蒼いクジラとネジ巻き人間

荒廃した世界。
困窮にあえぐ人々が見上げるは、巨大な蒼いクジラ。
クジラは人々に恵みの雨を降らせる。
穀物、果実、種子、ガラスに金属片――。
施しをくださる天上の存在を、彼らは畏敬を込めて「クジラ様」と呼んだ。
命を危険に晒しながら、地上を這う彼らはその恩恵にあずかろうと奪い合いを繰り返す。


技師であるカイロウは、あるとき娘をクジラに拐われてしまう。
クジラ様に招かれた者はこの世の楽園に住まうことが許される――それがこの世界の掟だった。
人々は幸運の子と喜び、クジラに選ばれた彼女を祝福した。
だが彼は娘を奪ったクジラを恨み、彼女を連れ戻そうとした妻を処刑した政府を憎んだ。
「必ず取り戻す……」
復讐の炎を静かにたぎらせながら、彼は娘を連れ戻すべくクジラに挑む。
24h.ポイント 0pt
0
小説 193,548 位 / 193,548件 ファンタジー 44,766 位 / 44,766件

あなたにおすすめの小説

トランスポーター コンピレーションフィルム

みすてー
ファンタジー
積み荷は儚い希望、宛先は不明――白煙漂う近代ファンタジー開幕 ■ストーリー紹介 鉄道貨物輸送を生業とする「輸送管理官(トランスポーター)」。 カートはその職業に誇りをもっていた。 帝国政府が倒れ、世の中が変わろうとしているとき、 カートは厄介な荷物と巡りあう。 その厄介な荷物を狙うのは元・恋人のローズだった……。 カートは厄介な荷物を請け負いながら、やがて世界の流れを左右する大きな事件に巻き込まれていく……。 仕事に誠実だからこそ、輸送管理官の矜持を捨てられず不器用に生きる青年カートを中心に、激動する時代背景と恋人たちを描く近代ファンタジー。 イラスト/あほいすぃ   HP 梦画々々 http://yumegwagwagwa.selfish.be/   pixiv id=93006

1+nの幸福論~蒸気の彼方より愛を込めて

うたかね あずま
ファンタジー
 「旧世界」と呼ばれる高度な文明が栄えた時代が滅びた後、世界には魔法が当たり前に存在していた。  そんな中で魔力をまったく持たずに生まれてきたニナは、わずかな劣等感に苛まれながらも、自分の存在意義を探して前向きに生きようと模索していた。夢を叶える目前まで来ていたニナだったが、ある時、両親の死後失踪した兄の子だというリュカと出会う。家族を失ってどうしようもない孤独を感じていたニナは、突然現れたたった一人の肉親を切り捨てることができず、恩師の反対を押し切ってリュカを自らの子として育てることを決心する。  しかし、孤独な中でもそれなりに順風満帆だったニナの人生の歯車は、そこから少しずつ大きな運命の流れによって狂い始めていった。  どん底の状態で彷徨ったブランモワ伯領で、伯爵令嬢であるエレーヌに助けられたニナとリュカ。伯爵邸でしばらく穏やかに過ごしていたある日、ニナは異国の青年キアンと出会う。  圧倒的な魔力量に恵まれた彼はその才能を生かし、権威ある立場についていたが、国事犯というレッテルを貼られて祖国を追われてしまっていた。  人との関わりに苦悩を抱えるキアンにリュカの姿をつい重ねてしまい、ニナは何かとキアンのことを気にかけるようになる。そしてキアンの方も、ニナが自分のことを理解し受け入れてくれることに安らぎを覚え、信頼するようになる。  人の機微を正しく読み取り、相手の心情を察する能力を持つ魔力なしのニナと、第一魔術兵大隊隊長として偉大な功績を残すほどの実力を持つ空気の読めないキアン。そんな正反対の二人が、仲間や家族と共にさまざまな困難を乗り越え、少しずつ絆を深めていくスチームパンキッシュな冒険譚とかいろいろ説明してるけど大まかなとこ以外の流れは驚くほど未定。

