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【 東南アジアの旅 】
09: 初めてのバリ旅行 ジャランジャランは明日から ③私を日本に連れてって/ウブドの夜
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ショッピングはサロン・バンタルで打ち止めにした。
軽度の買い物依存症に効く特効薬は所持金残高(笑)。
相方はアンの事を「シーイズプチバイヤー」と店員さんに紹介した上で「おみやげ、おみやげ価格 プライスダウン」を繰り返していたので、ついに店のおばさんがたまりかねて「私を日本へのおみやげにしてよ。」とのジョーク。
これには二人ともバカ受け。
午後からはエステの予約をしてたので、プリ・ルキサン美術館にて、今日の観光予定は一旦終了。
バリじゃ日差しがきつくて、日焼けした肌にはハードなエステはもう一つなのだそうだ。
うーっ、それにしても腹が減ったぜー。
でも観光にやってくると、食事の場所まで有名どころにしないと気が済まなくなるから困ったものだ。
で選んだのがライステラスが綺麗に見えるらしい「トロピカル・ビュー・カフェ」。
相方はナシゴレンでアンはミーゴレン。
まっこれは定番ですね。
日本で言えば焼きめしワンプレートセットに、焼きそばワンプレートセット。
味はやっぱカフェですから、こんなもんでしょ、、それにしても田圃を渡って吹く風の涼しい事、、、。
バリって本当に熱帯の国なのかしら。
プリ・ルキサン美術館は深い川を橋で渡った所にある。
インディジョーンズシリーズに登場しそうなロケーションの中、橋の欄干にまたもやお猿さんが一匹。
鬱蒼とした緑の中で、シルバーグレイの毛並みがきれいで思わずカメラを向けた途端に、本気で威嚇され震え上がってしまう。
この猿君、カメラのレンズを下に向けると再び穏やかになって、近くの木にするすると上って行ってしまった。
よほど観光客に嫌な思いをしたらしい。
美術館の展示の方だけれど、タブローより木彫り彫刻の方が凄かった。
本当はバリの超精密画を見るのが、この旅の目的の一つだったんだけど、、。
木彫りのテーマである「別個の生命体が溶解・変形しながら融合する姿」は、極めてエロチック。
観光客はすかした表情で、これらの木彫りをながめているんだけれど、アンはこの人達の頭の中味を覗いてみたいと思った。
だって作品の中には、明らかにアレの最中っていうのが沢山あるんだから、、。
血と肉のエロス。
特にセックスのあの最中の感覚を「形」に置き換えるとこうなるんだろうな。
素材の中に「形」を見いだし、掘り出す力は、ミケランジェロなんかが有名だけど、素人だって天井のシミに人の顔を見つけることはできる。
これって人間の根本的なイマジネーションに違いない。
でもバリの木彫り侮りが足しだよ。
凄いんだから、SFXを志す人は絶対見たほうがいいよ。
・・・・・・・・・
「アン、ぎゃーぎゃー五月蠅いんだよ。普通、ボディマッサージしてもらったら静かになるもんでしょが。」
隣のベッドで、同じように施術してもらってる相方の声。
アンの体は見かけによらず身体が硬くて筋張っているのだ。
なんだかモデルぽく見えるのはそのせい、、。
そいつがバキボキと、、まあいい、、。
フラワーバスに入って女王様気分を満喫してから(っていつも女王様だけど)又、街に繰り出す事にした。
ウブドに来たら何が何でもバリダンスを見ないとね。
夜ご飯は、又々、インドネシア料理にするつもり、実は昼間食べたミーゴレンにどうも納得が出来ていないのだ。
それは相方も同じ思いらしくて、ナシゴレンにもう一度挑戦したいと言う。
(挑戦ったって、誤解しちゃ駄目だよ。アン達二人組は地元の屋台でそんなのを食べるような度胸なんて持ち合わせていない極めてバブリィな人達なんだから。ここで再挑戦するのはカフェもしくはレストランで提供されるもの限定。)
ホテルの送迎バスのお兄ちゃんが、いい調子で「飯食ったか?いい店紹介するよ。」と言ってくるので「んじゃ、ついでに両替のいい店も紹介してよ」「ん、んっ任せとけって。」って感じで、話はとんとん拍子。
たぶんアン達の泊まっているホテルは、「金持ちヨーロッパ人」御用達って感じだから、このお兄ちゃん達も、彼らにはもっと丁寧に喋ってるんだろうなと思う。
まあいいじゃん。同じアジア人だしね。
(もっともお金は日本人の方が遙かに沢山持ってるけど、、)
ホテルの兄さんが紹介してくれたのはバンブーハウス。
(ホントは全然別の店を考えてたんだけど、郷にいれば郷に従えって言うしね。)
ここで相方は、またまたナシチャンプルを頼み、アンはミーゴレンを頼む、ところがミーゴレンがないという。
なんなんだよこの店、、外観はお洒落だけどさ、、もしかしてミーゴレンは庶民的すぎる食べ物って事?
