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吸血鬼侯爵の献身(中)
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母はその後精神を病んでしまった。兄のヴァスラフのことを妹のマリアナと間違えるようになってしまったのだ。
父は母に従えとしか言わず、男の姿でいると母がヒステリーを起こすため仕方なく母の前ではドレスを着せられて過ごした。
そのせいで外へも出られない。
ヴァスラフは屋敷にこもりきりになり、当然貧民街の医院にも行けなくなった。
父はこの狂った状況に嫌気がさして屋敷に寄りつかなくなり、家庭は崩壊。屋敷内では皆がマリアナの死などなかったように振る舞い、ヴァスラフのことを気にする者は誰もいなかった。
ヴァスファフ自身ですら、マリアナの兄である少年の存在を忘れそうになったほどだ。自分をマリアナと呼ぶ母がただただ恐ろしかった。
夜になると真っ暗な森の中を姿の見えない獣に追われながら逃げる夢を見た。
ある晩悪夢にうなされて起きると、部屋の隅に誰かの気配を感じた。目を凝らすと、妹が立っていてこちらを見ている。ヴァスラフは彼女を抱きしめたかったが、体が金縛りにあっていて動けなかった。
◇
ヴァスラフが成人してしばらくすると、母から「あなたに縁談が来た」と伝えられた。何かの間違いだと思っていたが本当に相手が挨拶に来るという。
何もかもを諦めていたヴァスラフは長く伸びた髪の毛を使用人に結ってもらい、ドレスを身に着けた。心を無にして茶番の時間を耐えるしかない。
しかし屋敷を訪れたのは見覚えのある背の高い黒髪の美青年だった。
「先生……?」
あれから10年も経っているのに、彼の見た目はあの頃のまま変わらなかった。しかも彼は侯爵だという。
(人違い? それにしては似すぎている――)
「初めまして、私はルドヴィーク・アンブロシュ」
先生とは名前が違うし、こちらのことも知らない様子なのを見るに別人のようだ。
母は有頂天で勝手に婚約の話を進めた。式の日取りまで決めて「娘」と婚約者を二人きりの散歩へ送り出した。
屋敷の庭を歩いてしばらくしてから彼が口を開いた。
「久しぶりだね、ヴァスラフ」
その親しげな様子は間違いなく、先生そのものだった。もう何年も呼んでもらえなかった自分の名前を優しく呼ぶ彼の声に懐かしさが込み上げ、胸が詰まる。
「やはり……先生なのですか――?」
「ああ。また会えて嬉しいよ」
ヴァスラフは喜びで胸いっぱいになりながらも、今の自分を知られたことに羞恥を覚えた。
「申し訳ありません、こんなみっともない姿をお見せして――。母は妹の死を受け入れられなかったんです」
侯爵は黙って頷く。
「わかっている」
「そういえば、先生に謝らないといけないことが――」
「なんだい?」
「先生にお借りしていた指輪を返さないといけなかったのに、妹の失踪で屋敷内が混乱しているうちに失くしてしまったのです」
「いいんだよ、あれは君にあげたものだから」
こうして彼の目を見て話していると本当にあの頃のままのような気がした。またあの医院で、男の姿で先生と一緒に仕事ができたらどんなにいいか――。
鼻の奥がツンとして涙が出そうになり、ヴァスラフは侯爵から顔を背けた。
「先生、久々にお会いできて嬉しかったです。ご迷惑お掛けしてなんとお詫びすればいいか……。母にはうまく言っておきますから、今日のことは気にせずお引き取りください」
すると彼がヴァスラフの手を取った。
「一緒に来ないのか? こんなところにいないで、私と一緒に来ればいい」
(ここから出してくれるの……?)
ヴァスラフは目を見開いた。
先生とここではないどこかへ行ける――母と暮らさなくて済むならどんなことでもする!
