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【第百七十二話】カトキンちゃんねる「フルサト高校野球部の熱戦」④

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9回裏、紆余曲折あり、ツーアウト満塁となった。
フルサト高校が一点リードのまま。
「あとワンナウト、何とかしのいでくれよ」
おてもやんの手に力が入る。

「熱い死闘も最終局面、グラウンドのやつらは全員イケメン!さあピリオドが打たれるとき、勝利を手にするのはどっち」

最後の力を振り絞り、ピッチャーがボールを投げる。
バッターがスイングし、バットに当たったボールがふらふらとライトの方向に飛んでいく。
「よし、打ち取った!」

ライトの選手は早々に立ち止まり、両手を上げて捕球体勢に入るが、落ちてきた真っ白なボールはグラブに当たって、普通の高校球児なら年に一度しか踏むことのない、よく手入れされたグリーンでふかふかな天然芝の上に落ちた。
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