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一章

4-精通式

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 それから何日も何日も、俺達は夏美をはじめ調教員の女達に性的指導を受けさせられた。
 時には全員が縛り付けられ、身体中を鞭や蝋燭で痛め付けられ、また時には課外授業と称して全裸で外を連れ歩かされた。

 初めて見る外の光景に俺達は束の間の喜びを覚えたものの、それはすぐに絶望へと変わる。

 道行く女達にいやらしい目線を向けられ、道端で調教員達への愛撫を強制される。
 アナルを太い棒でいたぶられ、泣きながら絶頂させられる姿を公衆の面前で晒される。

 本番行為は施設内同様禁止されているものの、仕舞いには街中の女達からもみくちゃにされ、身体中に洗っていない女のアソコを擦り付けられる。

 尿を浴びせられ、
 糞の付いた尻の穴を舐めさせられ、
 殴られ、
 罵られ、
 犯され、
 犯され、
 犯され……

 施設内外を問わず、俺達はまさに家畜のごとく扱われ続けた。

 それでも女の膣に挿入する行為、つまり本番は行われなかった。
 どうやら施設で調教されている間は、調教員といえど本番行為をしてはならないという決まりがあるらしい。


 だがそれも今日で終わりを迎える。


 明日はとうとう「精通式」の日をむかえるのだ―――


「はぁ……ついに明日かぁ……」

 一日の調教が終わり、相部屋の寝室で薄い毛布を被りながら、暗い声色で呟いた。

「そうだね……」

 俺も仄かな灯りに照らされた天井を見上げながら、明日の式に陰鬱な感情を込めて息を吐いた。

「僕……うまくできなくて便所行きになったらどうしよう……」

「大丈夫だよたくや君。昨日だって最後まで咳き込まずにオマンコ舐められたじゃん」

 今にも泣き出しそうな顔で弱音をボヤくたくやに対し、俺は気休めの言葉をかけた。

「ちゃんとできるかなぁ……ゆうすけ君はきっとAランクだもんね……でもひょっとしたらもっと上の―――」

「そんなこと、明日になってみないと分からないさ。僕だって失敗するかもしれないし。
 きっと大丈夫だって信じて、今日のところはもう寝よう」

「うん……ありがとう、ゆうすけ君。もし離れ離れになっても、またどこかで……ゆうすけ君に……会いたい…なぁ……」

 俺の言葉に少し気分が紛れたのか、たくやは寝息を立てて眠りに就いた。

 そう。俺達の未来は、どうなるか分からない。
 たとえ自分がどのランクになろうとも、この虐げられる現状は何も変わらない。
 だからせめて明日は、自分のベストを尽くせるよう頑張ろう。

 混沌の闇の中で僅かな希望にすがるように、俺は明日への気持ちを込めて目を瞑った―――


 翌日目を覚ますと、俺達男子達は施設の大広間へと連れて行かれた。
 するとそこにはアリーナのように大きなステージと観客席、そして頭上の巨大なスクリーンが大迫力の照明に照らされ広がっていた。
 観客席には女達が満席の状態で座っており、スクリーンにはこれまた無数の女達の顔が映っている。
 皆顔を紅潮させ、ザワザワと騒ぎ立てながら、ステージに現れた俺達に歓声といやらしい視線を送っていた。

 突然の出来事に俺達は動揺しながら立ち尽くしていると―――

「―――さぁ皆さん、今日はいよいよ皆さんの調教の成果が問われる『精通式』の日です!
 今日はお客様方の前で存分に、自分の持てる力と汁を出し切りましょうね~!」

「キャーーーーーッ!」

 ステージ上でマイクを持った夏美による挨拶と共に、会場中に女達の甲高い声が響き渡った。

 どうやらこの大観衆の場で、例の『精通式』が行われるようだ。
 余りの威圧感に、俺を含む少年達は皆ビクビクと縮こまっている。

 すると程なくして夏美の口から、精通式についての説明が始まった。

「これからここにいる精通前の雄達には、この精通誘発剤を飲んで頂まぁ~す。
 そしてここで順番に調教員の方々と、公開生ハメセックスをして頂きます! 性奴隷訓練生の皆は、今まで学んだテクニックを活かして、存分に先生達を満足させてくださいね~」