ヴァスラフは侯爵について行くことを決めたが、父はこの常軌を逸した「結婚」を止めもしなかった。
◇
彼の屋敷に着くなり、長く伸ばしていた髪を切ってもらい、男ものの服を着た。母の呪いがかかった金色の髪の束を見て、ようやく解放された気がする。もうマリアナのふりなんてしなくてもいい。
侯爵との暮らしは穏やかで、なんの不安もなかった。
医院は閉じてしまったようで、侯爵はたまに外へ出掛けていく以外はヴァスラフと共に屋敷で過ごしている。
ある日、ヴァスラフは久々に獣に追われる悪夢を見た。目を覚ますと、寝室にまた人の気配がする。
ベッドの傍には妹がいた。あの時の幼い姿のままだ。
今度は体が動くし、口もきける。
「マリアナ、すまなかった。兄さんが悪かったんだ。どうか許してくれ……」
ヴァスラフはマリアナが自分を恨んでいると思って必死で謝罪した。すると亡霊のように無言で立っているだけだと思った彼女が口を開いた。
「良いのよ。兄さんのせいじゃないわ」
(喋った――!?)
「落ち着いて。兄さんは悪くないから」
青白い顔の妹はヴァスラフの横にやってきて、昔起きた出来事を語り始めた。
あの日、妹は霧で視界が悪い中歩いて湖へ向かった。ヴァスラフが当時予想したとおり、兄を追いかけて森に入ったのだ。そして途中で濡れた葉に足をとられ、急斜面を滑り落ちたという。木々に囲まれていて崖の上からは見えない場所で、体は動かず、声も出せない。
そのまま夜を迎え、マリアナは光る二つの赤い点に気づいた。「ああ、オオカミに食べられるんだ」と思ったらそれは動物ではなかった。
「彼女は脊椎を損傷していた」
とヴァスラフの寝室の闇の中から声がした。侯爵だ。
「先生……」
「私はあの日君を送り届けた帰りに彼女を見つけたんだ」
「私はそのままいたら死ぬ運命だったわ。だけど彼が助けてくれたのよ」
(でも……どうして……)
ヴァスラフはどうしても理解できなかった。
「ではなぜマリアナはの姿のままなの?」
マリアナと侯爵は顔を見合わせた。
「彼は私を仲間にしてくれたのよ」
「仲間って……?」
侯爵が言う。
「私はあの日、彼女にそのまま死ぬか我々の仲間になれる可能性に賭けるか尋ねた」
「当然私は賭けることにしたわ。だってまだお菓子も食べたいし、素敵なお人形も欲しかったから」
「彼女は賭けに勝ち、蘇った」
混乱するヴァスラフに向かって侯爵が口を開き、犬歯を見せた。鋭く尖っていてどう見ても人間のものではない――。
「君の妹は我々の――吸血鬼の仲間になった」
「ああ、そんな! 神様どうかお許しください」
ヴァスラフは無意識に十字を切って手を組んだ。それを見た侯爵と小さな妹がくすくす笑う。
「大丈夫よ兄さん。私は今日までとても楽しく暮らしていたわ。それよりもあなたのほうがずっとつらそうだった。陰ながら見ていたのよ。それで、あまりにもかわいそうで彼に迎えを頼んだの」
自分の屋敷で感じていた妹の気配は夢でも幽霊でもなかったのだ。
妹の頼みを聞いた侯爵がヴァスラフを連れ出した。
「あの家を出られてよかったわね。だけど兄さんまで私たちの仲間になる必要はないわ。あなたはもう十分苦しんだ。私のために――。これからは母さんから離れて兄さんの人生をやり直して」
「ここを出て他所へ行きたいなら金はいくらでも出そう。君の妹をこちらの世界へ引き込んでしまったお詫びに」
「あら、私は感謝しているのよ。永遠に歳を取らない可愛らしいままの私でいられるんだもの」
吸血鬼の侯爵は鼻で笑った。
ヴァスラフはここから出てどこかへ行くなんて考えられなかった。
「僕は先生やマリアナと一緒にいたいです。ここに残っても構いませんか?」
「勿論だ」
