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43.家族会議
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僕からの連絡を受けてすぐに、蒼司が迎えにやってきた。
昨夜雨に濡れた服は桂木が洗濯してくれていた。僕は自分の服に着替えて玄関で靴を履く。
「たくさんご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
僕が頭を下げると、蒼司も一緒に桂木に向かって頭を垂れた。
「少しの間だったけど君と過ごせて楽しかったよ。大切なことを思い出させてくれてありがとう」
なんの話かわからない蒼司は僕たちの顔を見比べつつ、低い声で言う。
「義兄がお世話になりました。それじゃあ、これで失礼します」
「蒼司くん」
背を向けようとした蒼司を桂木が呼び止めた。
「今回は譲ることにしたけど、君に成長が見られないようなら蓉平くんは私が引き受けるよ」
「……いえ、ご心配には及びません」
「お互いの気持をちゃんと話し合うようにね」
「あなたに言われなくても、わかっています。覚悟は決めてますから」
「そう? それなら安心かな」
桂木は僕に向かって言う。
「彼に愛想を尽かしたら、私のところへ戻っておいで。若者にはわからない楽しみを色々と教えてあげよう」
「え……」
僕が何のことか聞き返そうとすると、蒼司に腕を引っ張られた。そのまま彼は振り返らずにずんずんエレベーターまで進んでいく。僕は半ばひきずられながら、年上のアルファに向かって礼を言った。
「桂木さん! ありがとうございました!」
エレベーターのドアが閉まる瞬間、「お幸せに」と言って笑う彼の声が聞こえた。
◇◇◇
助手席に座り、沈黙に耐えきれずに僕は蒼司に謝った。
「蒼司くん、ごめんね。迎えに来てもらっちゃって……」
「謝る必要はない。俺が悪かったんだ。全部」
「全部?」
「お父さんに聞いた。お前、俺と婚約させられそうになってるの知らなかったんだってな」
「あー……、そのこと蒼司くんは知ってたの?」
「知ってた。お前と最初に会う前に聞いた」
(知らなかったのはやっぱり僕だけか。父さんが僕に隠れてこそこそこういうことするから……!)
「ごめん、きっと父さんが僕を結婚させようとして変なこと企んでたんだと思う」
「お前の父親だけじゃない。俺の母親も同じようなもんだ」
「そうなの?」
「ああ」
(え~、そういうこと? 父さんと聖美さんって、似た者夫婦ってことかな)
「それと、アンジュの件は気にしなくていい」
「え?」
「俺がアンジュと話をつけたから。もう心配するな」
「そうなんだ。よかった……」
(僕がアンジュちゃんと話した事、いつの間に知ったのかな)
結局蒼司にとって良かれと思ってした事は、どれも裏目に出たような気がする。そう思いながら窓の外を見た。
「あれ? 蒼司くんどこに行くの? マンションこっちじゃないよ」
「実家に行く。母さんとお父さんも待ってる」
「え! 実家に行くの? でも、どうして……」
「皆が勝手に考えて動いたせいで拗れたんだ。だから全員でちゃんと話そう」
「そう……わかった……」
たしかに、僕も勘違いしていたけどそれは元はと言えば父のせいだ。蒼司も強引に相談所経由で僕を紹介されたようだし、結婚式の前に皆で話し合う必要があるだろう。
◇◇◇
実家に帰ると義母の聖美が出迎えてくれ、僕の顔を覗き込んで言う。
「蓉平くん久しぶりねぇ! あら? ちょっと顔色が悪いわね」
「母さん、だから蓉平は熱あるんだって」
「そうだったわね。じゃあお話しはまた明日にして、今夜は寝ていてもらわないと!」
「あ、いいえ。もう熱は下がってるので大丈夫です」
僕たちはリビングに集まった。父が僕を見て頷きながら言う。
「蓉平、父さんは嬉しいよ」
「へ?」
「お前がまさか、父さんに内緒で家出するようになるなんて……引きこもりだったお前が、本当に成長して……!」
(ちょっと、涙拭いてるけど本気なの――?)
「蒼司くん。君のお陰だよ。君がいなかったら、蓉平は外に出ることはできなかった」
「え――?」
「ありがとう!」
父は蒼司に歩み寄ってがっしりと握手をした。
僕も父の発言に驚いていたけど、蒼司はもっとびっくりしているようだ。
「いえ、ですが俺は蓉平くんに酷いことをしてしまったので……お礼を言われるような立場ではないです」
「いやいやいや、いいんだよ。むしろ――なあ?」
父は聖美に目配せした。
「ええ。そうよ。私はとっくにそういう関係になってるって思い込んでいたわ」
(え、何。そういう関係って――?)
