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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(中国編) 】
07: 夏風邪と旅行 ③ 因幡の白ウサギ走る
しおりを挟む賀露の海陽亭さんの次は、岩牡蠣を求めて浦富海岸へ、、だったんだけど、日本海沿いの9号線を走っている内に、「海」自体に満腹した感じで浦富海岸辺り辿りついた頃には、もう休みたくなり旅館に向けて引き返してしまいました。
それにしてもこの時の白兎海岸、台風の余波でもう大変な状態でした、、毎年、夏になると人が波に浚われてっていう事故が、ニュースで流れるけど、、凄かったですよ、この時の光景。
走る車で、海岸を道路から眺めているだけなのに、恐怖感憶えるんだから相当です。
白兎海岸は、「因幡の白ウサギ」の白兎が、そこに向かってワニ(鮫)の背中伝いに渡ったという淤岐ノ島が、沖合にある海岸ですね。
アンの目には、だだ広い砂の海岸に沿って走っていく白い波頭が、海を渡る白兎のように見えました。
でもその波の威力は、ワニ(鮫)の口にびっしり並ぶ歯みたいなものでしょうか、あれでガブッってやられて海の中に引きづり込まれたら、、。
今回の旅の宿は、二日間とも連泊で三朝のS旅館でした。
館内には、さりげなく某映画監督や俳優・力士さんetcの寄せ書きが飾ってある有名旅館です。
でも豪華さだけなら、ここよりバブリィな旅館はたくさんあるんですよね。
S旅館の何がいいかというと、料理に手を抜かないという姿勢。
(基本的に料理がいいと、他のサービスもいいのが普通ですね)
料理が美味しいと言うのは基本条件で、それ以上に魅せる工夫、料理を楽しませる工夫をどれだけ手間暇かけて出来るか、、これって、凄く大切なことなんですよね。
そういうおもてなしを受けるから「旅館に泊まる」値打ちが出てくるわけだし。
S旅館の料理は、その辺りがとっても優れている。
夏風邪で、かなり食欲が落ちている状態でも、出された料理の一品一品に驚きや魅力があるから、ちゃんと食べさせてしまうんです。
真ん中に小筒が立った青いガラスの器、(まあそれ自体が珍しいんだけれど)、その小筒の中にはモズク酢のようなものが入っていて、その筒を持ち上げるとストンと抜けて、モズク酢が器一杯に広がり、初めは見えなかったトロロや茗荷の千切りも姿を現します。
プチワンダーです。
料理は目と口で食べる、、をそのまま実践してますね。
どうやこの筒の正体は、ナプキン止めのような気がするんだけれど、器の方もこれに合わせて同じ色と柄のガラスなのが凄い。
大手旅館としての力があるから、こんなことも出来るんだろうけれど、夜に遊びに出かけた温泉通りの小さな旅館でも、洒落たユニホームを着た仲居さんが煌々と明るい玄関件ロビーで甲斐甲斐しく接客をしてたりして、今は小さい規模でも「伸びる」所は、そうやって伸びていくんだなぁって思わせてくれましたね。
「え?又、夜に出かけたのか?風邪治り切ってないんだろう?」
まあまあ、「お腹一杯食べてもスィーツは別腹」の例えが、昔からあるでしょ。
ないか、そんなの(笑)。
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