「でも兄さん、いいの?」
「僕には何も無い。行きたい場所も、何も――」
あの母から逃れられただけで十分だった。
「何か手伝えることがあればなんでもします」
それ以来ヴァスラフは彼らの「餌」を手に入れるために協力することになった。
父は母に従えとしか言わず、男の姿でいると母がヒステリーを起こすため仕方なく母の前ではドレスを着せられて過ごした。
そのせいで外へも出られない。
ヴァスラフは屋敷にこもりきりになり、当然貧民街の医院にも行けなくなった。
父はこの狂った状況に嫌気がさして屋敷に寄りつかなくなり、家庭は崩壊。屋敷内では皆がマリアナの死などなかったように振る舞い、ヴァスラフのことを気にする者は誰もいなかった。
ヴァスファフ自身ですら、マリアナの兄である少年の存在を忘れそうになったほどだ。自分をマリアナと呼ぶ母がただただ恐ろしかった。
夜になると真っ暗な森の中を姿の見えない獣に追われながら逃げる夢を見た。
ある晩悪夢にうなされて起きると、部屋の隅に誰かの気配を感じた。目を凝らすと、妹が立っていてこちらを見ている。ヴァスラフは彼女を抱きしめたかったが、体が金縛りにあっていて動けなかった。
◇
ヴァスラフが成人してしばらくすると、母から「あなたに縁談が来た」と伝えられた。何かの間違いだと思っていたが本当に相手が挨拶に来るという。
何もかもを諦めていたヴァスラフは長く伸びた髪の毛を使用人に結ってもらい、ドレスを身に着けた。心を無にして茶番の時間を耐えるしかない。
しかし屋敷を訪れたのは見覚えのある背の高い黒髪の美青年だった。
「先生……?」
あれから10年も経っているのに、彼の見た目はあの頃のまま変わらなかった。しかも彼は侯爵だという。
(人違い? それにしては似すぎている――)
「初めまして、私はルドヴィーク・アンブロシュ」
先生とは名前が違うし、こちらのことも知らない様子なのを見るに別人のようだ。
母は有頂天で勝手に婚約の話を進めた。式の日取りまで決めて「娘」と婚約者を二人きりの散歩へ送り出した。
屋敷の庭を歩いてしばらくしてから彼が口を開いた。
「久しぶりだね、ヴァスラフ」
その親しげな様子は間違いなく、先生そのものだった。もう何年も呼んでもらえなかった自分の名前を優しく呼ぶ彼の声に懐かしさが込み上げ、胸が詰まる。
「やはり……先生なのですか――?」
「ああ。また会えて嬉しいよ」
ヴァスラフは喜びで胸いっぱいになりながらも、今の自分を知られたことに羞恥を覚えた。
「申し訳ありません、こんなみっともない姿をお見せして――。母は妹の死を受け入れられなかったんです」
侯爵は黙って頷く。
「わかっている」
「そういえば、先生に謝らないといけないことが――」
「なんだい?」
「先生にお借りしていた指輪を返さないといけなかったのに、妹の失踪で屋敷内が混乱しているうちに失くしてしまったのです」
「いいんだよ、あれは君にあげたものだから」
こうして彼の目を見て話していると本当にあの頃のままのような気がした。またあの医院で、男の姿で先生と一緒に仕事ができたらどんなにいいか――。
鼻の奥がツンとして涙が出そうになり、ヴァスラフは侯爵から顔を背けた。
「先生、久々にお会いできて嬉しかったです。ご迷惑お掛けしてなんとお詫びすればいいか……。母にはうまく言っておきますから、今日のことは気にせずお引き取りください」
すると彼がヴァスラフの手を取った。
「一緒に来ないのか? こんなところにいないで、私と一緒に来ればいい」
(ここから出してくれるの……?)
ヴァスラフは目を見開いた。
先生とここではないどこかへ行ける――母と暮らさなくて済むならどんなことでもする!
