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ヴガッティ城の殺人
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しおりを挟むまだ車が船から出てきません。
船には、たくさんの荷物や車がぎっしりと積まれていますから、仕方ないですよね。
私、レオ、クライフは、暇つぶしにカジノへ向かいます。
その道中、プラカードを持った団体を見かけ、ふと立ち止まり観察。
彼らの服装はみすぼらしく、年齢層はバラバラ、お年寄りから子どもまで立っていますが、いったい何をやっているのでしょうか?
プラカードに書いてあることは、
『奴隷を解放せよ!』
『行方不明の少女はどこに?』
です。
ということは、彼らは奴隷なのでしょう。ああ人間は、生まれ落ちた場所が違うだけで、こうも簡単に差別をするくだらない生き物。
レオは、悲しそうな瞳で、プラカードを見つめています。
腕を組んでいるクライフが、ううむ、と言って悩みを抱えていますね。
「いまだに奴隷制度があるのは、もうこの島くらいですなぁ」
「そうですね。独立宣言をしたアメリゴなどはしっかりと国家として成り立ち、奴隷制度も撤廃したと聞きますね」
「だからハーランドに奴隷たちが流れてきているのですぞ」
「……奴隷は奴隷にしかなれない。そんな負のスパイラルをぶっ壊さなくてはいけませんね」
と言って私が目線を鋭くさせると、ふはは、と笑うクライフ。
「それはヴガッティ総督を殺せ、ということと同じですぞ」
「……え?」
「エングランドの女王様が、なぜ総督だけに奴隷制度を認可していると思いますか?」
「……さて?」
「それはクイド、お金です。ここの税金が莫大な収入をあげ、王族たちの裏金になっている」
「……そんな裏情報、私に暴露していいんですか? 私は探偵ですよ?」
気にいらないんですよ、総督のやり方は、と言うクライフの顔は、いつになく真剣。彫りが深く、彼は黙っていればかっこいいタイプですね。
「だから今回、遺産相続の話で呼ばれたのは、ある意味チャンスだと……」
「なんですか?」
「あ、いや、後継者は優しい人ならいいなと」
「なぜ?」
「奴隷制度を撤廃してくれるかもしれない」
「……兄? それとも弟のほう?」
「それはわかりません。会ったことがないので……」
「でも総督が新しくなれば、植民地化していた時代の悪い習慣は、すべて払拭してもらいたいですね」
ほんとに……とクライフは言って、すっと目を閉じます。
一方、レオはプラカードを持った少女と話していますね。近寄ってみましょう。
「お兄ちゃん、イケメンね~」
「……ん? 何それ?」
「かっこいいってこと」
「そ、そうかな……それより、お友達が行方不明なの?」
うん、と答える少女の肌は白く、瞳も青。服装と髪型さえ綺麗にすれば貴族の少女と言われても不思議はありません。
そんな少女を誘拐している悪い人間がいる。それがこの島の現実。
レオは、少女に顔を近づけて笑います。なぜそんなに明るいのですか?