「母さん。正気かよ?」
「え~、だって。遺伝子的に文句なしに相性がよくてこんなに可愛いオメガちゃんと同居しているのよ?」
「それに蓉平はたしか、先月がヒートの月だったよな」
父に指摘されて僕は急に顔が熱くなる。
「なっ……なんだよ。何が言いたいの?」
「だって、なあ? アルファとオメガが一緒に住んでいて、ヒートが来る。うん、当然そうなるよな?」
父の言葉に聖美も頷く。
「ええ、そうよね。私はびっくりしているのよ。蒼司が我慢できたことにね。だって、私の秘書にまで手を出――」
「おい! どういう神経してんだよ? 蓉平の前でそういうこと言うなよ!」
「あ、ごめんなさい。今のは無しね。それにしても、好きな子が目の前でヒート起こしてるのに我慢できたなんて、愛よねぇ」
「……母さん、それ以上はやめてくれ。立派なセクハラだぞ」
「だってそうじゃない。本気の愛じゃなきゃヤッちゃってるわよ?」
「だから! そういう下品なこと蓉平の前で言うなって」
「まぁ~。本当に大事にしてるのね。蒼司ったら浩一さんより蓉平くんに対して過保護なんじゃない?」
「はっはっは! 本当だ。負けたよ、蒼司くん。今後も私の代わりに蓉平を頼むよ」
(え……何? どういうこと?)
父に促されて皆ソファに座った。
蒼司の顔が照れているのか怒りのためなのか赤くなっている。
「お父さんも、母さんもちょっと黙ってて頂けませんか。俺はまだ、蓉平にちゃんと話してないんです」
「えっ! そうなの? 私はてっきり車でプロポーズしてきたんだとばっかり……」
「母さん、頼むから黙ってくれ」
(え? プロポーズ?)
「ああ、もう。こんな格好悪いのってあるかよ……」と蒼司はぶつぶつつぶやいた。その後僕を見て言う。
「蓉平。怖がらせるようなことして本当にすまなかった。俺はお前から漂う別のアルファの匂いを嗅いだ瞬間怒りで我を失ってあんなことした」
「蒼司くん、それ君は悪くなくて実は……」
僕が桂木のした細工について説明しようとしたけど、遮られた。
「いや、お前がなんて言おうと俺が悪かったんだ。お前は悪くない。それで――あんなことした後に言うなんておかしいってわかってるけど……」
彼は少し言い淀んだ。しかし意を決したように口を開く。
「俺と結婚してくれ」
「結婚!?」
昨夜雨に濡れた服は桂木が洗濯してくれていた。僕は自分の服に着替えて玄関で靴を履く。
「たくさんご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」
僕が頭を下げると、蒼司も一緒に桂木に向かって頭を垂れた。
「少しの間だったけど君と過ごせて楽しかったよ。大切なことを思い出させてくれてありがとう」
なんの話かわからない蒼司は僕たちの顔を見比べつつ、低い声で言う。
「義兄がお世話になりました。それじゃあ、これで失礼します」
「蒼司くん」
背を向けようとした蒼司を桂木が呼び止めた。
「今回は譲ることにしたけど、君に成長が見られないようなら蓉平くんは私が引き受けるよ」
「……いえ、ご心配には及びません」
「お互いの気持をちゃんと話し合うようにね」
「あなたに言われなくても、わかっています。覚悟は決めてますから」
「そう? それなら安心かな」
桂木は僕に向かって言う。
「彼に愛想を尽かしたら、私のところへ戻っておいで。若者にはわからない楽しみを色々と教えてあげよう」
「え……」
僕が何のことか聞き返そうとすると、蒼司に腕を引っ張られた。そのまま彼は振り返らずにずんずんエレベーターまで進んでいく。僕は半ばひきずられながら、年上のアルファに向かって礼を言った。
「桂木さん! ありがとうございました!」
エレベーターのドアが閉まる瞬間、「お幸せに」と言って笑う彼の声が聞こえた。
◇◇◇
助手席に座り、沈黙に耐えきれずに僕は蒼司に謝った。
「蒼司くん、ごめんね。迎えに来てもらっちゃって……」
「謝る必要はない。俺が悪かったんだ。全部」
「全部?」
「お父さんに聞いた。お前、俺と婚約させられそうになってるの知らなかったんだってな」
「あー……、そのこと蒼司くんは知ってたの?」
「知ってた。お前と最初に会う前に聞いた」
(知らなかったのはやっぱり僕だけか。父さんが僕に隠れてこそこそこういうことするから……!)
