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王位継承編
19 乙女モードで遊ぼうよ 1
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「ゴムゴムスライムを仲間にしたじゃと!?」
ここは古風な道具屋。
ヤマザキが抱っこする魔物を見た瞬間、タリスカーはびっくり仰天した。
「わしがどうやっても倒せんかった魔物なのに……ヤマザキさん、どうやったんじゃ?」
「ん~……何か魔物と話せるんだよ」
「すごい!」
「工房で飼ってもいい? 素材を魔石の制御に使うんだ」
「いい! 逆に飼えるなんて嬉しいぞい! レアモンスターじゃ……ふぉふぉふぉ」
めちゃデレデレするタリスカー。
ゴムゴムスライムの世話は、すべてしてくれそうだ。
そこへ、「ただいまー!」とデュワーズが薬草摘みから帰ってきた。カゴにはたくさんのポーションの材料となる薬草が入っている。
「あれ? おじさん、なんでスーツ着てるの?」
「まぁ、大人の事情ってやつさ」
「なにそれ?」
「子どもは知らんくてよし」
子どもじゃないもん! と決まり文句を吐くデュワーズ。
ヤマザキは、やれやれと肩をすくめる。この子、ついてきそうだな、と判断した。
「ハニィくんと会ってくるんだよ」
「え! ハニィ様と!? ぼくも行ってもいい?」
「だーめ、デートだから」
「はあ? 男同士で何言ってんの?」
「まぁ、いいんだよ」
あやしいなぁ、とデュワーズはにらむ。
特にやましいことはない。正直になろう、とヤマザキは思った。
「あれだよ、あれ……そろそろ自分の世界に戻る準備しないと」
「え? おじさん、いなくなるの?」
「うん、もともと巻き込まれてここに来たし、ヒビキちゃんもまだ未成年だ。自分の世界に帰らなきゃ、家族が心配するだろ?」
そうだけど……とデュワーズは泣きそうになる。
「おじさんの家族も心配する?」
「あはは、心配しないかな」
「なんで?」
「俺は都会で独り暮らしなんだ。彼女もいないし友達も少ない。両親は田舎にいるけど、もう何年も帰ってない」
「それなら、ずっとここにいてよ! ね?」
デュワーズは目を潤ませて頼んでくる。
タリスカーは、無言でゴムゴムスライムを見つめていた。
ヤマザキは優しく微笑んで、デュワーズの肩に触れる。思えば、彼女には手を繋いで助けてもらったこともある。大事にしなければと思った。
「まぁ、前世に戻っても良いことないもんな。働いて、税金払って、飯食ってゲームやって寝る……ただそれだけの人生だ。それなら、いっそこのまま異世界にいてもいいかな」
「そうだよ! ぼくとずっといっしょに冒険しよう!」
「でもな、デュワーズ」
「ん?」
「あっちの飯は、ここより美味いんだ!」
「!?」
「ってことで俺は帰るわ」
「うわぁぁぁあ! ぼくは飯に負けたー!」
まぁ、泣くな、とヤマザキは彼女の涙を拭いてあげる。
「会いたくなったら、また召喚してもらえればいい」
「ほんと?」
「ああ、そのために魔石を集めて研究しようぜ、な?」
うん、とデュワーズは笑顔になった。
それを見ていたタリスカーは、ほっと安心する。いつの間にかヤマザキは、かけがえのない存在になっているのだ。このまま永遠にお別れなんて、誰も望んでいない。