「もう心配いらないよ」とレオは自信満々。
「ふえ?」と少女は不思議そう。
「あちらのお嬢様は、なんと探偵なんだ!」
「たんてい?」
「そうさ!」
と言うレオが、さっと私を指さします。
「マイラさん! 誘拐事件は解決できますか? 少女がいなくなっているようです」
とレオが訊いたので、私は微笑みを返します。
「ええもちろん、見つけにくいものを探すのは得意ですから」
レオは、よかったな、と言って少女の頭をなでます。う、羨ましい……。
しかし少女は、顔の表情を固くして、
「で、でもあたしお金ないよ……」
と言って悲しそうに下を向きます。手に持っているプラカードには、『行方不明の少女はどこに?』とあります。私は、拳をにぎりしめ、少女を誘拐したであろう犯人を、ガツンとぶん殴りたい衝動に駆られます。しかし、心とは裏腹に、私はにっこりと笑い、
「調査は無料。つまりタダです」
と言います。
悲しみの少女の顔が、ふわっと笑顔に変わり、ありがとう、と言ってくれます。しかしながら、本当に心から笑える日が来なければ、なんの意味もありません。私は、まずはこの島の裏の顔を見るために踵を返して歩きます。
向かった先はカジノ。きらびやかな内装に、葉巻の香りや酒の香りがただよっていますね。子どもが入ってはいけない、大人の空間。私は顔は童顔ですが、十八歳ですし、背も高いので大丈夫でしょう。
「ちょっと、これをやってみます」
と言って私は、スロットマシンの台に座りますが、
「……どうやってやるのですか?」
やり方がわかりません。レオに助けを求めますが、彼も首を横に振ります。遊んだことがないようですね。代わりにクライフが私の隣に立つと、ふふっと不適な笑みを浮かべて自信満々。
「マイラさん、まずお金をチップに交換しないと遊べませんよ」
「あら、そうなんですか」
「はい。あそこのカウンターにいる綺麗なお姉さんに言えば換金できます」
サンクス、と言って私は、カウンターに急ぎます。
そして鞄から札束を取り出して、ドンッとおくとお姉さんが、
「70クイドをチップにしますか?」
と訊いてくるので、「はい」と答えます。
お姉さんは、素早い動作でチップを両替。隣に来たレオが、目を丸くしていますが、どうしたのでしょうか?
「その金って猫を見つけたお礼ですよね?」
「はい」
「すべて使ってもいいのですか?」
「はい。お金に興味はありませんので」
と私は答え、いざスロットマシンに挑みます。やり方はクライフが教えてくれますが、無駄に私の肩に触れたりするので、うう……嫌な気持ちになりますね。ぶん殴ろうかしら?
っていうかレオ、ボケっと見ていないで怒ってくださいよ!
男性が、私に触れているのですから!
「もう結構ですよクライフ、あとはひとりで……」
そう冷たく言って私は、まるで水のようにチップをスロットマシンに吸い込ませては、ハズレ、またハズレ……すべてのチップを溶かしそう。
あたふたするクライフが、両手を顔に当てます。
「あわわ、マイラさん! 違う台に変えたほうがいい」
「嫌です。この台が一番大きいので変えたくありません。レバーだって、こんなに太い」
「そ、そんなこと言わずに! ほら、この台はジャックポッドが一億クイドも溜まってます。当てるのはかなり難しいですぞぉぉ」
「でも、これってただの確率ですよね? であれば、回していればいつかは当たります」
「だ、だがしかし……この台を当てる確率は、宇宙から降ってくる隕石に命中するくらい低いですぞ……はやく台を変えてくだされ!」
「……」
まったく、クライフは小言がうるさいですね。年齢は三十四歳と言っていましたが、落ち着きがないというか精神年齢が子どものよう。独身というのも納得ですね。
「ほら当たりそうですよ……」
そう言った私は、真剣な眼差しでスロットマシンを見つめます。
777
数字がそろえば、なんてことはありません。
大量のチップがスロットマシンから、まるで滝のようにあふれ落ちるだけ。なんとも、つまらないですね。
「す、すげぇ……」とレオ。
「当ててしまったぁぁ!」とクライフ。
「これ、止まらないのかしら? こんなにいらないのですが……」
と私がなげくと、まわりにいる客たちが、わなわなと集まってきます。
「あの台は渋くて有名なのに……」
「初めて見たわ……トリプルセブン」
「いくら当てたんだろ?」
「一億クイドだ!」
紳士淑女のお客たちが興奮していますが、私は冷静なもので、このチップをみなさんに配ろうかしら、なんて考えていると、そのとき。
「レオ、こんなところで何やってんだ?」
わりと大きい声がしたので、私は振り向きます。
そこにいたのは、長い金髪をセンターわけにした青年が立っていますね。レオと並ぶと頭ひとつ小さい彼は、偉そうに腕を組んでいます。
おや? その手には縄を持っていますね。その縄の繋がれた先を追って見ると……え? なんと、華奢な少女の手首を縛っているではないですか!?
