【悲報】恋活パーティーサクラの俺、苦手な上司と遭遇しゲイ認定され愛されてしまう

grotta

文字の大きさ
上 下
12 / 44

12.そんなものに俺が釣られるとでも思ったんですか?

しおりを挟む
そしてその週は連日残業したけど課長が差し入れに来ることもなく、いつもどおりの日々を過ごした。
お陰でなんとか金曜日中に頼まれた仕事は終わらせられそうだった。

「よし。今日までになんとか出来そうだ」

「よかったですね!さすが新木さん」

「山脇さんが手伝ってくれたお陰だよ。まじでありがとう」

「いえいえ~」

俺が山脇さんとにこやかに話していると、珍しく課長に呼ばれた。
しかも何やら眉間に皺が寄ってて怖い顔をしている。
あれ……俺なんかやらかしたか?

「新木、この書類だけど」

「あ、はい。なんかおかしかったですか?」

手元を覗き込む。

「いくら頼んだ仕事の量が多かったからって、内容がこれでは手抜きすぎるんじゃないか?」

「え、あ……すいません」

あー、ちょっと自信なかったところだ。やっぱ指摘されたかぁ。

「もう少しちゃんと数値を検討して。説得力が無いよこれじゃ」

「わかりました」

「やり直しだ」

「はい……」

俺が肩を落として席に戻ろうとしたら課長に引き止められた。

「新木、ちょっと来い」

「は、はい?」

廊下に連れ出される。まさか他の社員には聞かせられないような怒声浴びせられる!?

そのまま背中を押されてトイレに入った。
え?いや、トイレしたいなら1人で行ってくれよ。

「課長、お腹痛いんすか?」

結構乱暴に個室に押し込まれた。え?なんで俺も入るの?
ドンと壁に押し付けられる。
いやいや、何?こわ!

「な、どうしたんです……んむっ!?」

そのままいきなりキスされた。
どぅえぇえええええ?!ちょちょちょちょ、やめい!!

「んーーっ!」

じゅぷ、じゅる……

噛みつかんばかりの勢いで唇を貪られる。
どうなってんだ?!
ぎゃーーー!しかも課長、股間をグイグイ押し付けないで!!なんなの?!めちゃくちゃ勃起してるんですけど!?
こわいこわいこわい!どうしたんだ!?

「んっふ……ん……」

口の中を舐め回されながら股間に勃起したものを押し付けられて、段々俺も気持ち良くなって勃ちかけてしまった。

「あん……だ、だめですかちょ……」

「ごめん。君が山脇さんとイチャイチャしてるの見てムラっときた。俺、嫉妬すると勃起するんだ」

なにそのいらない情報!?課長ド変態だな?!
俺はわけのわからない課長の生態に付き合わされていきなりトイレでキス&ちんこグリグリされ呆然としていた。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

終わった?

「ああ、可愛いな。君のその顔を見ていたらだんだん嫉妬心がおさまってきたよ。ありがとう奏太」

「いえ、あの……」

おぅ?!すげぇ。まじで課長のちんこ静かになってるよ。

「今夜うちに来なよ」

「えっ、いや、無理です」

こんなんされて行くわけねえだろ!

「すき焼きにしよう」

「え?すき焼き?」

ふ、そんなものに俺が釣られるとでも思ったんですか?

「米沢牛が届いてるんだ。ふるさと納税の返礼でね」

「…………」

「頑張って仕事終わらせて、すき焼き。ね?」

「…………はい」

んぁああああまたしても俺というやつは!!!
でも米沢牛が待ってるんじゃ仕方ないよね?!俺が悪いんじゃない、これはブランド和牛が悪い。

「じゃあ戻ろうか」

「ふぇ?」

課長はさっさと個室を出て手を洗い、口元をハンカチで拭いて髪の毛を整えるとトイレから出ていった。
残された俺は、口の周りはベッタベタで、ちんこは半勃ち。心の中で円周率を唱え、萎えたところでようやく個室を出て手を洗った。
袖でぐいぐいと口を拭う。

「な、なんなんだよ。こんなにしておいて置いてくなんて……」

俺がちょっと涙目で席に戻ると隣の山脇さんが俺の顔を見て言う。

「だ、大丈夫ですか?泣くほど怒られたんですか?」

「えっ!あ、ああ。ちょっとね……」

山脇さんは心配そうに俺を見ていた。まさか課長にキスされてたとは思うまい。
俺は指摘された仕事をやり直しながら、頭の中は牛で満たされていった。
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...