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6.同居開始
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僕は父の結婚相手及び義弟と会った後、すぐに従兄弟の隼一に電話で相談した。
隼一は車で15分ほどの所に住む一つ年下のアルファだ。父の再婚相手&連れ子と一緒に住むのが嫌だという説明をし、あることを頼んだ。
「僕とルームシェアしない? 隼一のマンション、部屋余ってたよね?」
『はぁ? だめに決まってるだろ』
「ええっ、だめなの!?」
一人暮らしはだめでも、従兄弟の家に一緒に住むなら父も許してくれるだろうと思っていたのに。
『お前な……いくら従兄弟だからってアルファの家に転がり込もうなんてどうかしてるぞ』
「だって、赤の他人のアルファと住むよりマシでしょ!? ねえ、お願い。父さんを説得して一人暮らしの許可が貰えたら出て行くから。家事でも何でもやるし!」
必死で頼み込んだけど、ダメだと言われた。
(はぁ~~、当てが外れた。隼一の部屋に転がり込もうと思ったけど作戦失敗! もう打つ手無しだな……)
自分でも、従兄弟に頼ってないでちゃんと自立して外に出ないといけないのはわかっているのだ。しかし父は一人暮らしはさせてくれないし、かといっていきなり結婚相手を見つけるなんて無理だ。
「困ったな……」
◇◇◇
そしてとうとう山内一家がうちに引っ越して来た。
引っ越しと言っても、家具は父が全て新品を用意したため、聖美さん親子が持ち込んだのは洋服や身の回り品のみでそんなに時間はかからなかった。
ちらっと覗いたところ、蒼司が持ってきた洋服や靴などはSNSで見たことがあるものも多かった。それらのうちいくつかは自分も同じものを持っていた。彼の真似をして購入したのがバレたら恥ずかし過ぎるので、僕はクローゼットの奥にそれらを隠した。
大体、体型も見た目の雰囲気も全く違うので自分には似合っていなかったのだ。
ただ、彼の広告したものが売れたという実績になればそれで満足だった。
◇◇◇
引っ越しから二週間もすれば、聖美さんたちとの生活もパターンが決まって来た。
家事全般は通いの家政婦の小田さんがやってくれる。そして、父や聖美さんが仕事から早く帰っていれば、皆で食卓を囲む。しかし父も聖美さんも会社の代表なので、会食の機会が多い。
そうなると、元々一人で食事をしていた僕は義弟の蒼司と二人で席に着くことが増えた。
この日も父と聖美さんは仕事関係の会食のため帰りが遅くなると連絡があった。蒼司も、モデルの仕事で撮影があれば遅くなることもある。しかし今夜は早い時間に帰ってきているのを僕は知っていた。
夕食の支度ができたと小田さんが声を掛けてくれる。彼女は料理を出したらその日の仕事は終わりで帰宅してしまう。
小田さんは母の生前から通ってくれている60代の女性で、僕のことを孫のように可愛がってくれていた。
「それでは坊っちゃん、また明日参りますね。残さずお食べにならないと大きくなれませんよ」
「小田さん、僕もう成長期は終わってますから」
「ほほほ、冗談ですよ。それでは失礼します」
彼女が笑いながら出ていくのと入れ違いに、蒼司がダイニングに顔を出した。
「あ、お、おつかれさま」
「ああ」
相変わらずぶっきらぼうで、素っ気ない。
(だけどそこが良い)
僕はつい口元を緩ませてしまった。憧れのインフルエンサーだ。自分のことなんてそこら辺の虫けらのように見てくれるのが正しい。彼が自分を見て目の色を変えないでくれて、本当に感謝している。
ある意味こうして普通に――というか冷たく接して貰えるなら、家族になれるかもしれない。
「いただきます」
二人は会話もなく黙々と食事をした。
僕はせっかくだから、家族になる努力をしてみようと彼に話し掛けてみた。
「あ、このしじみのお味噌汁いい香り。美味しいね!」
彼に笑顔を向ける。しかし、蒼司はこちらを一瞬じろりと見て無言で目を背けた。
(うわ……無視かぁ……。んー、でもAoに睨まれるの……ちょっと良いかも……!)
そんなことを思いながら勝手にちょっと浮かれた気分で食事を続けていると、蒼司が突然箸を置いた。
(ん?)
「なぁ、いい加減にしろよ」
「え……?」
鋭い視線を向けられて、なんのことだろうとうろたえる。
「な、何? ごめん、話し掛けたの不快だったなら謝るよ。黙って食べるね」
僕は箸を動かし、白米を口に詰め込もうとした。
「違うよ。その匂い! なんとかなんねーのかよ」
「匂い?」
「お前の垂れ流してる甘ったるいフェロモンのせいで、しじみの匂いなんてしねーんだよ」
「えっ」
(そうなの!?)
