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【第百八十五話】おてもやんの布教活動

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あれから、おてもやんはすっかりサウナにはまっている。
ファミレスのバイトたちもほとんどがおてもやんのサウナ教に入信しており、早上がりの日はそのまま隣町のサウナまで行くのが日課となった。

おてもやんは言う。
「サウナから出て外でぼうとしていると、バラバラの心がひとつにまとまるんだ」
ヨコイさんは言う。
「まとまるためには水風呂に入らないかん。水風呂こそサウナや」
タツヤは言う。
「まとまるって何なんすか?みんなそんなに心が取っ散らかってるんすか?心なんてそもそも形ないっすよ」

「じゃあ行かないんだな」とおてもやんが言うと、タツヤは慌てて「いや、行きますよ、気持ちいいんで」と言うが、「でもまとまるって何なんすか。まとまらなきゃサウナ行っちゃダメなんすか」と食い下がり、言い合いながら三人はファミレスを出ていく。

三人が出ていった後、店長が携帯ゲームをしながら「そんなにいいもんかね、サウナって。暑いだけだろ」とつぶやく。
「(サウナ行ったことないんだ)」
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