百鬼淫行

其の七 褌蟹（またかぶり）

其の七 褌蟹（またかぶり）の十六

　……初めて此の、涅槃師達の家へ母に手を引かれて連れて来られた時は、不安そうにしていた村の幼児達も、一度涅槃師と云う他人に全裸の性器を嬲（なぶ）られ続け、性的絶頂（オルガズム）させられて仕舞うと、再び其の性的な快楽を求めて次回からは自（みずか）ら進んで、母や祖母の手を引っ張って涅槃師達の家へ通（かよ）ったのだった。
　……そして、涅槃師達の家で自分で着物を脱ぎ捨てて進んで全裸に為り、調教台の上で俯（うつぶ）せに寝て両足を開き、涅槃師に菊穴（アヌス）に小縄張形（ちごなまこ）を挿入されるのを待ったのだ。

　……すると涅槃師達は、そんな村の幼児達全員の性器と肛門の間、蟻（あり）の門渡（とわた）りと呼ばれる会陰(えいん)部の鋭敏な柔肌に、小さな刺青（しるし）を彫ってやったのだ。
　……其れは、人間の性的快感を大きく増幅する特殊な呪符（マントラ）で、村の幼児達は此の刺青の力で全身が敏感な性感帯に変わり、常に感じ続ける淡い淫らな性的快感を、懸命に堪（こら）え続けていたのだ。
　……然（しか）も、其の村の幼児達の会陰(えいん)部の刺青は隠し彫りで、性的絶頂（オルガズム）の時だけに乳白色の柔肌に薔薇色に鮮やか浮かび上がって、男の子も女の子も此の村の出身者だと証明したのだった。
　……また、村の大人達は子供達の会陰(えいん)部の刺青を、稚児火照（ほたる）と呼んでいた。

　……涅槃師達は、そんな村の幼児達の全身を丁寧に開発し、幼い裸身の全身を鋭敏な性感帯に変えて行った。
　……そして、夢現（ゆめうつつ）の催眠状態にした村の幼児達に、涅槃師達は自分達の村の人間以外には、自慰している処を見せてはなら無いと、強い暗示を植え付けたのだ。
　……だから、其の村の幼児達は常に家の中では、幼い自分の性器を自身の指で愛撫して自慰を続け、可愛（かわい）らしく性的絶頂（オルガズム）を繰り返し続けていたのだった。
　……そして、其の村の幼児達は手淫を続けながら育ち、全身の性的感度を極限まで高められてから思春期を迎え、今度は逆に其の性的快感を堪（こら）える訓練を始めさせられていたのだ。