6 / 22
2章
無。無。有。
しおりを挟む
隼太は、息を引き取った。。
「は、隼太くん...。」
瑠美は、泣いた。
本当は、守ろうとしてたんだなと思った。
私は、怖がり。弱い。無能。
そういう感情ばかりが脳内を飛び交う。
「私がどうにかしないと。」
「で、でも。お父さんを殺せだなんて。
私には無理だよ。。」
押し入れの目の前に隼太が握っていた包丁が目に入った。
ギラギラ光っている。鋭利部分に引き込まれるような感覚がした。
「で、でも私やらなきゃ。」
瑠美は、押し入れを飛び出し、包丁を取り、お父さんの方向へ向かった。
「お、お父さん。ごめんね。こうすることしか。。今までありがとう。好きだよ。大好き。」
お父さんに包丁を刺そうとしたその時。
「グッ。」
止まった音がした。
「え...。」
お父さんが、包丁を素手で止めていた。
「グガゴォガゴッ」
何か言っている。
すると、包丁を止めている反対の手で瑠美の頬を強く殴った。
瑠美は、地面に叩きつけられた。
「い、、痛い。。」
両膝と肘から血が出てきた。
摩擦でやってしまったようだ。
「で、でも、私がやらなくてどうするの。」
瑠美は、立ち上がり、近くにあった、椅子を引きずりながらお父さんの方に投げた。
10歳の女子の力だから限界がある。
大人なんて勝てっこない。しょうがない。
-------------------
「あれ。ここはどこだ。」
暗くて、赤、黒、紫などと。
不気味な色だらけのぐちゃぐちゃした所にいた。
「僕は、死んだんだ。」
そう思うしかない。そうとしか思えなかった。
「あれ。あれって。瑠美ちゃん?」
瑠美が戦う姿が見えた。
「え。血が...。
ダメだよ瑠美ちゃん無茶だよ。」
「もう無理なんだ。。」
「何を言ってるガキが。」
「え、、誰。」
野太く怖い声がした。
「何故、大切な人がいるのに諦めろなんて言えるんだ。貴様、あの女のことが好きなんだろ?おい。守ってやるんじゃないのか?そんな弱い男なのか?」
「ち、違うよ。無理なんだ。」
「は?ガキが弱音吐くなクソ。」
「.....。そんな、酷いこと言わないでよ。」
隼太は、泣きそうになる。
「また泣くのか、お前は、どうしようもないガキだな。」
「またって、、ずっと見てたの?」
「ああ、俺はな、ウイルスの神だ。
感染者の視点を自由に見て、指示して動かせる。」
「ってことは、人をコマみたいにして遊んでいたの?」
「ぁあ、そうとも言えるな。」
「酷いよ。なんでそんなこと平気でできるの?」
「ウイルスも生き物だ。お前らと一緒で生きようとする。ただ、人間達が自己中心的なだけだ。」
「.....。」
隼太はなんも言えなくなった。
「だがな、!」
「何?」
「いいことを教えよう。」
「え、教えて。」
「お前は、ウイルス抗体を持っている。
お前の交代は、不思議で、俺に操られるような悪いことは、ほとんど感染しない。
感染するのは、攻撃力。肉体強化。あと、お前の能力。30分以内に死んだやつを甦らせる。そして、そいつには、お前の抗体が受け継がれて、そいつもお前と同じく感染者となる。だが、それぞれ、副作用もあるから気をつけろ。」
「さぁ、どうする?時間が無いぞ。」
「じゃ、じゃあ。ぼくに感染して。」
「ははww
いいぞ貴様。俺の意識は、消える。
じゃあな。」
「うっ、、う、、、」
頭が雷に打たれたように痛かった。
グルグルする。意識が飛んでく。
やっぱり、乗っ取られるんじゃん。。
「はっ。!」
目が覚めた。
「は、隼太くん...。」
瑠美は、泣いた。
本当は、守ろうとしてたんだなと思った。
私は、怖がり。弱い。無能。
そういう感情ばかりが脳内を飛び交う。
「私がどうにかしないと。」
「で、でも。お父さんを殺せだなんて。
私には無理だよ。。」
押し入れの目の前に隼太が握っていた包丁が目に入った。
ギラギラ光っている。鋭利部分に引き込まれるような感覚がした。
「で、でも私やらなきゃ。」
瑠美は、押し入れを飛び出し、包丁を取り、お父さんの方向へ向かった。
「お、お父さん。ごめんね。こうすることしか。。今までありがとう。好きだよ。大好き。」
お父さんに包丁を刺そうとしたその時。
「グッ。」
止まった音がした。
「え...。」
お父さんが、包丁を素手で止めていた。
「グガゴォガゴッ」
何か言っている。
すると、包丁を止めている反対の手で瑠美の頬を強く殴った。
瑠美は、地面に叩きつけられた。
「い、、痛い。。」
両膝と肘から血が出てきた。
摩擦でやってしまったようだ。
「で、でも、私がやらなくてどうするの。」
瑠美は、立ち上がり、近くにあった、椅子を引きずりながらお父さんの方に投げた。
10歳の女子の力だから限界がある。
大人なんて勝てっこない。しょうがない。
