仮 弐

淀川 乱歩

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其の九 淫獄転生 其の弐 淫蕩遊戯 其の獣仔

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 ……処で、そんな神聖ヴラド公国の吸血貴族達の城や館(やかた)や、日本風の屋敷内には、必ず温室が有って、其処で吸血生物達を飼育していたのです。
 ……そして、そんな吸血生物達の多くは、人間族の少年少女達に寄生させて、大切に飼育していたのでした。
 ……其れ等の吸血生物達は、淫魔族の遊郭都市の水族館や寄生蟲館、つまり童中蟲館の展示室や、動物園、植物園、更には吸血生物園でも飼育されていたのです。
 ……そして、此の妖魔界の吸血植物達は、食虫植物達の様に、自ら移動したり、蔓(つる)を触手の様に蠢(うごめ)かせて、獲物を襲っては、其の生き血を吸ったのでした。

 ……例えば、人体に寄生する有名な尿道薔薇(ロサ・オスクルム)は、膀胱の粘膜に根を張って、膀胱を風船の様に丸く、大きく膨らませては、先端が蕾の蔓を膀胱の中から、人体の外へ伸ばしたのです。
 ……そして、其の蔓(つる)は、尿道の中を伸びて行き、尿道口から蕾(つぼみ)を突き出すと、美しい花を咲かせたのでした。
 ……温室に並べらた、盥(タライ)の様な硝子(ガラス)の容器の中に、人間族の少年少女達が全裸姿で、両足をMの字に、大きく開いて行水(ぎょうずい)の様に座っており、其の股間で、尿道口から色取り取りの薔薇の花が、咲き乱れていたのです。
 ……人間族の、全裸の男の子も、女の子も恍惚とした表情(かお)で、両腕を背後に突いて背中を大きく反らせ、股間を前に突き出して、自分の性器に咲いた薔薇を見せ付けていたのでした。

 ……処で、そんな尿道薔薇の増やし方は、全裸の子供達の性器で咲いている、尿道薔薇の花の中央に、新たに寄生させる子供の性器を押し付けて遣ったのです。
 ……尿道薔薇は、十日間程開花し、花が枯れる前に、其の種子を一つだけ、別の人間族の子供の膀胱へ、植え付けていたのでした。
 ……硝子の盥の中で、両足を大きくMの字に開いて、可愛(あい)らしく性的快感に喘(あえ)いでいる、全裸姿の少年少女達は、薔薇の花が枯れる前に透明な盥(タライ)の中から立ち上がり、冷たい石畳の通路の上に、全裸で仰向けに寝たのです。
 ……吸血貴族達は、一日に数度、僕(しもべ)の人間族の全裸の子供達に、温室の見回りをさせていて、通路の石畳の上に、仰向けに寝ている全裸の子供を見付けたのでした。

 ……そして、其の、見回りの全裸の子供が、石畳の上に寝ている全裸の子供の上に、四つん這いで乗り、上に乗った子供が自分の幼い性器を、下に寝ている子供の股間の、好い香りのする薔薇の花弁の中に、そっと押し付けたのです。
 ……すると、石畳に寝ている子供の、幼い性器に咲いている薔薇の花弁が淫らに蠢(うごめ)いて、四つん這いの子供の幼い性器を吸い扱き、丹念に愛撫(なめまわ)し始めたのでした。
 ……実は、尿道薔薇の花弁の中央には、雌蕊や雄蕊は無く、小さな人間の唇(くちびる)が一つだけ有り、其の小さな唇で、子供達の亀頭粘膜を吸い続けていたのです。
 ……尿道薔薇は、其の小さな唇で、子供の生殖器を激しく吸い扱いては、少年少女達の包皮を大きく剥き、露出させた鋭敏な亀頭粘膜を、唇の中から突き出した、小さな舌で舐め回し続けたのでした。

 ……やがて、其の子が、全裸の滑らかな背中を、弓形(ゆみなり)に仰け反らせて性的絶頂(アクメ)すると、薔薇の花弁の中心の、唇の奥から、蟲の産卵管の様な、細長い吸集菅が伸び出したのです。
 ……そして、其の吸集菅は、相手が少年だと、陰茎(おちんちん)の先端の尿道口へ挿入し、尿道の奥の子供の睾丸から、精子を吸い取ったのでした。
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