【悲報】恋活パーティーサクラの俺、苦手な上司と遭遇しゲイ認定され愛されてしまう

grotta

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元カノ編

元カノの友達の家に行ったのだが何かがおかしい(上)

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そして俺は翌日約束通り待ち合わせ場所に行った。すると時間ぴったりに元カノとその友人が現れた。

「ありがと奏太~!」

「あの、はじめまして。わざわざ来てもらってすいません……」

優奈の友達はおとなしそうな量産型女子って感じの子だった。
ゆるふわなブラウンヘアにパステルカラーの丈短めなフリルスカート。しかも優奈までいつの間にか隣の友達と同じような服装に変わってる。付き合ってる当時はもっとシンプルな服装だったのにな?

「いえ、なんか大変っすね。俺で役に立つかわかりませんけどやれることはやるんで」

「ありがとうございます……」

その子は恥ずかしがり屋なのか、目も合わせずうつむき加減のまま頬を染めて喋っていた。
それに対して遠慮のない優奈は友人の肩を叩いて言う。

「じゃ、行こっか!」

こいつの性格からいってこういうザ・女の子みたいな服全然似合ってねぇけどな。女の子って一緒にいる友だちで服装まで変わるんだなぁ。大変そう。

「あー、名前聞いてもいいすか?」

「あ……紗莉さりっていいます」

「紗莉ちゃんね。俺は奏太です」

「はい……優奈から聞いてます……あの、奏太くんって呼んでもいいですか?」

「いいすよ。つーか何歳ですか?タメ語でいいのかな?」

「27歳……同い年なんで敬語じゃなくていいです……」

あれ?若そうに見えたけど同い年なのか。こういう服装って何歳までアリなんすかね?
とりあえず恥ずかしがり屋だからなのかすげーボソボソ小さい声でしゃべるんで会話が聞き取りにくい。紗莉ちゃんは背が低めだから俺と身長差が結構あって、耳を寄せるためかがまないといけない。
これずっとやってたら腰痛くなりそ。


◇◇◇


そして紗莉ちゃんの住んでるマンションに到着した。

「あ、そういやポストに変な手紙入ってたりとかはなかった?」

「え、奏太なんでそんなことわかるの!あったよね、紗莉」

「うん……なんか、ラブレターみたいのと、写真と……」

「うわー、やっぱり。ストーカーってやることみんな一緒なんかな?」

俺がそう言うと優奈が怪訝そうな顔で聞いてくる。

「みんなって?奏太まさかストーカーされたことあるとか?」

「え?あ、ああ……ちょっとね」

やべ、男にストーカーされたことあるなんて言えねえよな。
紗莉ちゃんは怯えたようにカタカタ震えながら言う。

「こ、こわいですよね……私も、どうしていいかわかんなくて……」

女の子だったら洒落にならないくらい怖いだろうなぁ。俺ですらゾッとしたもん。
ていうか日下部さんと北山そういやあの後も仲良くやってんのかな?

部屋に上がらせてもらい、撮られた写真を見せてもらった。
何気ないカフェに居る紗莉ちゃんを店の外から撮った写真とか、街中を歩いている写真、マンションのエントランスに入っていく写真などと共に便箋にいっぱい「好き好き好き」って書かれた気持ち悪い手紙も見せてくれた。

「こわ!このストーカーに心当たりはないの?ていうか、警察に言わなくて大丈夫?」

「うん……これ以上ひどくなったら警察かな、とは思ってるんだけど……」

そしてこの日はストーカーに監視されてるだろうという想定で、俺が一緒に部屋に入ればそいつも男の影があるのがわかってストーカーをやめてくれるんじゃないかという作戦らしい。
こんなので効果あるんかな?むしろストーカーを逆上させないといいが。

「お礼じゃないけど、お鍋作るから一緒にみんなで食よう……」

どうやら紗莉ちゃんが飯を作ってくれるらしい。
キッチンに優奈と紗莉ちゃんが立つ。すると紗莉ちゃんがハッとしたように言う。

「あ……ごめん……!調味料切らしてた……」

「紗莉ちょっとまじぃ~?あんた1人で出かけるのもう暗いし危ないから私コンビニで買ってくるね」

「大丈夫かよ。俺が行こうか?」

「いやいや、男のあんたが残らないと紗莉守れないでしょ?」

それもそうか。
そして結局優奈がコンビニに買い出しに行って俺と紗莉ちゃんが部屋に残ることになった。
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