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あしたのムー

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【第百八十二話】ピアノで盆踊り④

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会長よりもさらに遠く、神社の向かいにある公園の木の影にロンくんがいる。
ワイヤレスイヤホンをして、スマホでカトキンの生配信を見ている。
「今年の夏しか体験できないダンシングマジックアワーを楽しもうぜ!」

スマホを閉じ、イヤホンを外すロンくん。
「間の抜けた民謡に合わせて踊るのが、そんなに楽しいもんかね」
ロンくんはしばらく木にもたれて、ぼうと立っていたが、周りを気にしながら神社に近づきはじめた。
ショパンの弾く「こえよこえよ」がかすかに聞こえてくる。

その時、視界に光が入った。
光の方を見ると、跳び箱石が淡く光っている。
「なんだこれは…」
驚いた拍子に、口に入れていた甘露玉が地面に落ち、落ちた先に目が行った後、もう一度跳び箱石を見ると光は消えていた。

鳥居の方を見ると、チョコちゃんが恰幅のいい老人と何やら話していて、すぐに神社の中へと入っていった。
「真実に近づきつつあるのかもしれないな」
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