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11 方舟-7-
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行きは急いだが、帰りはゆったりしたドライブだった。
最短の経路を走る必要はないので、しっかり整備されている幹線を選ぶ。
「ダンナのおかげで妻に良い土産ができましたわ」
途中、雑貨店に寄って彼はアクセサリー等の小物をいくつか見繕った。
今日の報酬を考えれば安すぎる買い物だ。
「え……? ああ、そうだな」
考えごとをしていたカイロウは曖昧に返事した。
「何かひっかかってることでもあるのかい?」
「いろいろとね。帰ったら話したいが……」
仔細に話す必要はないと、と彼は考えている。
2人には手伝いとして来てもらっただけで、目的や理念を共有しているワケではない。
もっと言えば、自分が何をしようとしているかを知られないほうがいい。
彼らには彼らの生活がある。
そういった点も含めて、どう切り出すかを迷っていた。
結局、考えがまとまらず車窓の風景に目を凝らす。
ここから見るだけでも多くの人々の営みが分かる。
車を走らせているのは単なる移動ではない。
住居を移す者、資材を運ぶ者、仕事場に赴く者などさまざまだ。
向こうに見える海では漁業をやっている。
近海の水質は悪く、痩せた魚や栄養のほとんどない海藻くらいしか獲れない。
都市から離れた平野から山間部にかけては農業が行なわれている。
しかしそれも盛んとは言い難い。
年中、大気を覆っている霧のせいで作物が満足に実らない。
霧の濃度は一定ではなく、数年に一度は豊作の年があるものの、需要には追いついていないのが現状だ。
「………………」
誰もが生きるのに必死だった。
満足や平等や幸福と呼べるものは、彼らの中にはない。
ただ取り残されないように、沈んでしまわないように、毎日を懸命に生きていくだけだった。
そんな閉塞した世の中にあって、何が神様なのか、とカイロウは憤る。
多くの人間がクジラの恵みに感謝し、崇め、奉り、熱心な者は神と仰ぐ。
だが彼にはどうしても、あれが神には見えなかった。
選ばれた子だけを楽園に連れ去るくらいなら、なぜこの地上を楽園にしてくれないのか。
視界を奪い、作物を枯らすあの銅褐色の霧をどうして吹き飛ばしてくれないのか。
神は、何もしてくれないではないか。
挙げ句、クジラを批判した者が処罰されるというのなら――あれはもはや疫病神だ。
……などとは口が裂けても言えないが、娘を奪った怨敵にはこの程度の憎悪はなお軽い、とカイロウは思っている。
「着いたよ」
そうして怨嗟を滾らせているうちに、車はいつの間にか見慣れた町を走っていた。
「そこから右に入ってくれ」
カイロウが自宅までの道を案内する。
寝食さえできればいい、と考える彼の家は質素なものだ。
外観は小さな倉庫そのものである。
すぐ傍には車を停められる程度のスペースがあるが、誰の土地なのかははっきりしていない。
「上がってくれ。大したもてなしもできなくて悪いが」
訪ねてくる客はあっても、じっくり腰を据えて話す場面を想定していないので、応接に使える場所がない。
作業台代わりにしているテーブル上の部品類を払いのけ、買い置きしてあったジュースと菓子を並べる。
席に着いた2人はそれぞれ観察結果を書き留めたメモを広げた。
「まずは感謝する。私ひとりでは手が足りなかった」
「気にしないでくだせえよ。調達よりはるかに楽な仕事だわな」
「あたしもだ。こんなので本当に報酬をもらっていいのかい?」
「ああ、簡単なようだけど大切なことなんだ。まずは――」
ネメアから話を聞きたい、と彼は水を向けた。
彼女はいくつかのメモを横に並べ、時間の流れが分かるように書き込んだ数字に印をつけた。
「まずクジラだ。真っ直ぐに泳いできて停まる。この時、クジラは広場に対してほぼ真正面を向いていたよ。
この停まっていた時間が約5分。それから3分ほどかけて口がゆっくり開く。方舟が口から飛び出したのはさらに2分後だった」
ネメアはカイロウの思惑どおり、実に詳細に観察していた。
式典が始まる前から終わった後も、クジラや方舟への注意を怠らず、その動きやタイミングを漏らさず記録している。
