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恋する乙女は踊りたい
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「ぶ、舞踏会……!?」
以前と比べて妙にメンバーが増えたものの、それ以外は至っていつも通りのランチタイム。ボクの口から思わず戸惑いの声が漏れた。
当然のようにボクを膝の上に乗せているマーガレット会長が、ボクの戸惑いっぷりに対して不思議そうな表情を浮かべつつ返事する。
「えぇ。我が学院主催の舞踏会が、来週開催されるのです」
たしかに、貴族社会で舞踏会といえば、何ら珍しいイベントではないものの……うちの学院、ペアを組む異性なんていないよね?
いや、百合ゲーの舞台なんだから、当然っちゃ当然なんだけど。そもそも女学院だし。
「社交ダンスは、男女がペアを組む、はずだから……あっ」
ま、まさか、ここにきて男性キャラが登場するなんてことは……ないよね?
そんなこと、百合ゲーを愛する者として許容するわけにはいかない。百合に挟まろうとする不埒な輩は、ボクが地獄に堕としてやる。
……かく言うボク自身も、不純分子であることには違いないけど。自分で自分を地獄に堕とさなきゃならない展開は避けたいので、正しくモブとして見守り続けたい。
「シランさん、さっきから何をぶつぶつ仰ってますの? 舞踏会でペアを組むのは、同性同士に決まっているじゃありませんか? 殿方と組むなんて、はしたないですわ」
「ああ、なるほどな。さっきからシランの様子がおかしかったのは、そういうことか」
戸惑い続けるボクに対し、少々呆れた表情でキャメリアがつっこみを入れる。
それを聞いて何か納得した様子のアイリスが、勘違いした幼子を優しく諭すかのような口ぶりで話しかけてきた。
「まあ、あたしたちくらいの年齢だと、実際に社交界デビューしているやつの方が少ないもんな。どうせ、執事か父親辺りにダンスを教わったとかで、変な勘違いしてたんだろ?」
なるほど。これが百合ゲーの世界ってやつか……
それならそれで良しとして、別の問題が浮上してきた。アイリスが言っているような、誰かからダンスを教わった経験なんてないんだよね。当たり前だけど。
「ふふふ。シランさんに手を出すような不埒者が万が一にいたとしても、生徒会長であるわたくしがきっちり叩き潰して差し上げますから。心配なさらなくて大丈夫ですよ」
「シラン様、可愛い……」
いや、べつにボクみたいなちんちくりんが狙われる心配はしてなかったよ? そんなことより、なんだか目が怖いです、マーガレット会長。
なんの脈略もないアネモネの呟きは、とりあえずスルーで。
さてさて、これはどうしたものかなぁ。
◇
○月○日 晴れのち曇り
朝。シランちゃんのテンションが高め。朝食のクロワッサンは、普段よりひとつ多めに食べていた。頬張りすぎでリスみたいに頬を膨らませている姿がとてもキュート。
昼。舞踏会の話を聞いて戸惑うシランちゃん。わたしも内心焦っていたけど、キャメリア様の話を聞いて一安心。シランちゃんを膝の上で独占していた会長には、いつかぎゃふんと言わせたい。
夕。わたしに大事な用事ができたため、シランちゃんと行動を共にできず。残念無念。
……。
これでよしっ。本日分のシランちゃん観察日記を書き終え、わたしは一足先に眠りについたルームメイトの顔を見つめる。
今晩の寝顔も無防備で可愛いなぁ。さすがわたしのメインヒロイン、シランちゃん。あっ、よだれなんか垂らしちゃって……ふふ、舐めちゃうよ?
「うぅ……やめ、て」
ありゃ? わざわざ寝言で拒絶するなんて、相変わらずつれないなぁ。このツンデレさんめ。まあ、そんなところも可愛いんだけどね。
わたしは寝込みを襲うような酷い人間じゃないので、ここは一旦引いておく。寝込みを襲って仲良く一夜を共にするのは、もう少し未来のお楽しみだ。
卓上の照明をそっと消して、自分のベットに潜り込んだ。
睡魔が襲ってくるまでの間、わたしは布団の中で思考を巡らせる。
わたしの思考を占めているのは、シランちゃんの攻略における重要なイベント……になるかもしれない、舞踏会についてだ。このチャンスを逃す手はない。
わたしはシランちゃんとペアを組んだ未来を想像して、思わずにやけた。
手を取り合ってダンスを踊る二人の空間には、誰も割り込めないだろう。そして、距離を縮めた二人はそのまま会場を抜け出し、熱いキスを交わしてゴールイン……!
