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教会キャンプで知り合った少年たちに弁護士が常習的加害と……報告受けていたイングランド教会トップに辞任圧力

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教会キャンプで知り合った少年たちに弁護士が常習的加害と……報告受けていたイングランド教会トップに辞任圧力
2024年11/12(火) 16:11配信
BBC News
教会キャンプで知り合った少年たちに弁護士が常習的加害と……報告受けていたイングランド教会トップに辞任圧力
イギリスで「勅撰弁護士(Queen's Council)」にも任命されていた法廷弁護士が長年にわたり、イングランド教会のサマーキャンプなどで知り合った子供や若い男性に「恐ろしい」暴力行為を繰り返していたとされ、イングランド教会が第三者に託していた独立調査の報告書が7日に公表された。
教会トップのカンタベリー大主教が問題について承知していたものの、適切に対応しなかったと、報告書は指摘した。
これを受けて、カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー師は謝罪したが、辞任はしないと述べている。
しかしこれについて、教会幹部の主教や牧師が、留任はあり得ないと批判し、大主教の辞任を求めている。
社会福祉と児童保護の専門家、キース・メイキン氏が中心になった第三者調査による報告書は、ジョン・スマイス弁護士による約130人に対する暴力行為について、大主教が報告を受けた2013年の時点で教会が当局に通報していれば、スマイス氏が2018年に南アフリカ・ケープタウンにおいて77歳で死去する前に、刑事司法で裁くことができたかもしれないと指摘。
教会の不作為は、スマイス弁護士に法の裁きを受けさせる「機会の喪失」につながったと述べている。
この事態を受けて、ニューカッスル主教ヘレン=アン・ハートリー牧師が、大主教の辞任を呼び掛けているほか、イングランド教会の議会にあたる教会会議の議員3人が大主教の辞任を求める署名を開始した。
署名にはすでに7000筆以上が集まっている。
(※この記事ではこの先、加害行為の描写があります)
■50年近く3カ国で約130人に加害
イングランド教会に関係する加害常習者の中でも、最も多くの被害者を出したのが故スマイス弁護士だとされている。
50年近くにわたり、3カ国で、計約130人に対して、身体的、性的、精神的、そして信仰上の暴力を加え、トラウマを与えていたという。
報告書によると、スマイス弁護士は1970年代から1980年代にかけてイギリスで26~30人の少年と青年に加害行為を重ねた。その後はジンバブエと南アフリカに移住し、少なくとも85人の青少年が被害に遭った。
ただし実際の被害者の人数は「おそらくもっと多い」ともされる。
報告書によれば、スマイス弁護士は1970年代から1980年代にかけてイングランド南西部のユワン・ミンスターで福音主義の若いキリスト教徒のためのサマーキャンプを主催していた。
それ以前には、1960年代のイギリスで強固に保守的な道徳を守るよう主張した活動家、メアリー・ホワイトハウス氏の法廷弁護人を務めた。
スマイス弁護士が少年に暴力をふるっているという話は、英民放チャンネル4ニュースが2017年2月に初めて報道した。
サマーキャンプが開かれていたユワン・ミンスターで、キャンプ費用を負担していた教会信託組織が1982年に行った調査の結果が、2016年に初めて公表されたのを受けての報道だった。
それによると、スマイス弁護士はウィンチェスター・コレッジなど有名私立校の生徒を選び出し、英南部ウィンチェスター郊外の自宅に連れ込み、庭の小屋で少年たちを低木用の支木などでたたいたという。
ユワン信託の報告によると、3年以上にわたり少年8人は計1万4000回、2人は8000回、打たれたとされる。
教会関係者が弁護士を問いただし、その結果、弁護士夫妻はジンバブエに移住することになったという。
同信託は「恐ろしい」ことだとしつつも、2013年になるまで30年以上、警察に通報しなかった。
■かつて知り合いだった
ウェルビー大主教はかつて、牧師としてユワン・ミンスターのサマーキャンプにボランティアで協力していた際に、スマイス弁護士に会っている。
2017年に大主教は当時を振り返り、弁護士が「チャーミングで楽しい、頭のいい人だったのは覚えているが、特に親しいわけではなかった」と述べ、当時は加害行為について何も気づいていなかったと話した。
ウェルビー師が2013年3月に大主教になった後、その4カ月後の時点で、スマイス弁護士による常習的な加害行動についてイングランド教会幹部は知らされていたと、今回の独立調査報告書は指摘。
教会はイギリスの警察と南アフリカ当局に、「適切かつ効果的に」通報すべきだったと述べている。
スマイス弁護士は1984年にジンバブエに移住し、有名校の生徒を集めたサマーキャンプを主催。
1997年に16歳少年が溺死した事件に関係し、逮捕されたものの、立件されなかった。
その後、南アフリカに移住したが、2018年8月に死去する前年、妻と共にケープタウンの教会から破門されている。
(英語記事 Bishop calls on Welby to resign over Church abuse scandalChurch covered up 'abhorrent' abuse, report finds
(c) BBC News
最終更新:11/12(火) 16:58
BBC News
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