そしてビールはバリハイを頼んで、また断られる。
結局、アンは「バナナの皮で包んだチキンのなんたらなんたら」と水みたいな味のビンタンビールを注文する。
それにしてもナシゴレンもミーゴレンも店によって味がかなり違うのは不思議だ。
相方はナシゴレンを頬張りながら「これ美味しいよ、昼間のと全然違う」と満足げに言ったのも束の間、店の壁に張り付いているトッケーを発見して青ざめていた。
・・ざまぁ見ろ(笑)。
軽度の買い物依存症に効く特効薬は所持金残高(笑)。
相方はアンの事を「シーイズプチバイヤー」と店員さんに紹介した上で「おみやげ、おみやげ価格 プライスダウン」を繰り返していたので、ついに店のおばさんがたまりかねて「私を日本へのおみやげにしてよ。」とのジョーク。
これには二人ともバカ受け。
午後からはエステの予約をしてたので、プリ・ルキサン美術館にて、今日の観光予定は一旦終了。
バリじゃ日差しがきつくて、日焼けした肌にはハードなエステはもう一つなのだそうだ。
うーっ、それにしても腹が減ったぜー。
でも観光にやってくると、食事の場所まで有名どころにしないと気が済まなくなるから困ったものだ。
で選んだのがライステラスが綺麗に見えるらしい「トロピカル・ビュー・カフェ」。
相方はナシゴレンでアンはミーゴレン。
まっこれは定番ですね。
日本で言えば焼きめしワンプレートセットに、焼きそばワンプレートセット。
味はやっぱカフェですから、こんなもんでしょ、、それにしても田圃を渡って吹く風の涼しい事、、、。
バリって本当に熱帯の国なのかしら。
プリ・ルキサン美術館は深い川を橋で渡った所にある。
インディジョーンズシリーズに登場しそうなロケーションの中、橋の欄干にまたもやお猿さんが一匹。
鬱蒼とした緑の中で、シルバーグレイの毛並みがきれいで思わずカメラを向けた途端に、本気で威嚇され震え上がってしまう。
この猿君、カメラのレンズを下に向けると再び穏やかになって、近くの木にするすると上って行ってしまった。
よほど観光客に嫌な思いをしたらしい。
美術館の展示の方だけれど、タブローより木彫り彫刻の方が凄かった。
本当はバリの超精密画を見るのが、この旅の目的の一つだったんだけど、、。
木彫りのテーマである「別個の生命体が溶解・変形しながら融合する姿」は、極めてエロチック。
観光客はすかした表情で、これらの木彫りをながめているんだけれど、アンはこの人達の頭の中味を覗いてみたいと思った。
だって作品の中には、明らかにアレの最中っていうのが沢山あるんだから、、。
血と肉のエロス。
特にセックスのあの最中の感覚を「形」に置き換えるとこうなるんだろうな。
素材の中に「形」を見いだし、掘り出す力は、ミケランジェロなんかが有名だけど、素人だって天井のシミに人の顔を見つけることはできる。
これって人間の根本的なイマジネーションに違いない。
でもバリの木彫り侮りが足しだよ。
凄いんだから、SFXを志す人は絶対見たほうがいいよ。
・・・・・・・・・
「アン、ぎゃーぎゃー五月蠅いんだよ。普通、ボディマッサージしてもらったら静かになるもんでしょが。」
隣のベッドで、同じように施術してもらってる相方の声。
アンの体は見かけによらず身体が硬くて筋張っているのだ。
なんだかモデルぽく見えるのはそのせい、、。
そいつがバキボキと、、まあいい、、。
フラワーバスに入って女王様気分を満喫してから(っていつも女王様だけど)又、街に繰り出す事にした。
ウブドに来たら何が何でもバリダンスを見ないとね。
夜ご飯は、又々、インドネシア料理にするつもり、実は昼間食べたミーゴレンにどうも納得が出来ていないのだ。
それは相方も同じ思いらしくて、ナシゴレンにもう一度挑戦したいと言う。
(挑戦ったって、誤解しちゃ駄目だよ。アン達二人組は地元の屋台でそんなのを食べるような度胸なんて持ち合わせていない極めてバブリィな人達なんだから。ここで再挑戦するのはカフェもしくはレストランで提供されるもの限定。)
ホテルの送迎バスのお兄ちゃんが、いい調子で「飯食ったか?いい店紹介するよ。」と言ってくるので「んじゃ、ついでに両替のいい店も紹介してよ」「ん、んっ任せとけって。」って感じで、話はとんとん拍子。
たぶんアン達の泊まっているホテルは、「金持ちヨーロッパ人」御用達って感じだから、このお兄ちゃん達も、彼らにはもっと丁寧に喋ってるんだろうなと思う。
まあいいじゃん。同じアジア人だしね。
(もっともお金は日本人の方が遙かに沢山持ってるけど、、)
ホテルの兄さんが紹介してくれたのはバンブーハウス。
(ホントは全然別の店を考えてたんだけど、郷にいれば郷に従えって言うしね。)
ここで相方は、またまたナシチャンプルを頼み、アンはミーゴレンを頼む、ところがミーゴレンがないという。
なんなんだよこの店、、外観はお洒落だけどさ、、もしかしてミーゴレンは庶民的すぎる食べ物って事?
そしてビールはバリハイを頼んで、また断られる。
結局、アンは「バナナの皮で包んだチキンのなんたらなんたら」と水みたいな味のビンタンビールを注文する。
それにしてもナシゴレンもミーゴレンも店によって味がかなり違うのは不思議だ。
相方はナシゴレンを頬張りながら「これ美味しいよ、昼間のと全然違う」と満足げに言ったのも束の間、店の壁に張り付いているトッケーを発見して青ざめていた。
・・ざまぁ見ろ(笑)。
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