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ヴガッティ城の殺人

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 マキシマスの寝床は小高いホテルの一室で、窓からは美しいハーランドの緑が見えます。
 彼は、ありふれた風景が好きな印象派の画家なのでしょう。

 ──印象派、それはランスの首都パリで起こった芸術運動。

 今まで屋内で絵を描いていた芸術家たちが、屋外の自然のなかで風景を描きはじめたのがきっかけ。
 部屋に並べられた絵画はどれも風景画で、季節や時の移ろいごとに色々な作品を残しており……。

「素晴らしい!」

 太陽の光を受けるハーランドの港町。
 また、逆に重くて暗い曇り空の浜辺。
 この絵画の季節は春なのでしょう。
 花風が吹き、緑の葉が、さらさらと舞い飛ぶヴガッティ城。
 ああ、どれも最高の絵画ですね。
 
「レベッカなら大金を払ってでも欲しい、そう思いませんか?」

 私は、ムバッペに話しかけます。
 床に置いてある絵画を鑑賞している彼は、青い髪をかきあげて言う。
 
「僕、絵のことはよくわからないけど、蒐集家のレベッカなら買うだろうね」
「マキシマスの建築は有名よ。ランスの教会を見たことない?」
「見たことあるよ。綺麗で、荘厳で、彼がヴガッティ城を建てたことも納得できる」
「芸術家としても素晴らしい。この絵画なんて、まるでその場の風景を切り取ったよう」

 うん……でも、と口ごもるムバッペは、私のほうを向いて口に手をあてて隠す。コソコソ話をしたいようですね。私は、耳をかたむけます。
 
「どうしました? ムバッペ」
「マイラさん、なぜマキシマスに会いにきたのですか?」
「なぜって……それは探偵としての感が働いたからです」
「探偵としての感?」

 ええ、と答える私はさらに続けます。
 ムバッペの耳に、そっと息を吹きかけるように、冷静に、沈着に。
 
「犯人は、手紙や毒殺トリックなどを仕掛ける用意周到な賢い人物。だからきっと城の構造を知っているはず。おそらく隠れ部屋など……ね」
「隠れ部屋?」
「ケビンとレベッカの部屋を調べた結果、何もなかったでしょう」
「はい、悔しいですが……でも総督とロベルトを殺す動機があるのは、間違いなくあの二人なんです! 絶対に何かを隠しているはず」
「そうですよね! 犯人はあの二人のどちらか、または共犯です」
「でも問題は、どこに証拠を隠しているか、ということ……」

 うふふ、と私は不適な笑みを浮かべます。
 
「だから城の設計図を見せてもらうために、マキシマスに会いに来たんです!」

 なるほど! とムバッペが大きな声で言います。
 あ、いつの間にやらコソコソ話のはずが……。
 これにはマキシマスも苦笑い。
 噂されることに、うんざりしているのでしょうか。
 彼は、ふっと鼻で笑うと紅茶の入ったカップを机に置く。それでもどうやら、私たちのことを歓迎してくれているようですね。
 
「いただきます」

 私は、カップを口につけて飲みます。ダージリンのほのかな甘い香りを楽しんでいると、マキシマスは、「──で?」と低く発声。
 その声に、ぴくりと反応したムバッペが、飲んでいたカップを置いてから、サッとジャケットから警察手帳を取り出して見せると、淡々と話しを始めます。
 
「改めましてマキシマスさん、僕は警察のムバッペと申します。そして、こちらにいらっしゃるのが探偵のマイラさん」
「ふぅん、で、警察と探偵が俺に何か用?」

 おほん、と咳払いしたムバッペは答えます。
 
「単刀直入に言いますと、ヴガッティ城で殺人事件が起きまして……」
「それは大変だね」
「はい……少々、いや、かなり解決困難な状況になっています」

 ほう、と答えたマキシマスは、紅茶を飲んでから尋ねます。
 
「で、誰が死んだ?」
「総督と、その息子のロベルトです」
「ヴガッティ……いつか殺されるとは思っていたが、皮肉なことに俺が建てた作品で……」

 ふぅーとため息を吐いて、心を整えるマキシマス。
 疑問に思った私とムバッペは、え? と目を開きます。

 ──マキシマスとヴガッティ総督の関係って?
 
