美しい日になるまで

大黒鷲

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3章

心底暗い。暗い家。

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俺たち、4人は、瑠美の行方を追った。
瑠美を奪った敵さえ倒せば何とかなるかと思った。

4人は、ツルがあった場所を通り、まっすぐ進んだ。

すると、地面には、銃の弾が等間隔に落ちていた。
色んな種類の弾があり、その弾を追った。

「隼太、そんなに思い詰めるなって。」
裁鬼が優しく声をかける。

「.......」
隼太は、声が出なかった。

弾をたどって少し歩くと、赤いシミがあった。
直ぐに、血だとわかった。

隼太は、森の危険を忘れたように、泣きながら走る。

「ごめんよ...ごめんよ...」
心の中で呟く。

「そんな、急いじゃダメよ」

「そ、そうだ、危ないぞ」

「.......」

3人は、そう言いながらしょうがなく後を追った。



そして、遂に、見つけた。
古い外国風の家で、壁には苔などが付いていてツルのようなものもあった。

「間違いない。ここだ。」

恐る恐る、隼太はドアを開けた。
床は、ギシギシと鳴いている。
怪しい、置物もこっちを見ているように感じた。

例え、大人だとしても、怖かった。

リビング、小部屋、お風呂場、トイレ
全て、緑で侵食されていた。
しかし、なんにもなかった。

一つだけ調べてないところがあった。それは、ドアを開け正面にある、階段とくっついているエレベーターだ。

4人は、そこに入った。
どうやら、電気も通っていて、動くようだ。

そのエレベーターは、B5しか無かった。
とりあえず、そのボタンを押した。

すると、ゆっくり降下した。

「こ、怖いな」

「ええ、でも、貴方、男でしょ
ピシッとしなさいよ!ピシッと!」

「ええ。、、泣く。」

「はぁ!?」

ガッ.............。ガタンッ.....。

「な、なんだ!?」
隼太は、目が覚めたように口を開く。

すごい勢いで、降下していく。
風を切るような音もした。

非常用ボタンもない。
死ぬのか?全員思った。

「まって、何とかできる。」
隼太がそう言った。

「何ができるのよ。」

「俺の薬で、クッションを作るんだよ。
こんにゃくみたいなのを。」

「な、なるほど、は、はやくやってくれ。」

「おう。」
急いで、バソグルースというのとミルネモーネを混ぜ弾力が強い液状のものができた。

それを、地面に流し、何とか出来上がった。

ドーーーーーンッ....。

B5に着いたようだ。
エレベーターは、ぐにゃぐにゃになっていた。
どうやら助かったらしい。

とりあえず、エレベーターを出た。

そこには、真っ直ぐの道があり、
左右には、綺麗に1列で、見たことないモンスターのようなものが並んでいた。
緑っぽい青のような紫のような、全部の色が混ざったようなでも、黒でもないようないろだった。

不気味でしかない。

4人は、進んだ。

すると、次に門があった。大きな門で、下にはツルがはみ出ていた。

嫌な予感しかしない。でも、突破しなければならない。

門を、4人で開いた。

そこには、当たり前のように、ツルの敵がいた。

「やぁ、久しぶりだぁなぁ」
低くて野太い声がした。
一気に緊張感に浸った。

それより、瑠美を探した。

「ふ、お前が探してるのはこれか?」

瑠美が、怪しい液体の中に裸の状態でつけこまれているカプセルが上から降りてきた。

なんて、酷いことを。
どうやら、生きていなそうだ。
見た感じ、つけこまれて、10分ぐらいたったように見えた。
なぜ分かるかって、これは、鍛え上げたほんの一部の能力だ。

この戦いは、20分で決着をつけないと行けない。

絶対。瑠美を。この世界を救おうと誓った。
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