ、砂の中に埋めさせると、これはもっと大きくてきれいな宝石に育つんだよ。」

 手渡された原石は、縦長の米粒を2・3倍にしたような大きさで、鈍い琥珀色をしている。
 周りには鳥がいそうにもなかったので、アンが鳥の代わりをする事を、叔父さんが望んでいるような気がした。
 その原石を、鳥の代わりにばらまいて、次にそれを一つ一つ砂に埋めようとした時、対岸から叔父さんに声がかかった。

 「おーいぃ、、!このあたりが、あの有名な○○さんの住んでいる場所ですかぁ!」
 その声に、叔父さんが見る見るうちに不機嫌になって行くのが判った。
 叔父さんは、「あの有名な○○さん」の名前を知らなかったし、自分の知らない事は他人が教えてくれるのが当たり前だというような、相手の自分勝手な思いこみを、その声色に感じ取ったようだ。

 それでも叔父さんは、表面上穏やかな返事を対岸に返していた。
 アンは大人って大変なんだとか、妙にこまっしゃくれた気分で春の川を眺めているのだった。

 この夢、夢分析ならどんな解釈が成り立つのだろうか?
 昔はかなりシュールな夢を見たものだが、最近では、自分がなにを悩み、なにを解決したがっているのか、すぐに判るような夢しかみない。
 今日のこれなどは、まだファンタジーがかっていて、珍しい部類に入る。
 ・・とにかく「春」なのだ。





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