 マキシマスは、ゆらりと身体を動かすとムバッペに語ります。

「ヴガッティから城の建設依頼があり、俺はハーランドにたどり着いた。そう、もう二十年前のこと……」
「戦争が終わった頃ですね」
「ああ、当時は先住民をぶっ倒して離島を手に入れたことでお祭り騒ぎさ。ヴガッティのことを神格化する軍隊や本土から移住する人々であふれていたなぁ。まさに離島はアメリゴのような新大陸」
「総督は神ですか?」
「あいつは昔から俺様ヤローさ。奴隷制度をずっとやってやがる。それがやつの宿命。奴隷たちは与えられた仕事があったほうがいい、なんて言っていて自分を正当化していた」
「……? マキシマスは総督のことをよく知っていますね」
「ああ、あいつとは友達だ。よく酒を飲んでたよ」
「へ~、じゃあ総督が死んだと聞いてびっくりしたのでは?」

 いや、と首をふるマキシマスは、絵画にかかったほこりを手で払うと言います。
 
「あいつは暴君。部下からのいさめの言葉に耳を傾けない大バカヤローさ。俺は友達だったから殺されなかったけど、見ただろ? 海に浮かぶ首吊り死体を?」
「はい、みました」
「ああやって自分の強さを主張したいのだろうな。人間とは金と権力を持っても幸せになれないのさ。もっとも、金と権力がなくても幸せにはなれないけどな……ささいな喜びを育てていかなくては、ふはは」

 自虐的に笑うマキシマスは、窓のほうに移動。
 その足取りは、少し浮かれているように見える。私たちが久しぶりの客人だったのでしょうか。一人暮らししているようですが、本当は寂しがり屋さん?

「ヴガッティ城……あの作品は俺の最高傑作。建築年数に十年かかった」
「十年も……そんなに」
「ああ、当時のハーランドは港町もなけれべば道路もない。すべて0からスタートしていた」
「どうやって石などの建築材料を運んだのですか?」
「トロッコさ」

 トロッコ? と聞き返すムバッペの瞳が光ります。
 
「レールを引いた滑車のことさ。幸いにも浜辺で大理石がゴロゴロ採れたからな。総督の軍隊から何十人も大工として引き抜いた覚えがあるぜ」

 建築家の顔をするマキシマスは、ふと目を閉じます。
 ロマンチストなのでしょう。彼は頬を緩ませて、

「あぁ懐かしいな……ヴガッティ城の屋上テラスから見る島の景色を見たか?」
「いいえ、まだです」
「ぜひ見てくれ! 永遠の緑を感じることができる……そして」
「なんですか?」
「鳥のように飛んでみたくなる」

 両手を広げ、鳥の真似をするマキシマス。
 
「ふはは、と言うのは冗談だが、屋上からパラシュートで降りられるように設計してある」
「なぜ、そんなことを?」
「火事や暴徒などが発生した場合の避難経路さ。上手く空を飛べば港町までいけるぞ」
「パラシュート……やってみたいかも」
「だろ? だから実験をかねて、弟子にやってもらったことがある、あれはスリル満点だったなぁ」
「弟子?」
「ああ、風来坊のこんな俺にも弟子ができてな……でもどっかに行ってしまった。まるで猫みたいに、フラッと……あいつは今ごろ、どこを旅しているのだろうか……」
 
 と言いながらマキシマスは、ふと窓の外を眺めます。
 雲が残る空、ただまっすぐ西を見つめる彼は、過去の思い出にひたっているよう。
 
 ──まだ青かった頃の彼に弟子が?
 
 私も視力がいいほうなのでわかるのですが、太陽が傾きかけている西の方角に、高台にそびえるヴガッティ城が小さく見えています。
 夕陽が近づいている、急がなくては……。
 私は、マキシマスに近づくと話しかけます。
 
「お願いがあります……」
「ん?」
「ヴガッティ城の設計図を見せていただけませか?」
「なぜ?」
「犯人は城のどこかに証拠を隠しているのですが、それがどこにあるのか不明なのです」
「だろうな……」
「やはり城に、何か仕掛けがありますよね?」

 ある、ときっぱり答えるマキシマスは、視線を私に合わせます。
 そのブルーの瞳は綺麗ですが、どこか影のある悲しみが見え隠れしている。
 その原因は、孤独……。
 マキシマスに家族はいなくて、ずっと独身なのでしょうか?
 なぜ離島ハーランドに暮らす風来坊になってしまったのか?
 物憂げな男は、腕を組んで言います。

「設計図か……わたしてあげたいところだが、なにせもう二十年前に設計した作品だ……どこにしまったかな?」

 ふと考え込んだマキシマスは、隣の部屋に移動。そこは、油絵具の香りが充満した物置部屋。まだ白いキャンバスや、動物の骨のような三脚台、それに鳥の羽ペンが壁にかかっています。
 
「ここにあるはずだが……」

 探そうと足を踏み入れたマキシマスは、ふと下を向く。
 彼のワイルドな黒い髭が揺れ、伸び放題な髪の毛も邪魔そうに垂れていますね。歳は何歳くらいなのでしょうか。見た目は五十代ですが、髪をれば四十代くらいに見えそう。
 そのハンサムな顔の深い掘りや、しなやかな指先は、何人の女性を悲しませたことでしょう。それらを想像することは難しくありません。
 なんとなく気になり、私は質問します。

「マキシマスさん」
「なんだ?」
「先ほど弟子がいた、とおっしゃってましたが、どんな人だったのですか?」

 ん……とだけ反応した彼は、おもむろに床に置かれた一枚の絵画を指さします。
 そこに描かれていたのは、ヴガッティ城を背景にして立つひとりの少年。
 帽子をかぶり、チュニックを着て、ハーフパンツからは、スラっとした長い足が伸びている。
 
 おや?
 
