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【第百三十八話】演劇部員の叫び③

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体育館へ続く渡り廊下で、中学生のチョコちゃんが演劇の練習をしている。
「私が未知の伝染病にかかって息絶えようとするとき、あなたは私を抱き締めてくれるだろうか」

セーラー服のスカートがたなびく。
チョコちゃんの声はグラウンドに向かっているが、運動部の掛け声に書き消されて誰にも届かない。
「自分の命も省みずに!」

演劇部員がチョコちゃんの後ろを通る。
「あんなセリフあったか?」
「またロンが書き換えたんじゃねえの」

「私は抱き締めて欲しい!たとえあなたに伝染病を移すことになっても!」
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