百鬼淫行

淀川 乱歩

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其の七 褌蟹(またかぶり)

其の七 褌蟹(またかぶり)の十

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 ……処で、そんな若衆小屋の海士少年達の間には、小屋の中での絶対的な掟(さだめ)が幾(いく)つか有った。

 ……其れは、若衆小屋の中では自分の裸身(からだ)、特に性器(こかん)を隠しては為ら無い、むしろ自分から積極的に小屋の仲間に見て貰(もら)う事。

 ……そして、自分の裸身は自分一人の物では無く、小屋の仲間全員の共有の所有物なので、触(さわ)りに来る他人の手を決して拒(こば)んでは為ら無い、と云う事。
 ……また、若衆小屋の板床(ゆか)は決して汚(よご)しては為ら無い、快感に耐え切れずに射精する時は、必ず友達を呼んで自分の陰茎(ペニス)を付け根まで含(ふく)んで貰い、仲間の口の中へ性液を全て出す事。
 ……更に、呼ばれた友達は口の中に出された少年の性液を零(こぼ)さずに、一滴残さず飲み下す事。
 ……実は、此の海士達の村には、少年達の性液には特別な力が有り、結婚するまでの少年達に飲ませ続けると、健康で逞(たくま)しい海の男に育つと言い伝えられていたのだった。

 ……だから、夜の若衆小屋の薄暗い蝋燭の灯りの中では、全裸の肛門に縄張形(なまこ)や小縄張形(ちごなまこ)を挿入した少年達が二人一組で、交代で射精を堪(こら)える訓練を毎晩続けていたのだ。

 ……小屋の中は、ほぼ正方形で入り口は一つで、四方の板壁と板床の接する部分には木の板が壁に沿(そ)って周囲ぐるりと、少年達が腰掛けられる様に作られていたのだった。
 ……そして、其の腰掛け板には丸い穴が横一列に空けられていて、少年達は全裸の肛門から生えた縄張形(なまこ)や小縄張形(ちごなまこ)の突き出した先端を、其の穴に入れていたのだ。

 ……そして、そんな若衆小屋の中では、板壁を背に全裸の両足を大きく開いて腰掛け板の上に座り、横一列で手淫している少年達がいた。
 ……また、其の少年達の開かれた両足の間には、性的絶頂(オルガズム)寸前の友達に呼ばれて彼の勃起した陰茎(ペニス)を四つん這いで吸う為に、全裸で正座して手淫中の友の手元を見詰めている少年達がいたのだった。
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