【占星術師の宇宙論】

荒雲ニンザ
ファンタジー
少年少女が、理論の世界を、矛盾で謎解く、異世界推理アドベンチャー。 魔法と科学が『打ち消し合う』世界。 ここでは、どちらか片方に偏ると、もう片方が打ち消されてしまう。 長い年月かけて『科学』に偏ってしまった世界。 消えようとする『魔法』の世界で生きる人々。 どちらも否定したくない異なる立場の少年少女が、どうやってそれを阻止しようかと協力しあい、矛盾をあわせて宇宙論(コズモロギア)の謎に迫っていく謎解きアドベンチャー。 大森林とスチームパンクな世界観で繰り広げる、ファンタジー青春コメディだよーっ。

【毎日20時更新】カレン・トーラント 歯車の町

ユーレカ書房
ファンタジー
魔法使いのセヴィアンが出会ったのは、声を失った歌姫・アリア。 彼女には、人から隠し通してきたある秘密があってーー。 みずからに与えられた運命を呪うもの、受け入れるもの、抗うもの、そして祝福するもの。 魔法と機械の町カレン・トーラントを舞台に、芸術とひとつの宝石を巡る物語がここにはじまる! 【登場人物】 アリア・ハットン…………アルモニア歌劇団の歌姫。刺激物の入ったお茶を飲み、声が出なくなってしまう。 セヴィアン・ウォーメル…カレン・トーラントで飛行艇の設計をしている魔法使いの青年。 エドウィン・ハットン……アルモニア歌劇団の団長。アリアの養父。 フランコ・ファラデー……カレン・トーラントのオルゴール職人。セヴィアンの友人。 マルチノ・フリアーニ……セヴィアンにつきまとう怪盗。魔法の宝石<夕焼け>を探している。 ペルラさん…………………カレン・トーラントの劇場支配人。 グラニータ先生……………カレン・トーラントの劇場付き魔法医。 ラーゴ先生…………………国立魔法院の教授。セヴィアンの恩師。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

S級騎士の俺が精鋭部隊の隊長に任命されたが、部下がみんな年上のS級女騎士だった

ミズノみすぎ
ファンタジー
「黒騎士ゼクード・フォルス。君を竜狩り精鋭部隊【ドラゴンキラー隊】の隊長に任命する」  15歳の春。  念願のS級騎士になった俺は、いきなり国王様からそんな命令を下された。 「隊長とか面倒くさいんですけど」  S級騎士はモテるって聞いたからなったけど、隊長とかそんな重いポジションは…… 「部下は美女揃いだぞ?」 「やらせていただきます!」  こうして俺は仕方なく隊長となった。  渡された部隊名簿を見ると隊員は俺を含めた女騎士3人の計4人構成となっていた。  女騎士二人は17歳。  もう一人の女騎士は19歳(俺の担任の先生)。   「あの……みんな年上なんですが」 「だが美人揃いだぞ?」 「がんばります!」  とは言ったものの。  俺のような若輩者の部下にされて、彼女たちに文句はないのだろうか?  と思っていた翌日の朝。  実家の玄関を部下となる女騎士が叩いてきた! ★のマークがついた話数にはイラストや4コマなどが後書きに記載されています。 ※2023年11月25日に書籍が発売!  イラストレーターはiltusa先生です! ※コミカライズも進行中!

むしゃくしゃしてやった、後悔はしていないがやばいとは思っている

F.conoe
ファンタジー
婚約者をないがしろにしていい気になってる王子の国とかまじ終わってるよねー

宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている

飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話 アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。 無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。 ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。 朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。 連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。 ※6/20追記。 少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。 今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。 1話目はちょっと暗めですが………。 宜しかったらお付き合い下さいませ。 多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。 ストックが切れるまで、毎日更新予定です。