ニヤリと笑うこの男、拳でぶん殴ってやりたい!
「レオ、おまえカジノにきて遊んでるのか?」
「いいえ、遊んでいません」
「では、なぜここにいる?」
「マイラさんをヴガッティ城に案内するため、時間があまったのでカジノに立ち寄ったのです」
マイラ? とつぶやく金髪男は、グイッと縄を引いて、首を傾けます。
ひぃぃ、と小さく叫ぶ少女の声。
私は、ジャラジャラとチップが出ているスロットマシンから数枚チップを握ると、無造作にポケットにしまい、すっと立ちあがってレオのほうに近づきます。
「レオ、この殿方はどちら様ですか?」
と、私が訊くとレオは、なぜか一歩後ろに引いて、
「この方はケビン様。ヴガッティ家の次男です」
と言います。執事らしく主君をたてる、ということでしょう。ですが、私は、このケビンという男をもうすでに嫌いです。もしもこの人が後継者なら、私は婚約を破棄しますよ、当然!
ケビンは、私の顔を見つめた瞬間、肩の力が抜けて、少女を縛っている縄を放してしまいます。逃げ出そうとする少女。しかし、ひとりの近衛兵が両手を広げ、すぐに捕まってしまいます。ケビンの護衛をしているのでしょう。筋骨隆々で強そうですね。
「う、美しい……」
そうつぶやくケビンは、私に目が釘付け。
や、やめて~。
その目線は値踏みするように、私の顔、髪の毛、首、デコルテ、胸、ウエストからヒップ、さらに足の先まで見てきます。
うわぁ、キモい。
男の人は、なぜこんなに私の身体を見るのでしょう?
何か呪い的なものが、私の身体についているのでしょうか?
男を魅了する魔法みたいなものが?
よだれを手の甲でふくケビンは、レオに向かって話しかけます。
「……なぜ、こんな綺麗な女性をレオが連れている?」
「え? 総督から話をされていないのですか?」
「オヤジが? なにも聞いてないぞ」
「マイラさんは婚約者です」
「は?」
「ヴガッティ家の後継者と婚約するので、その顔合わせに、本日お城に向かっているのです」
「うぉぉ! マジかっ!」
大喜びするケビン。
カジノじゅうのお客が、何事か? と私たちを見ます。
そこでやっと、スロットマシンが止まり沈黙。また私にチップを入れて欲しそうに、きらりとチェリーを光らせていますね。ごめなさい、もうやりません。
相変わらず喜んでいるケビンは、いきなり私の腰に手を回し、
「よーし、デートしよう」
と言います。これには、さすがにドン引きです。レオもクライフもびっくりしていますね。
「やめてください、ケビン様」とレオ。
「そうです。まだ後継者はあなたと決まったわけではないのですよ!」
そうクライフが抗議すると、なんだおまえは? とケビンに言われます。
「わ、わたしは王宮弁護士のクライフ」
「弁護士か……」
「そうです。ヴガッティ総督が遺産相続の話があるというのでお城に向かうところです」
「ほほう、遺産相続ねぇ、いよいよ俺が後継者になる日がきたか……」
「いいえケビンさん。お兄様のロベルト様が後継者になるかもしれんのですぞ?」
「オヤジには言ってあるんだ。後継者は俺にしろと」
「で、ですが……まだ総督から話はされていないので、今はなんとも……」
「あ? ごちゃごちゃうるせぇな、殺すぞっ!」
「ひぃっ」
ケビンの眼光は蛇のように醜悪で、たまらずクライフは腰が引けてしまう。ねぇ、そんな脅しに負けててよく弁護士なんてやってますね? しっかりしてくださいよ、まったく。
私は、腰を触ってくるケビンの親指を、グイッとひねります。
「いててっ! な、なにをするぅ?」
