事故から始まる物語

maruta

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平和

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 飛鳥先輩と照先輩に相談をして部活中はなるべく1人にならないというのを気をつけながら行動した。事情を知っている照先輩がなるべく近くに居てくれているおかげで舞と2人っきりになる事がなく平穏な部活が数日続いていた。今日も部活後の片付けで倉庫にやって来たが照先輩も用があるらしく一緒に向かっていたが、何故か照先輩に引っ付いて琴葉先輩もいた。

 照「琴葉は倉庫に用でもあんの?」

 琴葉「ないよ!照が行くから付いて行ってるだけ!」

 照「じゃあ、これなおしといて。」

 琴葉「りょー!」

 そう言って照先輩は琴葉先輩に練習で使った道具を渡していた。

 琴葉「そう言えば、優希ちゃんは照が九州出身だって知ってるの?」

 優希「はい、この前聞きました。」

 琴葉「そうなんだ!照がよく使う方言教えてあげるようか!」

 優希「え!知りたいです!」

 照「別に知らなくていいでしょ。」

 琴葉「いいじゃん!照がよく使うのはね!『なおす』と『はわく』だよ!」

 優希「『なおす』と『はわく』ですか?」

 琴葉「そうそう!『なおす』は片付けるで、『はわく』は掃くって意味だよ!」

 優希「なるほど!覚えておきます!」

 照「いや、覚えんくていいよ。」

 道具を片付け終わったので帰ろうとした時に琴葉先輩が照先輩と休日の部活について話をしていたのが聞こえた。

「ねぇ照~!」

「ん?何?」

「土日の練習休むって本当なのー?」

「うん、親が日本に帰ってくるらしいから部活は休むつもり」

「そうなの!久しぶりじゃない?」

「やね、直接会うのは1年振りくらいかな。」

「お~!楽しみ?」

「んー、電話とかで連絡はしてたから別に楽しみではないかな。」

「えー!そうなのー!」

 土日の練習には照先輩が居ないらしくここ数日は照先輩と飛鳥先輩が気遣ってくれていた為、平穏に過ごせていたけど照先輩が居ない分自分で気をつけて行かないとと思い、改めて自分で対策を練る事にした。いつまでも先輩たちに迷惑は掛けていられないと思っていたため、何とかならないかを考えたが諦めて貰うためにもまずは、話を聞いてもらわないとと思いながら歩いていると後ろから声を掛けられた。

「優希~!」

「ん?あ、詩音!お疲れ様!」

「お疲れ様!優希って電車だよね?一緒に行かない?」

「うん、電車だよ!一緒に行こ!」

「ありがとう!そう言えば、優希って最近照先輩と仲良いよね?」

「そうだね、照先輩優しくて色々と助けてくれてるんだよね。」

「へぇー、照先輩ってあんまり喋らない感じの人だし、先輩だからちょっと怖いイメージがあって話し掛けるの怖いんだよね。」

「あはは、そうだね。照先輩ってニコニコしてる感じでもないからね!でも、話したら面白い人だと思うよ!」

「へぇー、本当に仲良いんだね・・・」

「うん?どうしたの?」

「・・・なんでもない。」

「そっか。」

 詩音は少し不貞腐れてるように見えたが聞いて欲しくないような雰囲気だったので別の話をしながら駅まで向かい詩音とは乗る電車の方向が違った為、ホームに向かう所で別れた。
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