事故から始まる物語

maruta

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Wデート

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 先輩たちとWデートの約束をして数日が経ち、Wデート当日となっていた。私の最寄り駅から学校とは反対側に2駅程の駅にシャトルバスが出ているためバス停前集合になっていた。集合時間は10時だったが早めに家を出たら9時40分に着いてしまったのでみんなを待つことにした。5分くらいして詩音からメッセージが来た。

『優希!もう着いてる?』

『うん!もういるよ!』

『了解!私も着いたからそっち行くね!』

 詩音も着いたというメッセージが来たので、詩音を待っていると後ろから声を掛けられた。

「優希!おはよう!」

「詩音!おはよう!」

「早いね!」

「早すぎたよ」

「あはは、服似合ってるよ!」

「ありがとう!詩音もラフな感じでいいね!」

「うん、動きやすい服にしたよ!」

 私も動きやすい服にしていて、詩音とそんな話をしていると先輩たちが来た。

 飛鳥「2人ともおはよう!早いねぇ」

 優希・詩音「おはようございます!」

 照「おはよ~」

 飛鳥先輩もラフな私服で可愛い感じで、照先輩はシンプルなシャツに薄いジャケットを着て帽子を被っていたのでパッと見は男性かと思われる感じだった。ちょうどシャトルバスも来たので4人で乗り込む。

 飛鳥「なんか、後輩の私服って新鮮だねぇ」

 優希「ですね!飛鳥先輩の服可愛いですね!」

 詩音「飛鳥先輩似合ってます!」

 飛鳥「ありがとう!2人もその服似合ってるよ!」

 詩音「ありがとうございます!照先輩もかっこいい感じでいいですね!」

 照「そう?飛鳥がこれ着て行けって渡して来たんよなぁ」

 優希「そうなんですか?」

 飛鳥「うん、照は放っておくと全身黒で居るからね。」

 照「汚れ目立たんし良くない?」

 詩音「照先輩・・・」

 照「?」

 照先輩は服などにも興味ないらしくよく分からないという顔をしていた。そんな話をしていると目的地に到着したのでバスから降りる。降りた所で照先輩が飛鳥先輩に左手を出していた。

 照「ん。」

 詩音・優希・飛鳥「?」

 照「?デートじゃないん?手繋がなくていいん?」

 飛鳥「え!?いいの?」

 照「?繋がないなら別にいいよ?」

 飛鳥「繋ぐ!」

 そう言って飛鳥先輩は差し出された照先輩の左手を握って手を繋いで歩き始めた。そんな姿を後ろから詩音と2人で見ていたら、詩音が小声で話しかけてきた。

「照先輩ってすごいね」

「うん・・・私たちも繋ぐ?」

「うーん・・・」

 照先輩は一見男性みたいに見えるため大丈夫かもしれないが私たちの場合は周りの目が気になって何度かデートしていたが手は繋いでいなかった。今回も詩音に聞いてみたが詩音は迷って結果的に繋がないで行くことにした。建物の中に入り少し遊んで昼ご飯を食べることにしたため、フードコートへとやってきて4人で座った。

 飛鳥「何食べる?」

 照「お好み焼き!」

 飛鳥「はや!買ってきなよ」

 照「行ってくる!」

 そう言って照先輩はお好み焼きを買いに行った。私と詩音はハンバーガー、飛鳥先輩はオムライスを買いに行ってみんなで食べながら午後はどこ行くか話し合った。
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