「ってことで、まずはハニィくんに相談してくるわ」
「何を相談するの?」
「召喚の反対……送還さ」
ヤマザキはそう答えた。
◎
「おいたん、あそぼー!」
ここはハイランド城の庭園。
ビシッとスーツを着たおじさんが、可愛らしい男の子に手を引っ張られている。
ヤマザキはハニィに会いに来たのだが、バランタインに見つかってしまったのだ。
「ごめん、今日はハニィくんと遊ぶんだ」
「ハニィたまと? なら、ぼくもあそぶ!」
「えっと……」
こまったな、とヤマザキは頭をかく。
いっしょに連れていったら、この子のお母さん、ボウモアが怒るだろう。
そう思い、男の子の頭をぽんぽんと撫でた。
「お母さんは?」
「あれ? わかんない」
「そっか、遊ぶならお母さんが、いいよって言わないといけないよ」
「うん、わかった……」
バランタインは大きく息を吸い、「ははさまー!」と叫んだ。
びっくりした。まるでヤマザキが誘拐でもしたみたいに見える。
案の定、衛兵たちに囲まれてしまった。
「貴様! バランタイン王子から離れろ!」
「まて……こいつ、召喚に巻き込まれた異世界人だぞ」
「何やってんだ?」
何もしてない、とヤマザキは立ち上がった。
その動作で、ビクッとなる衛兵たち。それだけヤマザキのことを恐れていたのだ。
「ハニィくんと遊ぶために城に来ただけだ」
「嘘をつけ!」
「ハニィ王子は偉いお方なのだ、おまえのような異世界人と遊ぶわけがない」
こうなるから子どもは嫌いなんだ、とヤマザキは頭をかく。
バランタインは、ぷんぷん怒っていた。
「おいたんをいじめたら、ぼくがゆるさないぞ!」
「バランタイン王子、離れてください!」
「もー! ぼくはおいたんとあそぶの!」
バランタインがそう言っても、衛兵たちはヤマザキを不審者として扱う。
子どもの言うことなど、所詮、耳に入っていないのだ。
「王子! こちらに来てください!」
「もー! イヤだってばあー!」
ヤマザキは、ゆったりと空を見上げていた。
まるで公園を散歩してるみたいに。
(忍び込めばよかったかも……)
ぞろぞろ衛兵がやって来る。
たちまち城の中は騒然となり、「バランタイン!」と叫ぶ妖艶な美女がやって来た。
ザッと衛兵たちは頭をさげる。
王族であるボウモア王妃の登場に、みな絶対服従するしかない。それがハイランド王国のルールである。
「おやおや、何かと思って来てみれば、ヤマザキさんじゃありませんか! おーほほほほ」
「ああ、久しぶり」
ヤマザキは、軽く手をあげた。
すると衛兵たちが、シャキンと剣を抜く。
「貴様! 頭を下げんか!」
「ボウモア王妃の御前である!」
「服従せんと首を飛ばすぞ!」
衛兵はヤマザキに剣を突きつける。
めんどくさいな、とぽりぽり頭をかきつつ、「ふぅん」と衛兵を観察した。こいつは衛兵のリーダーだろう。兜が一番強そうだ。
「早く! こうべを垂れろ!」
「やめとくわ」
「貴様ぁー!」
「俺は異世界人だ。別に王の配下になってないから頭はさげない」
「なんだと!」
「君たち、国のルールを守るのはいいけど、何でも武力で解決しようするのは良くないぜ」
「黙れ!」
衛兵は剣を振り上げた。
その瞬間!