うん、我ながら完璧なグッドエンドだ。ここは何としてもシランちゃんのペアとなる権利をつかみ取り、確実に親密度を深めたい。
ただ、そのためには少々厄介な壁を乗り越えなくちゃいけない。
可愛いシランちゃんは全く気がついていない様子だったけど、今日のランチタイムは実質、マーガレット会長による開戦宣言のようなものだった。
舞踏会。そのワードが飛び出した瞬間、あの空間に緊張感が走ったことを思い出す。それも当然だろう。これはシランちゃんと踊るための、ひと枠の権利を賭けた戦いの幕開けなのだから。
一応は百合ゲー主人公なのに、他のヒロインとヒロインを奪い合うことになるなんて思っていなかったけど……まあ、対象がシランちゃんなら仕方がない。
正直、舞踏会の実施がこのタイミングで助かった。もう少しタイミングが早けれれば、独り占めの権利とかいうふざけた切り札を使われていたかもしれないからだ。
シランちゃんは優しいから、その権利を使って一緒に踊りたいと懇願されたら、きっと断り切れなかっただろう。
だけどまあ、そんな権利を手にしたら、普通はすぐに使ってしまうはず。少なくともわたしだったら、いつまでも我慢して取っておくなんて器用なことはできない。実際、アネモネちゃんは騒動の当日に行使していたみたいだし。
あの面子の中で、権利を使わないという選択肢を取れる人間がいるとすれば、精々キャメリア様くらいじゃないかな。『フラワーエデン』の世界で悪役令嬢をやっていたとは到底信じられないようなあの人なら、シランちゃんに強制するような権利は使わないかもしれない。
キャメリア様に権利を使う気がないなら特に問題もないし、他のヒロインたちは皆、権利を使い切った後に違いない。
やはり世界は主人公を中心に回っている。大事なタイミングで、ちゃんとわたしにチャンスが巡ってきた。百合ゲー主人公、バンザイ。
それよりも、問題なのはダンスの技術面。わたしにとっては、これこそが真に厄介な壁なのだ。
何せ、わたしには舞踏会で踊った経験がない。敢えて挙げるとすれば、リリーとなる以前、授業で創作ダンスを経験したことはあるものの……そんな経験に大した意味はないだろう。
というわけで、さっそく今日の放課後から密かに猛特訓を開始した。そのせいでシランちゃんとの時間を削る羽目になったけど、これは素晴らしい未来を掴み取るための辛抱だ。
待っててね、シランちゃん。貴女のパートナーとして恥ずかしくないくらい完璧に踊れるようになって、ちゃんとリードしてあげるから。そのまま、夜もリードしてあげちゃったりなんかして。むふふ。
ん?
……あれ? どうしてだろう?
不意に、何かとても重大なことを見落としている気がしてきた。いやいや、そんなまさか……ね?
ーーーーーーーーーーー
(幕間を除いて)リリーの一人称視点で書くのは何気に初めてでしたが……本物は次元が違いますね。覗いてはいけない世界でした。
さて、読者の皆様のおかげで、無事に20話目を迎えることができました。ありがとうございます。
引き続きご支援いただけると嬉しいです。
以前と比べて妙にメンバーが増えたものの、それ以外は至っていつも通りのランチタイム。ボクの口から思わず戸惑いの声が漏れた。
当然のようにボクを膝の上に乗せているマーガレット会長が、ボクの戸惑いっぷりに対して不思議そうな表情を浮かべつつ返事する。
「えぇ。我が学院主催の舞踏会が、来週開催されるのです」
たしかに、貴族社会で舞踏会といえば、何ら珍しいイベントではないものの……うちの学院、ペアを組む異性なんていないよね?
いや、百合ゲーの舞台なんだから、当然っちゃ当然なんだけど。そもそも女学院だし。
「社交ダンスは、男女がペアを組む、はずだから……あっ」
ま、まさか、ここにきて男性キャラが登場するなんてことは……ないよね?
そんなこと、百合ゲーを愛する者として許容するわけにはいかない。百合に挟まろうとする不埒な輩は、ボクが地獄に堕としてやる。
……かく言うボク自身も、不純分子であることには違いないけど。自分で自分を地獄に堕とさなきゃならない展開は避けたいので、正しくモブとして見守り続けたい。
「シランさん、さっきから何をぶつぶつ仰ってますの? 舞踏会でペアを組むのは、同性同士に決まっているじゃありませんか? 殿方と組むなんて、はしたないですわ」
「ああ、なるほどな。さっきからシランの様子がおかしかったのは、そういうことか」
戸惑い続けるボクに対し、少々呆れた表情でキャメリアがつっこみを入れる。
それを聞いて何か納得した様子のアイリスが、勘違いした幼子を優しく諭すかのような口ぶりで話しかけてきた。
「まあ、あたしたちくらいの年齢だと、実際に社交界デビューしているやつの方が少ないもんな。どうせ、執事か父親辺りにダンスを教わったとかで、変な勘違いしてたんだろ?」
なるほど。これが百合ゲーの世界ってやつか……
それならそれで良しとして、別の問題が浮上してきた。アイリスが言っているような、誰かからダンスを教わった経験なんてないんだよね。当たり前だけど。
「ふふふ。シランさんに手を出すような不埒者が万が一にいたとしても、生徒会長であるわたくしがきっちり叩き潰して差し上げますから。心配なさらなくて大丈夫ですよ」
「シラン様、可愛い……」
いや、べつにボクみたいなちんちくりんが狙われる心配はしてなかったよ? そんなことより、なんだか目が怖いです、マーガレット会長。
なんの脈略もないアネモネの呟きは、とりあえずスルーで。
さてさて、これはどうしたものかなぁ。
◇
○月○日 晴れのち曇り
朝。シランちゃんのテンションが高め。朝食のクロワッサンは、普段よりひとつ多めに食べていた。頬張りすぎでリスみたいに頬を膨らませている姿がとてもキュート。
昼。舞踏会の話を聞いて戸惑うシランちゃん。わたしも内心焦っていたけど、キャメリア様の話を聞いて一安心。シランちゃんを膝の上で独占していた会長には、いつかぎゃふんと言わせたい。
夕。わたしに大事な用事ができたため、シランちゃんと行動を共にできず。残念無念。
……。
これでよしっ。本日分のシランちゃん観察日記を書き終え、わたしは一足先に眠りについたルームメイトの顔を見つめる。
今晩の寝顔も無防備で可愛いなぁ。さすがわたしのメインヒロイン、シランちゃん。あっ、よだれなんか垂らしちゃって……ふふ、舐めちゃうよ?
