仮 参

淀川 乱歩

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其の九 淫獄転生 其の参 稚児愛玩 其の獸市()

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 ……そして、そんな蛇神様達の花嫁に選ばれた男の子達は、異界で不老不死にされて、常に全裸で過ごした数百年間、交代で美しい若者の姿の蛇神様達に、淫らに愛され続けた日々の記憶を、現世への帰還と共に、全て綺麗に忘れて仕舞ったのです。

 ……さて、そんな蛇神様達は、仙術で時空間を操るのが得意で、縮地とも呼ばれる、空間を伸縮させる洞天福地(どうてんふくち)、又は壺中天(こちゅうてん)の術や、時間を伸縮させる龍宮(ニライカナイ)の術を使って、双蛇環(ウロボロス)と呼ばれる単一超亜空間(クライン)を発生させて、其の中の楽園を巣窟にしたのでした。
 ……
 ……そんな、蛇神様達の住む世界は、人間達の住む世界と良く似ていて、昔の日本の農村の様な、田畑や藁葺き屋根の無人の農家の点在する田園地帯に、常に生暖かい雨の降り続く、昏い世界でした。
 ……然(しか)も、一日中真夏の様に気温が高く、蒸し暑くて、昼夜全裸で飼われていた其の男の子には、全裸に為った美青年の蛇神様達に抱かれる時の、ぬめっとした冷たい肌が心地良かったのです。
 ……特に、ぬめぬめした細かな鱗に覆われた、蛇神様の固く勃起した男根を、肛門の中に深々と挿入されると、其れだけで花嫁の少年は、耐え難い性的快感に襲われたのでした。

 ……常に全裸の花嫁少年は、蛇神様達の下僕(しもべ)の、全裸の男児の蚯蚓小僧達に手を引かれて、順番に祠(ほこら)と呼ばれる小さな神社を訪れては、純白の衣冠(いかん)を脱ぎ捨てた全裸の美青年の蛇神様に、搾精の儀式を受けたのです。
 ……全裸で床の上に、胡座(あぐら)を掻(か)いて座った蛇神様は、全裸の花嫁少年を向かい合わせに正座させると、自分の股間で鎌首を擡(もた)げた巨大な男根を、柔らかな子供の舌で、丹念に舐め清めさせたのでした。
 ……実は、蛇神様の男根を覆っている透明な粘液には、強力な催淫毒が含まれており、全裸の花嫁少年も幼い陰茎(おちんちん)を固く勃起させたのです。

 ……そして、蛇神様は、少年を立ち上がらせ、幼い肛門(アヌス)を自分の勃起させた陰茎(ペニス)の先端の、亀頭の上に乗せて座らせたのでした。
 ……全裸の花嫁少年の肛門が、ゆっくりと押し開かれ、蛇神様の男根の先端を呑み込むと、其のまま少年は仰向けに寝かされ、蛇神様は勃起させた子供の包皮を指で摘むと、優しく揉み扱(しご)いたのです。
 ……やがて、蛇神様は脇(かたわら)の壺の中から、一枚の御神札(おふだ)を摘み出すと、其れを少年の勃起させた男根(おちんちん)に貼り付けて、呪文を唱えたのでした。
 ……すると、其の脾疳(ひかん)の御神札は透明な蛭(ひる)の様な、吸亀蟲と云う蟲式神に変化したので、蛇神様は右手で其の蟲を摘んで、勃起した少年の陰茎(ペニス)から引き剥がしたのです。
 ……更に、蛇神様は、左手で少年の男根を摘んで立たせると、右手に摘んだ冷たい蟲の、吸盤の様な口を、子供の包皮の先端に吸い付かせたのでした。
 ……すると、蟲は悲鳴を上げて仰け反った、全裸の花嫁少年の包皮を押し広げて剥(む)きながら、子供の勃起した陰茎(おちんちん)を先端から蟲(そ)の体内に呑み込んで行ったのです。

 ……吸亀蟲と云うのは、深夜に、布団の中で眠っている思春期の人間の男の子を金縛りにし、身動き出来無い無抵抗な子供の陰茎(おちんちん)を口に含み、吸い扱(しご)いて夢精させる妖淫蟲でした。
 ……其の、昆虫の脚の生えた蛭(ヒル)の様な姿の、精通蟲と呼ばれる下等な色情霊(エンティティー)の蟲を、陰陽道で御神札に封印して、蟲式神化して使役する、催淫吸蟲(Penis_Sucker)だったのです。
 ……蛇神様は、外側の透明な吸亀蟲ごと金縛りで身動き出来無い、全裸で仰向けの無抵抗な花嫁少年の、勃起した陰茎(ペニス)を指で摘むと、子供が性的絶頂し射精する迄、優しく丹念に扱いて遣ったのでした。
 ……そして、全裸の花嫁少年は其の姿で、蛇神様と数秒に一回、昼夜繰り返し、百万回も性的絶頂させられ射精させられ続けたのです。

 ……やがて、正確に百万回、花嫁少年を性的絶頂させた蛇神様は、子供の勃起した陰茎(おちんちん)から吸亀蟲を、一気に引き剥がすと、周囲で見守って居た全裸の蚯蚓小僧達に命じて、少年の精液で育てた蟲を、産屋(うぶや)へと運ばせたのでした。
 ……実は、蛇神様達の世界には、袋の中と外の様に、表と裏の二つの世界が重なり有っていて、花嫁少年の居る表の世界の秘密の入り口から、裏側の世界へ抜けた蚯蚓小僧達は、土中の様な常闇の中を産屋へと向かったのです。
 ……真っ暗な、産屋の建物の中には、板床の上に、無数の透明な、巨大な硝子の卵の様な吸亀蟲達が居て、其の中には胎児の様に、全裸の裸身を丸めた、淡く仄かに光る花嫁少年の肉式神達が、股間の陰茎(おちんちん)を固く勃起させ続けたままで、眠り続けていたのでした。

 ……実は、百万回、童貞の少年の精を吸わせ続けた蟲は、産屋の中で少しずつ丸く大きく膨らみ続け、やがて十月十日の後に、其の蟲は破裂して、花嫁少年の等身大の全裸の肉式神(くーろん)が孵化したのです。
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