僕は手元の味噌汁を見下ろし、匂いを嗅いだ。自分には、しじみの出汁の匂いしかしない。
「ごめん……そんなに酷いかな。あの……あ、そうだ! 明日からは僕、部屋でご飯食べるね」
すると舌打ちされてしまう。
「だめに決まってるだろ」
「え? だめ……?」
「両親にお前と仲悪いと思われるだろうが」
「あ……そうか……」
それは確かに困る。自分のせいで親の結婚が上手く行かなかったら、と考えて青くなった。
すると蒼司が言う。
「なぁ、お前は納得してるのか?」
「納得?」
「親の結婚のことだよ」
「それは、もちろんだよ。当人同士のことなんだし」
「じゃあ、俺達のことは?」
(え……俺達のことって、僕らが兄弟になることについて、だよね)
「それも、親が決めたことだし僕は受け入れるつもりだけど……」
フン、と彼は鼻を鳴らした。
「そうかよ」
「ごめんね。僕のことが嫌なんだよね」
「……ああ」
(うわー、はっきり言われちゃったよ!)
これはやはり、自分がこの家を出るしかないだろう。
「ごめんね。僕もこの家にずっと引きこもってちゃだめだって思ってはいたんだ。だから、父さんに一人暮らしのこともう一回話してみる」
「一人暮らし?」
「うん。あ、実は前にも提案したんだけど父さん心配性だからダメって言われちゃって……30歳超えてこんなのって恥ずかしいよね。あはは」
僕は苦し紛れに笑い飛ばそうとした。すると蒼司が真剣な顔で聞いてくる。
「お前、この家を出るつもりなのか?」
「うん。できればそうしたいと思ってる」
「金は?」
「お金? それは……一応在宅で稼げる仕事はちょこちょこやってるんだ。ほら、引きこもりだから時間はたくさんあるしね」
「お前、仕事してるのか?」
「あ、うん。SNSの運用を請け負ったりしてて、それでピンスタグラムをよく見ててね。そこでAoのアカウントを見かけて段々ハマっちゃって――って、ごめん! 気持ち悪いよね」
聞かれたからつい答えてるうちに余計なことまで言ってしまった。しかもオタク丸出しの早口で。
しかし蒼司はただ興味なさげに「ふーん」と言ってそのまま食事を再開した。
(ああ、この感じたまらない! 僕なんていないみたいに無視してくれる……。最高……)
僕は他人にこのように冷たくされた経験が無く、その新鮮さにうっとりした。
そうやって蒼司を見つめていると、鼻をヒクつかせた彼がこちらを見てまた眉をひそめた。
◇◇◇
不思議なことに、その後もう一度父に一人暮らしのことを打診してみたらすんなりオーケーしてくれた。
そのかわり条件があって、物件は父の所有しているマンションの、父が決めた部屋にするようにとのことだった。
自立には程遠いが、まずは第一歩ということで僕はその条件をのむことにした。
隼一は車で15分ほどの所に住む一つ年下のアルファだ。父の再婚相手&連れ子と一緒に住むのが嫌だという説明をし、あることを頼んだ。
「僕とルームシェアしない? 隼一のマンション、部屋余ってたよね?」
『はぁ? だめに決まってるだろ』
「ええっ、だめなの!?」
一人暮らしはだめでも、従兄弟の家に一緒に住むなら父も許してくれるだろうと思っていたのに。
『お前な……いくら従兄弟だからってアルファの家に転がり込もうなんてどうかしてるぞ』
「だって、赤の他人のアルファと住むよりマシでしょ!? ねえ、お願い。父さんを説得して一人暮らしの許可が貰えたら出て行くから。家事でも何でもやるし!」
必死で頼み込んだけど、ダメだと言われた。
(はぁ~~、当てが外れた。隼一の部屋に転がり込もうと思ったけど作戦失敗! もう打つ手無しだな……)
自分でも、従兄弟に頼ってないでちゃんと自立して外に出ないといけないのはわかっているのだ。しかし父は一人暮らしはさせてくれないし、かといっていきなり結婚相手を見つけるなんて無理だ。
「困ったな……」
◇◇◇
そしてとうとう山内一家がうちに引っ越して来た。
引っ越しと言っても、家具は父が全て新品を用意したため、聖美さん親子が持ち込んだのは洋服や身の回り品のみでそんなに時間はかからなかった。
ちらっと覗いたところ、蒼司が持ってきた洋服や靴などはSNSで見たことがあるものも多かった。それらのうちいくつかは自分も同じものを持っていた。彼の真似をして購入したのがバレたら恥ずかし過ぎるので、僕はクローゼットの奥にそれらを隠した。
大体、体型も見た目の雰囲気も全く違うので自分には似合っていなかったのだ。
ただ、彼の広告したものが売れたという実績になればそれで満足だった。
◇◇◇
引っ越しから二週間もすれば、聖美さんたちとの生活もパターンが決まって来た。
家事全般は通いの家政婦の小田さんがやってくれる。そして、父や聖美さんが仕事から早く帰っていれば、皆で食卓を囲む。しかし父も聖美さんも会社の代表なので、会食の機会が多い。
そうなると、元々一人で食事をしていた僕は義弟の蒼司と二人で席に着くことが増えた。