「口が閉じ始めるのは方舟が出た2分後。完全に閉じるのにやっぱり3分かかる。方舟が地上にある間はずっと口を閉じていたわね。
式典は30分。方舟が浮かび上がったのとほぼ同時に口が開いたわ。そこから先はさっきと逆の順番になる」
こんなことが何の役に立つのか、という思いは拭えない。
報酬の発生する仕事だから受け持ったが、普通はクジラや方舟の挙動について気にする人間はいない。
「――つまりクジラが完全に口を開ききっている時間は、今日の場合だと8分ちょっと……ということになるのか」
「そうなるわね。言うまでもないけど、方舟のサイズに対して口の大きさはかなりのものよ」
ひととおり喋ったネメアはジュースを一気に流し込んだ。
すぐにカイロウが2杯目を注ぐ。
「ありがと。それともう一点。これは目じゃなくて耳だけど、あの方舟の音、どこかで聞いた覚えがあるのよね」
「音……?」
カイロウは怪訝な顔で聞き返した。
メモにはそれについては全く書かれていない。
「ええ、あの、キーンっていう音」
ダージがあごに手を当てて小さく唸った。
「クジラについてはだいたい分かったよ。次は式典のことだが――」
気付いたことがあれば教えてほしい、とダージに言いかけたが、彼が難しい顔をしていたため言葉を呑む。
「どうかしたのかい?」
「ああ、いえ、すみません! ちいっと考え事をしていたもんで。ああ、次はオレの番ですね」
取り繕うように笑い、同じくまとめたものを読み上げる。
「――ってな具合ですわ。役人が2人、方舟に入ったくらいですね。赤子以外に何か積み込んでいる様子もなかったですぜ」
ダージの役目は方舟を中心に式典全体を見張ること。
カイロウも反対側から注視していたので、2人が見ていたものの大半が重複していた。
(不審な点はなしか……)
得られた情報は多い。
特にネメアが秒単位で経過を書き留めてくれたおかげで、式典上空の様子はかなり細かいところまで把握できた。
この一例だけで全て分かったつもりになるのは早計だが、この記録は大いに役に立つだろう。
ただ、彼が最も解き明かしたかった疑問は明らかにならなかった。
自身も手掛けているパーツが循環している事実だ。
この謎が明らかになれば――。
地上からクジラに至るルートが明らかになれば――。
それを利用して娘を取り戻せるかもしれない。
最短の経路を走る必要はないので、しっかり整備されている幹線を選ぶ。
「ダンナのおかげで妻に良い土産ができましたわ」
途中、雑貨店に寄って彼はアクセサリー等の小物をいくつか見繕った。
今日の報酬を考えれば安すぎる買い物だ。
「え……? ああ、そうだな」
考えごとをしていたカイロウは曖昧に返事した。
「何かひっかかってることでもあるのかい?」
「いろいろとね。帰ったら話したいが……」
仔細に話す必要はないと、と彼は考えている。
2人には手伝いとして来てもらっただけで、目的や理念を共有しているワケではない。
もっと言えば、自分が何をしようとしているかを知られないほうがいい。
彼らには彼らの生活がある。
そういった点も含めて、どう切り出すかを迷っていた。
結局、考えがまとまらず車窓の風景に目を凝らす。
ここから見るだけでも多くの人々の営みが分かる。
車を走らせているのは単なる移動ではない。
住居を移す者、資材を運ぶ者、仕事場に赴く者などさまざまだ。
向こうに見える海では漁業をやっている。
近海の水質は悪く、痩せた魚や栄養のほとんどない海藻くらいしか獲れない。
都市から離れた平野から山間部にかけては農業が行なわれている。
しかしそれも盛んとは言い難い。
年中、大気を覆っている霧のせいで作物が満足に実らない。
霧の濃度は一定ではなく、数年に一度は豊作の年があるものの、需要には追いついていないのが現状だ。
「………………」
誰もが生きるのに必死だった。
満足や平等や幸福と呼べるものは、彼らの中にはない。
ただ取り残されないように、沈んでしまわないように、毎日を懸命に生きていくだけだった。
そんな閉塞した世の中にあって、何が神様なのか、とカイロウは憤る。
多くの人間がクジラの恵みに感謝し、崇め、奉り、熱心な者は神と仰ぐ。
だが彼にはどうしても、あれが神には見えなかった。
選ばれた子だけを楽園に連れ去るくらいなら、なぜこの地上を楽園にしてくれないのか。