-------------------
「あれ。ここはどこだ。」
暗くて、赤、黒、紫などと。
不気味な色だらけのぐちゃぐちゃした所にいた。
「僕は、死んだんだ。」
そう思うしかない。そうとしか思えなかった。
「あれ。あれって。瑠美ちゃん?」
瑠美が戦う姿が見えた。
「え。血が...。
ダメだよ瑠美ちゃん無茶だよ。」
「もう無理なんだ。。」
「何を言ってるガキが。」
「え、、誰。」
野太く怖い声がした。
「何故、大切な人がいるのに諦めろなんて言えるんだ。貴様、あの女のことが好きなんだろ?おい。守ってやるんじゃないのか?そんな弱い男なのか?」
「ち、違うよ。無理なんだ。」
「は?ガキが弱音吐くなクソ。」
「.....。そんな、酷いこと言わないでよ。」
隼太は、泣きそうになる。
「また泣くのか、お前は、どうしようもないガキだな。」
「またって、、ずっと見てたの?」
「ああ、俺はな、ウイルスの神だ。
感染者の視点を自由に見て、指示して動かせる。」
「ってことは、人をコマみたいにして遊んでいたの?」
「ぁあ、そうとも言えるな。」
「酷いよ。なんでそんなこと平気でできるの?」
「ウイルスも生き物だ。お前らと一緒で生きようとする。ただ、人間達が自己中心的なだけだ。」
「.....。」
隼太はなんも言えなくなった。
「だがな、!」
「何?」
「いいことを教えよう。」
「え、教えて。」
「お前は、ウイルス抗体を持っている。
お前の交代は、不思議で、俺に操られるような悪いことは、ほとんど感染しない。
感染するのは、攻撃力。肉体強化。あと、お前の能力。30分以内に死んだやつを甦らせる。そして、そいつには、お前の抗体が受け継がれて、そいつもお前と同じく感染者となる。だが、それぞれ、副作用もあるから気をつけろ。」
「さぁ、どうする?時間が無いぞ。」
「じゃ、じゃあ。ぼくに感染して。」
「ははww
いいぞ貴様。俺の意識は、消える。
じゃあな。」
「うっ、、う、、、」
頭が雷に打たれたように痛かった。
グルグルする。意識が飛んでく。
やっぱり、乗っ取られるんじゃん。。
「はっ。!」
目が覚めた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
善とか悪とか、魔法少女とか
結 励琉
ファンタジー
銀行の金庫室からの現金紛失事件や、女子高生の失踪事件が立て続きに起きていたある日、高校に入ったばかりの少女、藤ヶ谷こころはSNSで勧誘を受けアルバイト紹介会社を訪れた。
会社の担当者箕輪は、自分たちは魔法のような力(ウィース)を持っているティーツィアという組織であり、マールムと呼ぶ現金紛失事件の犯人と戦うために、こころに魔法少女となってくれないかと依頼した。
こころの決断は?
そして、「善」とは?「悪」とは?
彼女の運命はどうなる?
結励琉渾身の魔法少女ファンタジー、今開幕!
海峡の護り ~休載中~
醍醐
SF
不定期更新
平成31年、津軽海峡に侵入した潜水艦と最新鋭護衛艦『斐伊』の静かな戦い…
この世界の日本では、以下の点が現代と異なります。
・海上自衛隊の艦名が漢字表記になっている。
・憲法改正により、現場指揮官による実力行使が可能(ただし、先制攻撃は不可能。)
・天皇陛下の退位は行われていないので、元号は『平成』のまま。
バグった俺と、依存的な引きこもり少女。 ~幼馴染は俺以外のセカイを知りたがらない~
山須ぶじん
SF
異性に関心はありながらも初恋がまだという高校二年生の少年、赤土正人(あかつちまさと)。
彼は毎日放課後に、一つ年下の引きこもりな幼馴染、伊武翠華(いぶすいか)という名の少女の家に通っていた。毎日訪れた正人のニオイを、密着し顔を埋めてくんくん嗅ぐという変わったクセのある女の子である。
そんな彼女は中学時代イジメを受けて引きこもりになり、さらには両親にも見捨てられて、今や正人だけが世界のすべて。彼に見捨てられないためなら、「なんでもする」と言ってしまうほどだった。
ある日、正人は来栖(くるす)という名のクラスメイトの女子に、愛の告白をされる。しかし告白するだけして彼女は逃げるように去ってしまい、正人は仕方なく返事を明日にしようと思うのだった。
だが翌日――。来栖は姿を消してしまう。しかも誰も彼女のことを覚えていないのだ。
それはまるで、最初から存在しなかったかのように――。
※タイトルを『人間の中身はバグだらけ。 ~俺依存症な引きこもり少女と、セカイ系恋愛ファンタジー~』から変更しました。
※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。
※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる