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あしたのムー

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【第百五十九話】店長の後悔

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店長室で頬杖をつき、しきりにため息をついている店長。
ディナーのラッシュの時間帯で、店はとても混雑している。
カウンターの上で、何分も料理が置いたままになっている。

キッチンからおてもやんが叫ぶ。
「店長!寝てないで料理運んでくださいよ!」
店長は力なく立ち上がり、カウンターの前まで歩いてくるが生気がない。
「どうしたんすか!ペットでも死んだんですか!」
「ペットが死んだなら仕方ないです。仕事に来てるのが奇跡です」とコマチちゃん。
「違うんだ」と応える店長。

「ロックフェスに誘われたんだけどな、歌うときに全裸になるなって言うから『冗談じゃねえ』って断っちゃったんだよ。俺、KAEDE少年団はじめてから脱がずに歌ったことないから」
「漢ですね」とおてもやん。
「知らないです」とコマチちゃん。

料理も持たずにへたり込む店長。
「脱がないって言えばよかったー」
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