視界を奪い、作物を枯らすあの銅褐色の霧をどうして吹き飛ばしてくれないのか。
神は、何もしてくれないではないか。
挙げ句、クジラを批判した者が処罰されるというのなら――あれはもはや疫病神だ。
……などとは口が裂けても言えないが、娘を奪った怨敵にはこの程度の憎悪はなお軽い、とカイロウは思っている。
「着いたよ」
そうして怨嗟を滾らせているうちに、車はいつの間にか見慣れた町を走っていた。
「そこから右に入ってくれ」
カイロウが自宅までの道を案内する。
寝食さえできればいい、と考える彼の家は質素なものだ。
外観は小さな倉庫そのものである。
すぐ傍には車を停められる程度のスペースがあるが、誰の土地なのかははっきりしていない。
「上がってくれ。大したもてなしもできなくて悪いが」
訪ねてくる客はあっても、じっくり腰を据えて話す場面を想定していないので、応接に使える場所がない。
作業台代わりにしているテーブル上の部品類を払いのけ、買い置きしてあったジュースと菓子を並べる。
席に着いた2人はそれぞれ観察結果を書き留めたメモを広げた。
「まずは感謝する。私ひとりでは手が足りなかった」
「気にしないでくだせえよ。調達よりはるかに楽な仕事だわな」
「あたしもだ。こんなので本当に報酬をもらっていいのかい?」
「ああ、簡単なようだけど大切なことなんだ。まずは――」
ネメアから話を聞きたい、と彼は水を向けた。
彼女はいくつかのメモを横に並べ、時間の流れが分かるように書き込んだ数字に印をつけた。
「まずクジラだ。真っ直ぐに泳いできて停まる。この時、クジラは広場に対してほぼ真正面を向いていたよ。
この停まっていた時間が約5分。それから3分ほどかけて口がゆっくり開く。方舟が口から飛び出したのはさらに2分後だった」
ネメアはカイロウの思惑どおり、実に詳細に観察していた。
式典が始まる前から終わった後も、クジラや方舟への注意を怠らず、その動きやタイミングを漏らさず記録している。
「口が閉じ始めるのは方舟が出た2分後。完全に閉じるのにやっぱり3分かかる。方舟が地上にある間はずっと口を閉じていたわね。
式典は30分。方舟が浮かび上がったのとほぼ同時に口が開いたわ。そこから先はさっきと逆の順番になる」
こんなことが何の役に立つのか、という思いは拭えない。
報酬の発生する仕事だから受け持ったが、普通はクジラや方舟の挙動について気にする人間はいない。
「――つまりクジラが完全に口を開ききっている時間は、今日の場合だと8分ちょっと……ということになるのか」
「そうなるわね。言うまでもないけど、方舟のサイズに対して口の大きさはかなりのものよ」
ひととおり喋ったネメアはジュースを一気に流し込んだ。
すぐにカイロウが2杯目を注ぐ。
「ありがと。それともう一点。これは目じゃなくて耳だけど、あの方舟の音、どこかで聞いた覚えがあるのよね」
「音……?」
カイロウは怪訝な顔で聞き返した。
メモにはそれについては全く書かれていない。
「ええ、あの、キーンっていう音」
ダージがあごに手を当てて小さく唸った。
「クジラについてはだいたい分かったよ。次は式典のことだが――」
気付いたことがあれば教えてほしい、とダージに言いかけたが、彼が難しい顔をしていたため言葉を呑む。
「どうかしたのかい?」
「ああ、いえ、すみません! ちいっと考え事をしていたもんで。ああ、次はオレの番ですね」
取り繕うように笑い、同じくまとめたものを読み上げる。
「――ってな具合ですわ。役人が2人、方舟に入ったくらいですね。赤子以外に何か積み込んでいる様子もなかったですぜ」
ダージの役目は方舟を中心に式典全体を見張ること。
カイロウも反対側から注視していたので、2人が見ていたものの大半が重複していた。
(不審な点はなしか……)
得られた情報は多い。
特にネメアが秒単位で経過を書き留めてくれたおかげで、式典上空の様子はかなり細かいところまで把握できた。
この一例だけで全て分かったつもりになるのは早計だが、この記録は大いに役に立つだろう。
ただ、彼が最も解き明かしたかった疑問は明らかにならなかった。
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