 以前より調教員から精通式についての説明は聞いていたため、ここで初めての射精とセックスをさせられる事は知っていたが、まさかこれだけの観客の前で大々的に行われるとは知らされていなかった。

「こ、こんなに沢山の人の前でエッチなことするなんて……ぼ、僕無理だよ……」

「だ、大丈夫だよ。いつも通りやればきっと上手くいく……よ」

 たくやがブルブル震えながら不安に駆られているのをなだめようとするが、流石の俺も緊張を隠せなかった。

「あぁんあの子すっごく可愛い~! ハメさせてぇぇ~~!」

「ちょっとあの子のオチンチンヤバくない!?」

「はやく始めろっ! 犯れっ! 犯れっ!」

 観客の女達が俺達を餌に大興奮し、ヤジを飛ばしてくる。
 ある者は服から胸をはだけさせて身体をくねらせ、またある者はスカートをまくり上げてノーパンのアソコを激しく掻き回している。
 会場中がスケベなショタコン達による異様な熱気に包まれていた。

「うふふ。皆さん、ガキチンポが筆下ろしセックスで初搾りザーメンをまき散らす光景が待ちきれないようですが、もうしばらくお待ち下さいね~。
 皆さんご存知のように奴隷君達の首輪は、AI『笛水』により全ての活動が監視・記録されており、これから行われるセックスが採点されます。
 女性の興奮度合い、快楽レベル、満足度に応じて奴隷ランクがA~Dに振り分けられられま~す。
 この後行われる奴隷オークションでは、このランクに応じて初期価格が設定されまぁす。
 気に入った奴隷を見付けて自分だけのオモチャにするも良し! 会社の慰安夫にするも良し!
 皆さん奮ってお買い求めくださ~~~い!」

 夏美が説明した通り、ここでのセックスの評価が俺達の未来を決める。

 Aランク:大金持ちや要人の専属奴隷
 Bランク:企業のリラックス室や家庭で飼われる共有奴隷
 Cランク:公共施設やイベント、店等でサービスを施す慰安奴隷
 Dランク:公衆の様々なトイレに配置される性処理奴隷

 大体このように奴隷のランクごとに配属が決まる。
 上位ランクほど奴隷は比較的に可愛がられ、下に行くほど物のように扱われる。特に一番下のDランクは『便所行き』と呼ばれ、常に薬漬けにされた状態で便所のように女達の突発的な性処理に利用されるため、最も悲惨な奴隷人生を送る。

 だが夏美の口から説明はなかったが、本当はここにもう一つのランクが存在する。それは―――

『Sランク』

 Sランクとなった男は奴隷ではなく『名誉女性』と呼ばれ、奴隷にはない人権が与えられる。

 まずは就学権と労働権。
 調教場での性奴隷教育や性奴隷としての従事以外に、通常の学校での就学と企業への就職による報酬を得ることが可能となる。
 つまり自分で学んで自分で稼ぐことが出来るようになるのだ。
 奴隷が給料を与えられることはないため、これは自立可能な立場になることを意味する。

 次に住居選択権。
 家庭で飼われたり強制監禁されることなく、自ら住居を持つことが出来る。

 そして最も大きいのが、性交拒否時間の付与。
 就学権と労働権により、本人が望まない場合の強制的な性交を学校での授業中や勤務中は拒否出来る。
 更に一日合計1時間、性交を拒否するための時間が与えられる。
 それらの時間中に女性が強制的に行為に及んだ場合、その女性は処罰される。

 もちろん『名誉』と呼ばれるだけあってセックスの道具として扱われる男であることは変わらないため、3日以上誰とも性交をしない日が続いた場合Sランクを剥奪される。
 だがそれでも住居侵入や強制的な薬物使用も処罰対象となるため、奴隷と比べればかなりの自由が約束される。


 もっともこのSランク、今までにそのランクとなった者は一人として存在しない。
 ゆえに概念的なものとして認識されており、先ほど夏美が説明を省略したように、基本的には無いものとして扱われている。

 もちろん俺も毎日虐げられる生活に、その伝説的な地位を得ようなどという期待ははなから持っていない。
 せめて少しでも良いランクとなれるよう、今から行う初めてのセックスに全力を尽くすべく身を引き締めた―――
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