「ごめん、きっと父さんが僕を結婚させようとして変なこと企んでたんだと思う」
「お前の父親だけじゃない。俺の母親も同じようなもんだ」
「そうなの?」
「ああ」
(え~、そういうこと? 父さんと聖美さんって、似た者夫婦ってことかな)
「それと、アンジュの件は気にしなくていい」
「え?」
「俺がアンジュと話をつけたから。もう心配するな」
「そうなんだ。よかった……」
(僕がアンジュちゃんと話した事、いつの間に知ったのかな)
結局蒼司にとって良かれと思ってした事は、どれも裏目に出たような気がする。そう思いながら窓の外を見た。
「あれ? 蒼司くんどこに行くの? マンションこっちじゃないよ」
「実家に行く。母さんとお父さんも待ってる」
「え! 実家に行くの? でも、どうして……」
「皆が勝手に考えて動いたせいで拗れたんだ。だから全員でちゃんと話そう」
「そう……わかった……」
たしかに、僕も勘違いしていたけどそれは元はと言えば父のせいだ。蒼司も強引に相談所経由で僕を紹介されたようだし、結婚式の前に皆で話し合う必要があるだろう。
◇◇◇
実家に帰ると義母の聖美が出迎えてくれ、僕の顔を覗き込んで言う。
「蓉平くん久しぶりねぇ! あら? ちょっと顔色が悪いわね」
「母さん、だから蓉平は熱あるんだって」
「そうだったわね。じゃあお話しはまた明日にして、今夜は寝ていてもらわないと!」
「あ、いいえ。もう熱は下がってるので大丈夫です」
僕たちはリビングに集まった。父が僕を見て頷きながら言う。
「蓉平、父さんは嬉しいよ」
「へ?」
「お前がまさか、父さんに内緒で家出するようになるなんて……引きこもりだったお前が、本当に成長して……!」
(ちょっと、涙拭いてるけど本気なの――?)
「蒼司くん。君のお陰だよ。君がいなかったら、蓉平は外に出ることはできなかった」
「え――?」
「ありがとう!」
父は蒼司に歩み寄ってがっしりと握手をした。
僕も父の発言に驚いていたけど、蒼司はもっとびっくりしているようだ。
「いえ、ですが俺は蓉平くんに酷いことをしてしまったので……お礼を言われるような立場ではないです」
「いやいやいや、いいんだよ。むしろ――なあ?」
父は聖美に目配せした。
「ええ。そうよ。私はとっくにそういう関係になってるって思い込んでいたわ」
(え、何。そういう関係って――?)
「母さん。正気かよ?」
「え~、だって。遺伝子的に文句なしに相性がよくてこんなに可愛いオメガちゃんと同居しているのよ?」
「それに蓉平はたしか、先月がヒートの月だったよな」
父に指摘されて僕は急に顔が熱くなる。
「なっ……なんだよ。何が言いたいの?」
「だって、なあ? アルファとオメガが一緒に住んでいて、ヒートが来る。うん、当然そうなるよな?」
父の言葉に聖美も頷く。
「ええ、そうよね。私はびっくりしているのよ。蒼司が我慢できたことにね。だって、私の秘書にまで手を出――」
「おい! どういう神経してんだよ? 蓉平の前でそういうこと言うなよ!」
「あ、ごめんなさい。今のは無しね。それにしても、好きな子が目の前でヒート起こしてるのに我慢できたなんて、愛よねぇ」
「……母さん、それ以上はやめてくれ。立派なセクハラだぞ」
「だってそうじゃない。本気の愛じゃなきゃヤッちゃってるわよ?」
「だから! そういう下品なこと蓉平の前で言うなって」
「まぁ~。本当に大事にしてるのね。蒼司ったら浩一さんより蓉平くんに対して過保護なんじゃない?」
「はっはっは! 本当だ。負けたよ、蒼司くん。今後も私の代わりに蓉平を頼むよ」
(え……何? どういうこと?)
父に促されて皆ソファに座った。
蒼司の顔が照れているのか怒りのためなのか赤くなっている。
「お父さんも、母さんもちょっと黙ってて頂けませんか。俺はまだ、蓉平にちゃんと話してないんです」
「えっ! そうなの? 私はてっきり車でプロポーズしてきたんだとばっかり……」
「母さん、頼むから黙ってくれ」
(え? プロポーズ?)
「ああ、もう。こんな格好悪いのってあるかよ……」と蒼司はぶつぶつつぶやいた。その後僕を見て言う。
「蓉平。怖がらせるようなことして本当にすまなかった。俺はお前から漂う別のアルファの匂いを嗅いだ瞬間怒りで我を失ってあんなことした」
「蒼司くん、それ君は悪くなくて実は……」
僕が桂木のした細工について説明しようとしたけど、遮られた。
「いや、お前がなんて言おうと俺が悪かったんだ。お前は悪くない。それで――あんなことした後に言うなんておかしいってわかってるけど……」
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「結婚!?」
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