退廃芸術 大展覧会

第四章

魔法学原論 第一章 発動技術の進化と応用より（抜粋）

　……そして、やがて王立魔導錬金術協会で、無詠唱魔法が開発された。無詠唱魔法とは、例えば、音声を発するのが難しい環境下での魔法の詠唱や、種族固有の発声器官の違いにより詠唱の不可能な状況下での、魔法の詠唱を代替する魔法の発動方法の事である。
　……無詠唱魔法の基本は接触呪術の応用で、魔法物理学では量子共鳴や量子テレポーテーションとも呼ばれる現象を応用して、草紙（パピルス）や羊皮紙（ヴェラム）に記された魔法象形文字（ロロンゴグラム）の呪文を、魔法行使者の身体の一部、主に指先で順番に触れて行く事で、詠唱の作業を代替する。

　……中略……

　……後に、王立魔導錬金術協会は、主要な魔導書（グリモワール）の呪文の完全無詠唱魔法化に成功し、一般市民の魔法の行使を可能にする、魔導具（マジックアイテム）の開発にも成功した。
　……以降（いこう）、従来の音声の発声で発動する魔術を音声詠唱魔法と呼んで、接触詠唱魔法とは区別されるようになった。

　……中略…… 

　……更に、接触詠唱魔法の呪文書（スクロール）の発明が、一人の詠唱者が同時に複数の魔法を詠唱する、魔法の多重詠唱を可能とし、その呪文書を固定する呪文書台を両手で持つ魔法使いの弟子の少年少女達を、書架童（スタンド・ボーイ）と呼んだ。
　……やがて、上半身裸で背中を魔法使いに向けて跪き、背中の皮膚に直接、接触詠唱用の呪文を浮かび上がらせる、専門の書架童達が現れた。

　……中略…… 

　……また、淫魔族の遊郭（くるわ）や童娼窟（ちごや）の少年少女達の皮膚に、催淫術の接触詠唱呪文を白粉彫（オシロイボ）りで入れ墨（タトゥー）や刺青（タトゥー）する、刻淫（カーズ）や呪淫（カーズ）が行われるようになった。
　……全裸で施術室（キッチン）や、文身室（アトリエ）や刻淫室（アトリエ）の施術台（ベッド）の上に寝かされ、全身麻痺で身動き出来無い、童娼にされる人間族の少年や少女達の背中や胸、そして性器や肛門の皮膚に、催淫術の接触詠唱魔法の呪文が白粉彫（オシロイボ）りで刻淫（カーズ）や呪淫（カーズ）され、客の指や舌の愛撫で催淫魔法が発動させるのだ。

　……中略…… 

　……因（ちな）みに、白粉彫（オシロイボ）りとは、呪術染料を使用する性錬金魔術（シャクティ）の呪紋（マントラ）の、入れ墨（タトゥー）や刺青（タトゥー）の刻淫（カーズ）や呪淫（カーズ）の事で、掘られた全裸の人間族の童娼達が性的快感を覚えた時にのみ、白い肌に薔薇色に淡（あわ）く浮かび上がり、微弱な催淫効果を発動させた。
　……つまり、人間族の全裸の少年少女の童娼達が、魔族の客の指や舌や触手の愛撫に性的快感を覚えて、性的に興奮すると白粉彫（オシロイボ）りの刻淫（カーズ）や呪淫（カーズ）の呪咀（のろい）は強く稚児達の肉体と精神に強く作用して、複雑な模様（マントラ）は濃く薔薇色に浮かび上がり、客の魔族に童娼達の性感帯（エロジナスゾーン）を教えるのだ。

 　……中略…… 

　……そして、そんな全裸の童娼達が性的絶頂（オーガズム）すると、絶頂斑（ニルヴァーナ）と呼ばれる特別な模様を全裸の童娼の白い肌に薔薇色に濃く浮かび上がらせたので、魔族の客達に童娼の全裸の稚児達の性的絶頂（アクメ）を視覚化させた。
　……また、淫魔族の遊郭（くるわ）や童娼窟（ちごや）で、新入りの童娼の少年少女達を全裸で性感調教（トレーニング）したり、全裸の童娼達の新たな性感帯（ウィークポイント）を発掘したり、発掘した童娼達の性感帯を開発したり、更に性愛技（テクニック）を教える際（さい）にも使用された。

 　……中略…… 

　……そして、そんな淫魔族の遊郭都市（ソドム）の遊郭（くるわ）や童娼窟（ちごや）の絶頂遊戯（アクメショー）で、客の魔族達の宴席で人間族の全裸の少年少女の全裸の稚児達を、自らの指や舌や触手で快感調教（テイム）し、最後に昇天（アクメ）させる魔族の調教師達（テイマー）は、魔羅金剛（ペニトレィター）や昇天師（ニルヴァーナー）と呼ばれた。
　……また、此の接触詠唱魔法の呪文を、童娼達の柔肌へ白粉彫（オシロイボ）りで刻淫（カーズ）や呪淫（カーズ）する魔法使いや呪術師達は、彩淫術師（マントラー）や、呪紋の催淫呪術師（マントラ）と呼ばれた。