ヴァスラフは侯爵について行くことを決めたが、父はこの常軌を逸した「結婚」を止めもしなかった。
◇
彼の屋敷に着くなり、長く伸ばしていた髪を切ってもらい、男ものの服を着た。母の呪いがかかった金色の髪の束を見て、ようやく解放された気がする。もうマリアナのふりなんてしなくてもいい。
侯爵との暮らしは穏やかで、なんの不安もなかった。
医院は閉じてしまったようで、侯爵はたまに外へ出掛けていく以外はヴァスラフと共に屋敷で過ごしている。
ある日、ヴァスラフは久々に獣に追われる悪夢を見た。目を覚ますと、寝室にまた人の気配がする。
ベッドの傍には妹がいた。あの時の幼い姿のままだ。
今度は体が動くし、口もきける。
「マリアナ、すまなかった。兄さんが悪かったんだ。どうか許してくれ……」
ヴァスラフはマリアナが自分を恨んでいると思って必死で謝罪した。すると亡霊のように無言で立っているだけだと思った彼女が口を開いた。
「良いのよ。兄さんのせいじゃないわ」
(喋った――!?)
「落ち着いて。兄さんは悪くないから」
青白い顔の妹はヴァスラフの横にやってきて、昔起きた出来事を語り始めた。
あの日、妹は霧で視界が悪い中歩いて湖へ向かった。ヴァスラフが当時予想したとおり、兄を追いかけて森に入ったのだ。そして途中で濡れた葉に足をとられ、急斜面を滑り落ちたという。木々に囲まれていて崖の上からは見えない場所で、体は動かず、声も出せない。
そのまま夜を迎え、マリアナは光る二つの赤い点に気づいた。「ああ、オオカミに食べられるんだ」と思ったらそれは動物ではなかった。
「彼女は脊椎を損傷していた」
とヴァスラフの寝室の闇の中から声がした。侯爵だ。
「先生……」
「私はあの日君を送り届けた帰りに彼女を見つけたんだ」
「私はそのままいたら死ぬ運命だったわ。だけど彼が助けてくれたのよ」
(でも……どうして……)
ヴァスラフはどうしても理解できなかった。
「ではなぜマリアナはの姿のままなの?」
マリアナと侯爵は顔を見合わせた。
「彼は私を仲間にしてくれたのよ」
「仲間って……?」
侯爵が言う。
「私はあの日、彼女にそのまま死ぬか我々の仲間になれる可能性に賭けるか尋ねた」
「当然私は賭けることにしたわ。だってまだお菓子も食べたいし、素敵なお人形も欲しかったから」
「彼女は賭けに勝ち、蘇った」
混乱するヴァスラフに向かって侯爵が口を開き、犬歯を見せた。鋭く尖っていてどう見ても人間のものではない――。
「君の妹は我々の――吸血鬼の仲間になった」
「ああ、そんな! 神様どうかお許しください」
ヴァスラフは無意識に十字を切って手を組んだ。それを見た侯爵と小さな妹がくすくす笑う。
「大丈夫よ兄さん。私は今日までとても楽しく暮らしていたわ。それよりもあなたのほうがずっとつらそうだった。陰ながら見ていたのよ。それで、あまりにもかわいそうで彼に迎えを頼んだの」
自分の屋敷で感じていた妹の気配は夢でも幽霊でもなかったのだ。
妹の頼みを聞いた侯爵がヴァスラフを連れ出した。
「あの家を出られてよかったわね。だけど兄さんまで私たちの仲間になる必要はないわ。あなたはもう十分苦しんだ。私のために――。これからは母さんから離れて兄さんの人生をやり直して」
「ここを出て他所へ行きたいなら金はいくらでも出そう。君の妹をこちらの世界へ引き込んでしまったお詫びに」
「あら、私は感謝しているのよ。永遠に歳を取らない可愛らしいままの私でいられるんだもの」
吸血鬼の侯爵は鼻で笑った。
ヴァスラフはここから出てどこかへ行くなんて考えられなかった。
「僕は先生やマリアナと一緒にいたいです。ここに残っても構いませんか?」
「勿論だ」
「でも兄さん、いいの?」
「僕には何も無い。行きたい場所も、何も――」
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