事故から始まる物語

maruta

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 午前の練習が終わり昼休憩中で昼ご飯は食べ終えて自由時間なので詩音や他の部員と雑談をしていた。途中でトイレに行きたくなったので『トイレに行く』と言い立つと詩音『私も行く』と言い立ったので一緒に行くことにした。
 トイレから出てどうせだから少し2人で話そうと言い体育館を出て誰も居なさそうな校舎周りを歩いていると照先輩の後ろ姿が見えたので着いて行く形でそっちの方へと向かった。

「話ってなに?」

 照先輩に声を掛けようと思ったが照先輩が誰かと話し始めたので詩音と咄嗟に隠れてしまった。

「ごめんね、急に呼び出して・・・」

「いいよ、なんかあったん?」

「あのさ、その、私照の事が1年の時から好きなの!私と付き合ってくれませんか!」

「ごめん」

「・・・恋愛に興味無いから?」

「うん」

「・・・お試しとかは?付き合っていたら好きになるとかあるでしょ!」

「ごめんやけど、付き合っても好きになることはないよ」

「そんなの付き合ってみないと分からないでしょ?」

「絶対好きにならないよ」

「絶対好きにならないなんておかしいよ!そんな事ある訳ないじゃん!興味ないのを絶対好きにならないで誤魔化してるだけでしょ!」

「そうやね」

 照先輩がそう言うと相手の人は校舎の方へと走って行った。照先輩が告白されているのに驚いていていたら照先輩がやって来た。

 照「うわ、何してん」

 優希「あ、照先輩」

 照「・・・聞いてたん?」

 優希・詩音「すみません」

 照「いや、いいよ・・・」

 そのまま会話もなく3人で体育館へと戻って来た。私と詩音は照先輩の恋愛感情について知っているのでなんとも言えない感じになっていた。そのまま昼休憩は終わり午後の練習も特に何事もなく終わって道具の片付けをしようと倉庫に行くと照先輩がいた。

「照先輩、お疲れ様です!」

「おつかれ~」

「何してるんですか?」

「新品のタイマーあったっけな~思って探しとった」

「なるほど、ありました?」

「いや、ないっぽいから開けたんやろうなぁ」

 照先輩がついでに片付けを手伝うと言って一緒に片付けをした為すぐに終わり帰る準備をして私と詩音と照先輩の3人で外に出ると飛鳥先輩がやって来て照先輩の頬を引っ張った。

「いはいいはい!なひ!?」

「何か言う事ないの?」

 飛鳥先輩はそう言って引っ張るのを辞めて、照先輩を見ていた。照先輩は引っ張られた頬を押さえていた。

「めっちゃ本気で引っ張るやん!?」

「で?言う事は?」

「えぇ?なんで今日そんなに怒ってんの?」

「・・・ムカつくから・・・」

「ぷっ、あははは!」

 私と詩音は飛鳥先輩が引っ張った理由は照先輩が告白の事を言っていないのかと思ったが何故か照先輩が笑い出して私と詩音は何が起きているのか分からなかった。

 優希「て、照先輩?どうしたんですか?」

 照「あぁごめんごめん、懐かしくてさぁ」

 詩音「懐かしい?飛鳥先輩に昼の事言ってなかったから怒られてたんじゃないんですか?」

 照「呼び出されてる事は言っとったし、飛鳥も告白じゃないかって言っとったよ」

 詩音「え、そうなんですか?」

 照「うん、けど何処で聞いたんか分からんけど内容聞いたんやろ?それで怒っとるんやろ?」

 飛鳥「・・・」

 照「ありがとなぁ」

 照先輩は分かったらしく、飛鳥先輩は照先輩が告白された内容?を聞いて怒っていたらしいが私と詩音も聞いていたが怒る理由が分からなかった。駅まで帰り道は同じだが先輩たちは寄り道をして帰るらしいので分かれて帰った。

「なんだったんだろうね?」

「うん、先輩たちにしか分からないけどなんか理解し合ってる感じがした」

「そうだね、照先輩もやっぱりモテるんだね~」

「私は優希が告白されそうって分かってたら行かせたくないな」

「私もだよ!」

 そんな話をしながら私と詩音は駅まで歩き電車が来たら『またあとで』と言ってホームに行き電車に乗って帰宅した。
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