この日も父と聖美さんは仕事関係の会食のため帰りが遅くなると連絡があった。蒼司も、モデルの仕事で撮影があれば遅くなることもある。しかし今夜は早い時間に帰ってきているのを僕は知っていた。
夕食の支度ができたと小田さんが声を掛けてくれる。彼女は料理を出したらその日の仕事は終わりで帰宅してしまう。
小田さんは母の生前から通ってくれている60代の女性で、僕のことを孫のように可愛がってくれていた。
「それでは坊っちゃん、また明日参りますね。残さずお食べにならないと大きくなれませんよ」
「小田さん、僕もう成長期は終わってますから」
「ほほほ、冗談ですよ。それでは失礼します」
彼女が笑いながら出ていくのと入れ違いに、蒼司がダイニングに顔を出した。
「あ、お、おつかれさま」
「ああ」
相変わらずぶっきらぼうで、素っ気ない。
(だけどそこが良い)
僕はつい口元を緩ませてしまった。憧れのインフルエンサーだ。自分のことなんてそこら辺の虫けらのように見てくれるのが正しい。彼が自分を見て目の色を変えないでくれて、本当に感謝している。
ある意味こうして普通に――というか冷たく接して貰えるなら、家族になれるかもしれない。
「いただきます」
二人は会話もなく黙々と食事をした。
僕はせっかくだから、家族になる努力をしてみようと彼に話し掛けてみた。
「あ、このしじみのお味噌汁いい香り。美味しいね!」
彼に笑顔を向ける。しかし、蒼司はこちらを一瞬じろりと見て無言で目を背けた。
(うわ……無視かぁ……。んー、でもAoに睨まれるの……ちょっと良いかも……!)
そんなことを思いながら勝手にちょっと浮かれた気分で食事を続けていると、蒼司が突然箸を置いた。
(ん?)
「なぁ、いい加減にしろよ」
「え……?」
鋭い視線を向けられて、なんのことだろうとうろたえる。
「な、何? ごめん、話し掛けたの不快だったなら謝るよ。黙って食べるね」
僕は箸を動かし、白米を口に詰め込もうとした。
「違うよ。その匂い! なんとかなんねーのかよ」
「匂い?」
「お前の垂れ流してる甘ったるいフェロモンのせいで、しじみの匂いなんてしねーんだよ」
「えっ」
(そうなの!?)
僕は手元の味噌汁を見下ろし、匂いを嗅いだ。自分には、しじみの出汁の匂いしかしない。
「ごめん……そんなに酷いかな。あの……あ、そうだ! 明日からは僕、部屋でご飯食べるね」
すると舌打ちされてしまう。
「だめに決まってるだろ」
「え? だめ……?」
「両親にお前と仲悪いと思われるだろうが」
「あ……そうか……」
それは確かに困る。自分のせいで親の結婚が上手く行かなかったら、と考えて青くなった。
すると蒼司が言う。
「なぁ、お前は納得してるのか?」
「納得?」
「親の結婚のことだよ」
「それは、もちろんだよ。当人同士のことなんだし」
「じゃあ、俺達のことは?」
(え……俺達のことって、僕らが兄弟になることについて、だよね)
「それも、親が決めたことだし僕は受け入れるつもりだけど……」
フン、と彼は鼻を鳴らした。
「そうかよ」
「ごめんね。僕のことが嫌なんだよね」
「……ああ」
(うわー、はっきり言われちゃったよ!)
これはやはり、自分がこの家を出るしかないだろう。
「ごめんね。僕もこの家にずっと引きこもってちゃだめだって思ってはいたんだ。だから、父さんに一人暮らしのこともう一回話してみる」
「一人暮らし?」
「うん。あ、実は前にも提案したんだけど父さん心配性だからダメって言われちゃって……30歳超えてこんなのって恥ずかしいよね。あはは」
僕は苦し紛れに笑い飛ばそうとした。すると蒼司が真剣な顔で聞いてくる。
「お前、この家を出るつもりなのか?」
「うん。できればそうしたいと思ってる」
「金は?」
「お金? それは……一応在宅で稼げる仕事はちょこちょこやってるんだ。ほら、引きこもりだから時間はたくさんあるしね」
「お前、仕事してるのか?」
「あ、うん。SNSの運用を請け負ったりしてて、それでピンスタグラムをよく見ててね。そこでAoのアカウントを見かけて段々ハマっちゃって――って、ごめん! 気持ち悪いよね」
聞かれたからつい答えてるうちに余計なことまで言ってしまった。しかもオタク丸出しの早口で。
しかし蒼司はただ興味なさげに「ふーん」と言ってそのまま食事を再開した。
(ああ、この感じたまらない! 僕なんていないみたいに無視してくれる……。最高……)
僕は他人にこのように冷たくされた経験が無く、その新鮮さにうっとりした。
そうやって蒼司を見つめていると、鼻をヒクつかせた彼がこちらを見てまた眉をひそめた。
◇◇◇
不思議なことに、その後もう一度父に一人暮らしのことを打診してみたらすんなりオーケーしてくれた。
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