「おやめなさい!」
と、ボウモア王妃が命令する。
衛兵の動きは、ピタリと停止し、ただただ頭をさげるしかない。
「この方は山火事からハイランド王国を救った英雄ですわ! 無礼な真似は、わたくしが承知しません!」
はっ! と衛兵たちは服従の声をあげる。
こうして、ヤマザキは衛兵たちから王族級の権限を得ることになった。
「あはは、こいつら俺にまで頭さげてるわ……こういう腐ったルールは直してあげたいな」
「どうしました? ヤマザキさん」
「いや、この国、腐ってんなと思ってさ」
「おや、腐ってますか? くんくん」
「いや匂いじゃなくてさ、頭さげられると落ち着かないんだよ」
「おーほほほ、それならこうしましょう」
ばっと両手を広げたボウモアは、衛兵たちに向かって命令した。
「もう王族や貴族に対して頭をさげなくていいですわ! これからは笑顔で挨拶にしましょう! そのように民にも伝えておきなさい」
はっ、と衛兵たちは掛け声して、ザザッと小走りで撤収した。
ほんと何でも言うこと聞くな、とヤマザキは関心した。
「さてヤマザキさん、今日はわたくしに会いに来てくださり、ありがとうございますわ」
「いや、ハニィくんに会いに来たんだ」
ぴきっとボウモアの眉間にシワがよる。
憎きハニィに負けたくない。そう思っているのだ。
「ハニィ王子よりも、わたくしとお茶しませんこと?」
「ボウモアくん、それはイケナイ」
ヤマザキに急接近されて、ドキドキとボウモアの顔が赤くなる。
「君は人妻なんだ、バランタインだっている。もしも俺とお茶がしたいなら……どこか秘密の場所でないと」
「そ、それもそうね……わたくしったら、おーほほほ」
ボウモアの高笑いが響く。
この人、使えそうだな、と判断したヤマザキは耳元で囁いた。
「ハニィくんの部屋はどこか分かる?」
「あんっ……お部屋なら、あそこですわ」
ボウモアが指さした方角は、城の最上階。そこには豪華な窓枠のある部屋があった。
その窓はかたく閉ざされ、重々しいカーテンで隠されている。
「ハニィ王子は部屋にいる時、絶対に窓を開けないのですわ」
「そっか……ありがとうボウモアくん」
「あんっ、嫌ですわ……そんなに耳もとで囁かれては、わたくし……わたくし……」
くねくねと悶絶するボウモア。
すると、「ねえ、ははさまー」とバランタインが腕を引いた。
「おなか、すいたー」
「あらまあ、それは大変ですわ! 美味しいケーキを食べましょう」
「わーい、わーい」
ばいばーい、と手を振って親子はどこかに行った。
(やれやれ、王位継承争いってやつか……)
なんとかしてやらんとな、と思う。
城の最上階、まるで幽閉部屋のような窓を見つめるヤマザキであった。
ここは古風な道具屋。
ヤマザキが抱っこする魔物を見た瞬間、タリスカーはびっくり仰天した。
「わしがどうやっても倒せんかった魔物なのに……ヤマザキさん、どうやったんじゃ?」
「ん~……何か魔物と話せるんだよ」
「すごい!」
「工房で飼ってもいい? 素材を魔石の制御に使うんだ」
「いい! 逆に飼えるなんて嬉しいぞい! レアモンスターじゃ……ふぉふぉふぉ」
めちゃデレデレするタリスカー。
ゴムゴムスライムの世話は、すべてしてくれそうだ。
そこへ、「ただいまー!」とデュワーズが薬草摘みから帰ってきた。カゴにはたくさんのポーションの材料となる薬草が入っている。
「あれ? おじさん、なんでスーツ着てるの?」
「まぁ、大人の事情ってやつさ」
「なにそれ?」
「子どもは知らんくてよし」
子どもじゃないもん! と決まり文句を吐くデュワーズ。
ヤマザキは、やれやれと肩をすくめる。この子、ついてきそうだな、と判断した。
「ハニィくんと会ってくるんだよ」
「え! ハニィ様と!? ぼくも行ってもいい?」
「だーめ、デートだから」
「はあ? 男同士で何言ってんの?」
「まぁ、いいんだよ」
あやしいなぁ、とデュワーズはにらむ。
特にやましいことはない。正直になろう、とヤマザキは思った。
「あれだよ、あれ……そろそろ自分の世界に戻る準備しないと」
「え? おじさん、いなくなるの?」
「うん、もともと巻き込まれてここに来たし、ヒビキちゃんもまだ未成年だ。自分の世界に帰らなきゃ、家族が心配するだろ?」
そうだけど……とデュワーズは泣きそうになる。
「おじさんの家族も心配する?」
「あはは、心配しないかな」
「なんで?」