弱いですね。ケビンは、ガクッと膝から崩れ落ち、泣きそうな顔で私を見上げます。
「私に触れていいのは好きな人だけ……なので正当防衛をしたのですが、何か?」
「痛い痛い痛いっ! 離せー!」
パッと親指を離す私は、すぐに縛られている少女に近づいて、縄をほどきにかかります。
なにをしている? と近衛兵に止められますが、完全に無視。
すると近衛兵が、腰からダガーを取り出します。ダガーとは小さな剣のこと。刺されたら致命傷は確実。
わはは、とバカみたいに笑うケビンが、近衛兵に命令をします。
「ヴィル、そのマイラとかいう女を叩きのめせ! 婚約者とか言っていたが、ぶっ飛んだ暴力女だ!」
私は、ニヤリと笑いながらつぶやきます。
「それ、ちょっと貸して」
え? と戸惑いを見せた近衛兵の手にあるダガーの柄頭を、えいっと蹴りあげます。
見事、近衛兵の手から抜けたダガーが宙を舞う。
我ながら鮮やかすぎますね。幼い頃から、お父様にジパンヌのカラテと呼ばれる武術を習っておいて大正解! 男性相手でも圧倒的な戦闘力で勝てますね。
手を負傷した近衛兵は、痛くて顔をゆがませます。
私は、宙に舞うダガーをつかみ、サクッと少女を縛っている縄を切断。
レオとクライフは、目から鱗が落ちたように、口をあんぐり。
一方のケビンは、し、信じられない……とつぶやいています。
「あ、ありがとうございます」
少女は礼を言い、顔を赤く染める。
あらぁ、私は男ではないですが、女性から喜ばれるのは、不思議と気分がいいですね。
「さあ、自由になって!」
そう言った私は、ポケットからチップを取り出して、少女にあげます。
おや?
私の正義感が気に入らなかったのでしょう。ケビンは、顔をまっ赤にして怒鳴り散らす始末。
あらあら、ヴガッティ家の人々って短気なのでしょうか? 家臣を処刑する総督といい、まったくもって嫌なヤローたちです。
「おぉぉい! かってに奴隷を解放してるんじゃあないっ!」
「……私は弱い者をいじめる人間を許しません」
「バカかおまえは? この島には奴隷制度があるからいじめたって何をしたっていいんだよ」
「……!?」
「俺はあの少女を奴隷商人から500グイドで買ったんだ」
「それが何か?」
「マイラとかいったな……おまえは500グイドなんて大金を払えないだろ、あ?」
「余裕で払えます」
え? と驚愕してマヌケに口を開けるケビン。
私は、大量のチップを吐き出し終えたスロットマシンを指差して、こう言ってやります。
「あのチップをすべてあげましょう。一億あります。それで少女は解放でいいですね?」
「……あ、ああ。っていうか、なんなんだあのチップの山は! マイラが当てたのか?」
「はい」
「うひょー! 初めて見たぜ!」
ケビンは、猛烈に走ってスロットマシンに飛びつきます。
どれだけ金の亡者でしょう。お金なんて死の世界には持っていけないのに……。
ぱちぱちぱち
突然、拍手が鳴り響きます。
振り返ると解放された少女が、私を崇拝するかのように手を叩いて大泣き。
すると、カジノにいる紳士淑女がいっせいに拍手喝采。
レオとクライフは、誇らしげに私を見つめています。
「す、すごい……ケビンから奴隷を解放してしまった」とレオ。
「マイラさんはやばい、マイラさんはやばい……」とクライフ。
はて、なにがやばいのでしょう?
語彙力のなさを露呈していますよ、髭帽子。
私は、ニコッと微笑むと言います。
「さあ、ヴガッティ城にいきましょう」
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