 少年の面影に、どこかで会ったことがある人の影が、ぼんやりと重なるのは、なぜ?
 
 ──この少年は……まさか!?
 
 唇を指先で触れながら、頭のなかにアーカイブされた記憶を探っていると、マキシマスは絵画を見つめながら語り始めます。
 
「こいつが弟子さ」
「……」
「とても賢い少年でね。絵を学びたいと言ってきた。俺は弟子を取らない主義だったが、こいつの真剣な眼差しに……心惹かれたよ」
「そ、そんな……まさか……」
「俺は絵画を描く技法のすべてを教えた。いや、それだけじゃない。故郷で昔流行った哲学なんかも教えたし、数学や科学、天文学やらも教えた。あいつの頭は吸収性が抜群で、なんでもすぐに覚えた。まぁ、いわゆる天才だよ」
「……」
「だが、弟子にして三年ほど経ったある日、ふと俺に手紙をくれた。世界を旅してきます。そう書き残して、姿を消した……」

 瞳を潤ませて、もう泣きそうなマキシマス。
 私は、ムバッペと目を合わせ、コソコソ話をします。
 
「ねぇ、マキシマスが描いたあの絵の少年を見て」
「……かわいいね、ショタ~」
「ねぇ真面目に答えて! マキシマスがあの絵を描いたのはヴガッティ城が完成したとき。つまり今から十年前です!」
「十年前ですか……で?」
「じゃあ簡単な質問に変えます」
「ありがとう」
「絵画に描かれている少年の年齢は十歳ほど、よって現在は何歳になっているでしょうか?」
「そんなの算数だよ。答えは二十歳」
「じゃあ、誰かわかりますよね?」
「え? だれ?」
「ねぇ……それでも警察官ですか? 推理してください」

 プイッと首を振った私。
 一方、マキシマスは相変わらず、

「どこだ……」

 と言って重なった荷物をどけながら設計図を探す。
 私は、それを手伝いながら尋ねる。
 
「その弟子って、もしかしてハーランド族ですか?」
「お、わかるのか! さすが探偵さん、すごいなぁ」
「シニカルな面影が残っていますから……」
「ウソだろ!? 会ったことがあるのか?」

 はい、と私が答えると、マキシマスは飛んで来て、真剣な顔で尋ねてきます。
 
「どこで会った?」
「ヴガッティ城です」
「帰っていたのか! よかったぁ」

 ほっと胸をなでおろすマキシマスは、顔をあげる。その瞳は、らんらんと輝いてます。
 
「城が完成するとともに俺は暇になって、ふらふら島の探索をするようになった。そしてたまたまハーランド族を見つけたのさ」
「もしかしてマキシマスさんも、女神像に感動しましたか?」

 ああ、と答えたあと彼は、うるっと瞳を潤ませて続けます。
 
「あの美しい女神像を見ていると、描きたい、という衝動に駆られ、もう夢中になって描いて、描いて、描きまくった」
「……マキシマス、あなた、もしかして偶像崇拝を禁じられた宗派ですか?」
「白状するとそうだ。神を描くと死刑になる。そんな環境で育った……だから俺は旅をしているのもある」
「異端者尋問官に命を狙われているのですね?」
「ああ、俺は偶像崇拝をする教会を建てまくってやった! 故郷では犯罪者扱いだが、俺の作品を慕ってくれる人もいる。この世界は白と黒が混ざりあってぐちゃぐちゃだよな? まったく吐き気がするぜ」
「……はい」

 ──異端者尋問官、それは宗教に反する異端や他の宗教を排除することを目的にした捜査員。

 ときに異端者、つまりマキシマスのような変わり者を尋問して死刑にすることもあるらしいけど、マキシマスの故郷は、かなり厳格な宗教観を守っていると言えますね。
 うーん、何も言えず、私はじっと絵画の少年を眺める。
 ムバッペは、少年が成人した姿をイメージしているようですが、うまくいかないようですね。首をかしげて困り顔。そして結局、私に泣きついてくる。
 
「マイラさぁぁん! この少年は誰ですか?」
「そ、それは……」

 と私が言いかけたところで、マキシマスが一枚の紙をとりあげて叫びます。
 
「あった! あったぞ! ヴガッティ城の設計図が」

 私は、彼が広げる設計図を見つめ、記憶の箱にインプット。
 その眼力が怖かったのでしょうか。マキシマスは、少し震えながら言います。
 
「少年に会ったら言っといてくれ、いつでも帰ってこい……と」

 そして彼は「いや、もう少年ではないな……」とつけ足す。

「大人になった青年──エバーグリーンに……」
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