クラス転移でチート能力もらったので、異世界で無双します

アルヴァス編

反発する者

流石に反発する者が出るかと思ったが、意外とみんな大丈夫なようだ。葉月くんも諦めたらしく、もうどうなっても知らねぇかんな、といった感じで大衆の後ろ側で佇んでいた。

「そしてな、皆に行ってもらう学園はそれぞれ別々の場所にあるのじゃよ。

ある者はこの国の、ある者は他国、そしてある者は他の大陸の学園に行くかもしれん。

そしてその中でも、魔法が得意な者、近接戦が得意な者等で更に学園を分けようと思っておる。

こうする事で、様々な地域独自の魔法概念などを習い、多種多様な人材を育成したいとおもっておるのじゃよ。」

（へぇ、楽しそうじゃん。ここの王様はラノベ小説とかの愚王みたいな奴じゃなくて、普通に賢王なのかもな。ちゃんと自分の考えを持っているし、なにより指示が的確だ。）

冬馬としては、この指示はとても有り難い内容であった。何故ならば、この国にいるだけではこの国が果たしてどういう目的で自分たちを召喚したのかがわからないからだ。もしかしたら他の国からしたらこの国はとても悪徳な国かも知れないし、見聞を広めておくことはいいことであるからでもある。


すると、冬馬はある事を思いだした。

「それってもしかして、グループ自体は一時的に解散する感じですか？」

「そうじゃな。一旦そういうことになる。しかし、もしもそのつくったグループが同じ系統の者の集まりであるのならば、2人3人程は運が良ければもしかしたら一緒になるやもしれんな。」

「つまり、大体1つの学園に僕たちが1～3人程在籍するという事であっていますか？」

「そういう事じゃ。」

「わかりました。ありがとうございます。」

「うむ。」

一見納得したように見えた冬馬であったが、内心はとても悔しがっていたのである。

（くそぉ。残念だ。折角いい人材が集まったと思ったのに…しかも聖と別れるかもしれないっていうのが特に辛いよ……はぁ……どうしようかな…もうやだよぉ……）