「俺は都会で独り暮らしなんだ。彼女もいないし友達も少ない。両親は田舎にいるけど、もう何年も帰ってない」
「それなら、ずっとここにいてよ! ね?」
デュワーズは目を潤ませて頼んでくる。
タリスカーは、無言でゴムゴムスライムを見つめていた。
ヤマザキは優しく微笑んで、デュワーズの肩に触れる。思えば、彼女には手を繋いで助けてもらったこともある。大事にしなければと思った。
「まぁ、前世に戻っても良いことないもんな。働いて、税金払って、飯食ってゲームやって寝る……ただそれだけの人生だ。それなら、いっそこのまま異世界にいてもいいかな」
「そうだよ! ぼくとずっといっしょに冒険しよう!」
「でもな、デュワーズ」
「ん?」
「あっちの飯は、ここより美味いんだ!」
「!?」
「ってことで俺は帰るわ」
「うわぁぁぁあ! ぼくは飯に負けたー!」
まぁ、泣くな、とヤマザキは彼女の涙を拭いてあげる。
「会いたくなったら、また召喚してもらえればいい」
「ほんと?」
「ああ、そのために魔石を集めて研究しようぜ、な?」
うん、とデュワーズは笑顔になった。
それを見ていたタリスカーは、ほっと安心する。いつの間にかヤマザキは、かけがえのない存在になっているのだ。このまま永遠にお別れなんて、誰も望んでいない。
「ってことで、まずはハニィくんに相談してくるわ」
「何を相談するの?」
「召喚の反対……送還さ」
ヤマザキはそう答えた。
◎
「おいたん、あそぼー!」
ここはハイランド城の庭園。
ビシッとスーツを着たおじさんが、可愛らしい男の子に手を引っ張られている。
ヤマザキはハニィに会いに来たのだが、バランタインに見つかってしまったのだ。
「ごめん、今日はハニィくんと遊ぶんだ」
「ハニィたまと? なら、ぼくもあそぶ!」
「えっと……」
こまったな、とヤマザキは頭をかく。
いっしょに連れていったら、この子のお母さん、ボウモアが怒るだろう。
そう思い、男の子の頭をぽんぽんと撫でた。
「お母さんは?」
「あれ? わかんない」
「そっか、遊ぶならお母さんが、いいよって言わないといけないよ」
「うん、わかった……」
バランタインは大きく息を吸い、「ははさまー!」と叫んだ。
びっくりした。まるでヤマザキが誘拐でもしたみたいに見える。
案の定、衛兵たちに囲まれてしまった。
「貴様! バランタイン王子から離れろ!」
「まて……こいつ、召喚に巻き込まれた異世界人だぞ」
「何やってんだ?」
何もしてない、とヤマザキは立ち上がった。
その動作で、ビクッとなる衛兵たち。それだけヤマザキのことを恐れていたのだ。
「ハニィくんと遊ぶために城に来ただけだ」
「嘘をつけ!」
「ハニィ王子は偉いお方なのだ、おまえのような異世界人と遊ぶわけがない」
こうなるから子どもは嫌いなんだ、とヤマザキは頭をかく。
バランタインは、ぷんぷん怒っていた。
「おいたんをいじめたら、ぼくがゆるさないぞ!」
「バランタイン王子、離れてください!」
「もー! ぼくはおいたんとあそぶの!」
バランタインがそう言っても、衛兵たちはヤマザキを不審者として扱う。
子どもの言うことなど、所詮、耳に入っていないのだ。
「王子! こちらに来てください!」
「もー! イヤだってばあー!」
ヤマザキは、ゆったりと空を見上げていた。
まるで公園を散歩してるみたいに。
(忍び込めばよかったかも……)
ぞろぞろ衛兵がやって来る。
たちまち城の中は騒然となり、「バランタイン!」と叫ぶ妖艶な美女がやって来た。
ザッと衛兵たちは頭をさげる。
王族であるボウモア王妃の登場に、みな絶対服従するしかない。それがハイランド王国のルールである。
「おやおや、何かと思って来てみれば、ヤマザキさんじゃありませんか! おーほほほほ」
「ああ、久しぶり」
ヤマザキは、軽く手をあげた。
すると衛兵たちが、シャキンと剣を抜く。
「貴様! 頭を下げんか!」
「ボウモア王妃の御前である!」
「服従せんと首を飛ばすぞ!」
衛兵はヤマザキに剣を突きつける。
めんどくさいな、とぽりぽり頭をかきつつ、「ふぅん」と衛兵を観察した。こいつは衛兵のリーダーだろう。兜が一番強そうだ。
「早く! こうべを垂れろ!」
「やめとくわ」
「貴様ぁー!」
「俺は異世界人だ。別に王の配下になってないから頭はさげない」
「なんだと!」
「君たち、国のルールを守るのはいいけど、何でも武力で解決しようするのは良くないぜ」
「黙れ!」
衛兵は剣を振り上げた。
その瞬間!
