事故から始まる物語

maruta

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常連

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 放課後に詩音とカフェへと向かいながら話をしていた。

「2人だけでカフェに行くのは初めてだね」

「そうだね、2回とも先輩に連れられてだったからね」

 カフェに着いて中に入ると結菜さんが奥から出てきた。

「いらっしゃいませ~!あら!」

「こんにちは!」

「お好きな席へどうぞ~!」

 店内に他にお客さんは居らず、詩音と隅の席へと腰掛けると結菜さんがお菓子を持ってやって来た。

 結菜「ハロウィンなので、お菓子のサービスです~」

 優希・詩音「ありがとうございます!」

 お菓子を貰いそのまま飲み物などを注文した。結菜さんはカウンターの方へと戻って行き注文した飲み物を用意しているとカフェのドアに付いている鈴が鳴った。

「いらっしゃいませ~!」

「結菜おねーちゃん!はっぴーはろいん!」

「わぁ~!千夏ちゃん!ハッピーハロウィン~!」

「結菜ちゃんこんにちは~」

「牧野さん、こんにちは!お好きな席へどうぞ!」

 小学校低学年くらいの女の子とそのお母さんがやって来て結菜さんと話していた。女の子は結菜さんにしがみついていて女の子のお母さんは、離れるように言っているが嫌だと言う声が聞こえた。そんなやり取りを見ていると目の前に飲み物が置かれた。

 志希「お待たせしました~」

 詩音「志希さん、ありがとうございます」

 優希「志希さんも表に出るんですね」

 志希「まぁ1人だと限界あるし、あの女の子とお母さんは常連さんなんだけど毎回あれだからね~」

 優希「そうなんですね、あ!新刊面白かったです!」

 志希「あ~、見てくれたんだ。ありがとうね!」

 詩音「私も全巻見てます!」

 志希さんが飲み物を運んで来たのでそのまま少し話をした。女の子とそのお母さんは常連の人らしく結菜さんと楽しそうに話をしていた。少し話をした後、志希さんはカウンターの方へと戻って行った。

「なんか有名な漫画家の人が身近にいるって改めて考えると凄いよね」

「分かる!しかもカフェの経営もしてるって公表されてないから私たちしか知らない事だよね!」

「何か違えば知る事もなかったかもしれないからね」

「そうだね、私は特に優希に出会わなかったら知り会う事なかっただろうからね!」

「そうだね~!」

 そんな話をしていると常連の人と話し終わった結菜さんがこっちへとやって来た。

 結菜「2人はこ商店街のイベントに行かないの?」

 詩音「行く予定はないですね~」

 優希「結菜さんたちは行くんですか?」

 結菜「私たちも行かないよ~!高校生とかよく居るから2人も行くのかと思ったよ」

 詩音「学校の友達に誘われはしましたけど狭い道なのに人が多いのであんまり行きたくないんですよね。」

 結菜「分かるよ、人が多いと変な人も多いからね。2人とも気を付けてね。」

 結菜さんは困ったように言っていたので人が多い場所で何かあったのかなと思った。その後、カフェで話をして人混みの向かう方とは逆の駅へと向かって詩音と帰った。
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