ゴックン、その口で食べるの？ ／Osaka発ドラァグドライブ、掛け違いの旅

【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども（中部編） 】

38: 愛知 名古屋市駅から日間賀島へ②

　知多半島の南端の更の外れに、日間賀という島がある。
　蛸で有名な島なのだが、冬場は本物のフグを食べる事が出来る。
　実は常滑への旅行の際、常滑のあちこちに日間賀の「蛸料理」の看板がよく掛かっていて、記憶に残っていたのだ。

　小さい頃、パパにフグを食べにつれて行ってもらった記憶があって、魚の嫌いな自分でも美味しく食べられる「特別なサカナ」として、フグが心の中にあるのだ。
　勿論、それ以降、何度もフグは食べたが、あの子どもの頃の「特別」感は味わえないでいる。
　そしてある時、無性にあの「フグ」が食べたくなるのだ。
　だからといって下関へ行く時間はアンにはない、、そこで日間賀島に白羽の矢がたった訳だ。

　大阪から新幹線を使って名古屋まで１時間程度、件の名鉄に乗り継いで、知多半島の南端近くまでこれも１時間も掛からない。
　２時間と少し、これは渋滞などを考えると、高速を乗り継いで車で行くよりずっと早い。
　で、時間に余裕が出てくるので、日本の三大都市の一つである名古屋に立ち寄ったのだ。
　いつものアンにとっては、「新幹線の通過駅に過ぎない」名古屋だけれど、久しぶりに訪れて見てその変貌ぶりに驚かされるのだった。

　東京にあって、大阪にないものはない。
　横浜に該当するのは神戸であり、山手線にあたるのは環状線と言ったふうに。
　ただ、勢いと見栄えが違うだけだ。
　そんな大阪と同じように名古屋も、アンの中では、大きな都市として心の中にある。
　ただ何かが、大阪ともちょっと違う。
　それが都市の面白さだ（笑）。

　名古屋のウォーターフロントにある水族館に立ち寄ったのだけれど、そのイルカショーの演出の旨さ、ステージ施設のゴージャスさにはちょっと吃驚した。
　さすがに「金の鯱」都市だけの事はある。
　名古屋って経済力含めて、実力はあるんだ。
　だから「最も訪れたくない街」で名古屋が1位を、2年連続でとろうが気にしなーい（笑）。
　名古屋の政財界の意向は知るよしもないけど、住民が住みやすいって思ってるならそれで言い訳だし、時々TVなんかで露出する住人さん達は、結構懐が深くて、笑いながらそう言うのを受け止めてる感じ。

　観光地巡りを沢山してると、ついそういう側面で物事を見ちゃうけど、こういう大都市に来ると、住民視線で見る街の姿が自分にも戻って来る。
　それで言ったら、大阪のお隣の奈良も一緒かな。
　観光都市として今ひとつとか言われるけど、ストレスなく住民でいられるなら、「観光資源の活用がどうのなんてそんなに重要なこと？」って視点も時には重要。
　でも大阪は、なぜかそこあたりは、ずっとピリピリしてるんだよね（笑）。
　第2都市っていうひがみがあるのか知らん。人はそれを時々、プライドとも言うけれど、、、。
　
　しかし、名古屋の地下街は恐ろしい、大阪のそれも相当なものだけど、地下道のカーブなんてものはあまりお目にかからない。
　あれには、他府県人は、近寄らない方が良いかも（笑）。
　で結局、この日は、名古屋市内で３時間ほど滞在して、日間賀島に向かう事になった。