「おやめなさい!」
と、ボウモア王妃が命令する。
衛兵の動きは、ピタリと停止し、ただただ頭をさげるしかない。
「この方は山火事からハイランド王国を救った英雄ですわ! 無礼な真似は、わたくしが承知しません!」
はっ! と衛兵たちは服従の声をあげる。
こうして、ヤマザキは衛兵たちから王族級の権限を得ることになった。
「あはは、こいつら俺にまで頭さげてるわ……こういう腐ったルールは直してあげたいな」
「どうしました? ヤマザキさん」
「いや、この国、腐ってんなと思ってさ」
「おや、腐ってますか? くんくん」
「いや匂いじゃなくてさ、頭さげられると落ち着かないんだよ」
「おーほほほ、それならこうしましょう」
ばっと両手を広げたボウモアは、衛兵たちに向かって命令した。
「もう王族や貴族に対して頭をさげなくていいですわ! これからは笑顔で挨拶にしましょう! そのように民にも伝えておきなさい」
はっ、と衛兵たちは掛け声して、ザザッと小走りで撤収した。
ほんと何でも言うこと聞くな、とヤマザキは関心した。
「さてヤマザキさん、今日はわたくしに会いに来てくださり、ありがとうございますわ」
「いや、ハニィくんに会いに来たんだ」
ぴきっとボウモアの眉間にシワがよる。
憎きハニィに負けたくない。そう思っているのだ。
「ハニィ王子よりも、わたくしとお茶しませんこと?」
「ボウモアくん、それはイケナイ」
ヤマザキに急接近されて、ドキドキとボウモアの顔が赤くなる。
「君は人妻なんだ、バランタインだっている。もしも俺とお茶がしたいなら……どこか秘密の場所でないと」
「そ、それもそうね……わたくしったら、おーほほほ」
ボウモアの高笑いが響く。
この人、使えそうだな、と判断したヤマザキは耳元で囁いた。
「ハニィくんの部屋はどこか分かる?」
「あんっ……お部屋なら、あそこですわ」
ボウモアが指さした方角は、城の最上階。そこには豪華な窓枠のある部屋があった。
その窓はかたく閉ざされ、重々しいカーテンで隠されている。
「ハニィ王子は部屋にいる時、絶対に窓を開けないのですわ」
「そっか……ありがとうボウモアくん」
「あんっ、嫌ですわ……そんなに耳もとで囁かれては、わたくし……わたくし……」
くねくねと悶絶するボウモア。
すると、「ねえ、ははさまー」とバランタインが腕を引いた。
「おなか、すいたー」
「あらまあ、それは大変ですわ! 美味しいケーキを食べましょう」
「わーい、わーい」
ばいばーい、と手を振って親子はどこかに行った。
(やれやれ、王位継承争いってやつか……)
なんとかしてやらんとな、と思う。
城の最上階、まるで幽閉部屋のような窓を見つめるヤマザキであった。
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