「うぅ……やめ、て」
ありゃ? わざわざ寝言で拒絶するなんて、相変わらずつれないなぁ。このツンデレさんめ。まあ、そんなところも可愛いんだけどね。
わたしは寝込みを襲うような酷い人間じゃないので、ここは一旦引いておく。寝込みを襲って仲良く一夜を共にするのは、もう少し未来のお楽しみだ。
卓上の照明をそっと消して、自分のベットに潜り込んだ。
睡魔が襲ってくるまでの間、わたしは布団の中で思考を巡らせる。
わたしの思考を占めているのは、シランちゃんの攻略における重要なイベント……になるかもしれない、舞踏会についてだ。このチャンスを逃す手はない。
わたしはシランちゃんとペアを組んだ未来を想像して、思わずにやけた。
手を取り合ってダンスを踊る二人の空間には、誰も割り込めないだろう。そして、距離を縮めた二人はそのまま会場を抜け出し、熱いキスを交わしてゴールイン……!
うん、我ながら完璧なグッドエンドだ。ここは何としてもシランちゃんのペアとなる権利をつかみ取り、確実に親密度を深めたい。
ただ、そのためには少々厄介な壁を乗り越えなくちゃいけない。
可愛いシランちゃんは全く気がついていない様子だったけど、今日のランチタイムは実質、マーガレット会長による開戦宣言のようなものだった。
舞踏会。そのワードが飛び出した瞬間、あの空間に緊張感が走ったことを思い出す。それも当然だろう。これはシランちゃんと踊るための、ひと枠の権利を賭けた戦いの幕開けなのだから。
一応は百合ゲー主人公なのに、他のヒロインとヒロインを奪い合うことになるなんて思っていなかったけど……まあ、対象がシランちゃんなら仕方がない。
正直、舞踏会の実施がこのタイミングで助かった。もう少しタイミングが早けれれば、独り占めの権利とかいうふざけた切り札を使われていたかもしれないからだ。
シランちゃんは優しいから、その権利を使って一緒に踊りたいと懇願されたら、きっと断り切れなかっただろう。
だけどまあ、そんな権利を手にしたら、普通はすぐに使ってしまうはず。少なくともわたしだったら、いつまでも我慢して取っておくなんて器用なことはできない。実際、アネモネちゃんは騒動の当日に行使していたみたいだし。
あの面子の中で、権利を使わないという選択肢を取れる人間がいるとすれば、精々キャメリア様くらいじゃないかな。『フラワーエデン』の世界で悪役令嬢をやっていたとは到底信じられないようなあの人なら、シランちゃんに強制するような権利は使わないかもしれない。
キャメリア様に権利を使う気がないなら特に問題もないし、他のヒロインたちは皆、権利を使い切った後に違いない。
やはり世界は主人公を中心に回っている。大事なタイミングで、ちゃんとわたしにチャンスが巡ってきた。百合ゲー主人公、バンザイ。
それよりも、問題なのはダンスの技術面。わたしにとっては、これこそが真に厄介な壁なのだ。
何せ、わたしには舞踏会で踊った経験がない。敢えて挙げるとすれば、リリーとなる以前、授業で創作ダンスを経験したことはあるものの……そんな経験に大した意味はないだろう。
というわけで、さっそく今日の放課後から密かに猛特訓を開始した。そのせいでシランちゃんとの時間を削る羽目になったけど、これは素晴らしい未来を掴み取るための辛抱だ。
待っててね、シランちゃん。貴女のパートナーとして恥ずかしくないくらい完璧に踊れるようになって、ちゃんとリードしてあげるから。そのまま、夜もリードしてあげちゃったりなんかして。むふふ。
ん?
……あれ? どうしてだろう?
不意に、何かとても重大なことを見落としている気がしてきた。いやいや、そんなまさか……ね?
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