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雌伏する大毒
3 小さな武装集団-4-
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ライネは油断しなかった。
人質を解放した瞬間、あの三人が襲ってくる可能性は充分にある。
「今からこいつを放すけど、妙なマネはするなよ?」
釘を刺しつつ、頭の中で連中の動きをシミュレートする。
彼らがどう動こうともシェイドを守りきる。
すでに一度、そろって誘拐されるという失態を犯しているのだ。
これ以上、護衛としての任務を怠るワケにはいかない。
「分かった、約束する。ヤナ……この子が手を出さないようにしておく。だから早くカントを解放しろ」
少女に代わって仮面の男が交渉に立つ。
ライネと目を合わせたシェイドは、ゆっくりと人質を放した。
「行ってください」
少年の控えめな声を背後に受けて、カントは仲間の元へと歩み寄る。
両者の間に緊張が走る。
いま、このタイミングならライネがもう一度カントを捕らえることができる。
しかしカントが走りだし、仲間の元にたどりつけば、弱みのなくなった彼らが暴挙に出ることもできる。
ライネはかまえた。
仮面たちは身がまえた。
――だが、彼らが懸念するようなことは起こらなかった。
人質はいるべきところへ戻り、そのあとは物音ひとつしない。
時が流れた。
とても短い――彼らにとってはひどく長く感じられた――時が。
「話し合いましょう。いろいろ……」
互いに相手を害する気配がないと分かると、珍しくシェイドが一番に口を開いた。
「その前に言っておきます」
彼はカントを見て言った。
「一緒にいた人は無事です」
「どういうことだ?」
仮面が問う。
シェイドは赤黒く染まった短剣を、窓際にあるテーブルの上に置いた。
「怖がらせてしまってすみません。ここに案内してもらうためにやりました。これも血じゃなくて油と鉄サビを混ぜて塗っただけです」
もうひとりは鉄格子につないである、と彼は言った。
「何の話だよ?」
少女が舌打ちした。
「お、脅されてたんだ。道案内しろって。先に降参したほうだけ助けるって……」
「それでテメエはあっさり尻尾振りやがったのか」
「しかた……ないじゃないか……そうしないと殺されるかもしれな――」
「僕はそうは言っていません」
カントの震える声をシェイドがさえぎる。
「先に白状したほうを助けるとは言いましたけど、もうひとりを殺すなんて言ってないですよ」
彼が言うと、そうだと思った、とライネが笑った。
「どうして分かったんですか?」
「血の匂いがしなかったからさ。それだけ濡れてりゃ匂いくらいするって。それに――」
「…………?」
「キミはそういうこと、できないだろ?」
自信と確信に満ちた少女の笑みに、シェイドは恥ずかしそうにうつむいた。
「本当かどうか見てこい」
少女――ヤナに言われ、仮面のひとりが地下へと走る。
ほどなくして二人が戻ってきた。
「言うとおりだった。鉄格子につながれてたよ。扉は壊されてた」
「…………」
両者はまた互いに睨み合った。
「とりあえずウソはついてねえみたいだな」
少女は仮面に指をかけた。
「ヤナ?」
「話し合うんだろ? だったらツラ見せねえワケにはいかねえだろ」
不機嫌そうに言い、ヤナは仮面をとった。
ボサボサの、傷んだ赤髪が左右に垂れた。
手入れのされていない毛先が、ぎざぎざの不格好なシルエットを描く。
目つきは獣のように鋭い。
視界に映るものすべてが敵だと言わんばかりに、華奢な体つきに似合わない眼光を放っている。
そのさまは痩せた狼だった。
だが純粋だった。
11歳という年齢を差し引いても幼すぎる部分が、所作のあちこちに見え隠れする。
誰にも負けないように、舐められないように、と精いっぱい荒々しく振る舞う様子は、高所にある本を取ろうと背伸びをする少女そのもの。
真っ当な教育を受けていれば遣わないハズの乱暴な言葉の数々は、彼女に保護者がいないことを物語っていた。
(普通の女の子じゃん)
真っ先にライネが思ったことがそれだった。
威勢はいい。
肝も据わっている。
それだけだ。
フェルノーラを百倍くらい生意気にした少女――それがライネの抱いた印象だった。
間もなく他の仮面たちも素顔をさらした。
「ライネさん」
「ああ……声からなんとなくそんな感じはしてたけど」
全員が子どもだった。
年齢はばらばらだ。
ヤナの傍にいるのはシェイドたちとそう変わらない年頃の少年たち。
誘拐を企てたわりには、どちらかというと臆病そうな顔が並んでいる。
シェイドは人質の扱いがずさんな理由を理解した。
彼らは誘拐犯ではない。
その真似事すらできない、ただの子どもの集まりだったのだ。
「なんだよ、その顔! 言いたいことがあるならハッキリ言えよ!」
唖然とするシェイドたちの表情を、ヤナは侮蔑や憐れみの表れだと受け取った。
「落ち着けって。話し合うんだろ?」
今にも飛びかかりそうな少女を仲間が止める。
「ヤナ、興奮するな。なんなら話はオレたちがするから」
「うるせえ! ウチがするんだよ! テメエらは横にでも立ってろ!」
少女はシェイドを睨みつけた。
「…………」
話し合いは難航しそうだな、と彼は思った。
人質を解放した瞬間、あの三人が襲ってくる可能性は充分にある。
「今からこいつを放すけど、妙なマネはするなよ?」
釘を刺しつつ、頭の中で連中の動きをシミュレートする。
彼らがどう動こうともシェイドを守りきる。
すでに一度、そろって誘拐されるという失態を犯しているのだ。
これ以上、護衛としての任務を怠るワケにはいかない。
「分かった、約束する。ヤナ……この子が手を出さないようにしておく。だから早くカントを解放しろ」
少女に代わって仮面の男が交渉に立つ。
ライネと目を合わせたシェイドは、ゆっくりと人質を放した。
「行ってください」
少年の控えめな声を背後に受けて、カントは仲間の元へと歩み寄る。
両者の間に緊張が走る。
いま、このタイミングならライネがもう一度カントを捕らえることができる。
しかしカントが走りだし、仲間の元にたどりつけば、弱みのなくなった彼らが暴挙に出ることもできる。
ライネはかまえた。
仮面たちは身がまえた。
――だが、彼らが懸念するようなことは起こらなかった。
人質はいるべきところへ戻り、そのあとは物音ひとつしない。
時が流れた。
とても短い――彼らにとってはひどく長く感じられた――時が。
「話し合いましょう。いろいろ……」
互いに相手を害する気配がないと分かると、珍しくシェイドが一番に口を開いた。
「その前に言っておきます」
彼はカントを見て言った。
「一緒にいた人は無事です」
「どういうことだ?」
仮面が問う。
シェイドは赤黒く染まった短剣を、窓際にあるテーブルの上に置いた。
「怖がらせてしまってすみません。ここに案内してもらうためにやりました。これも血じゃなくて油と鉄サビを混ぜて塗っただけです」
もうひとりは鉄格子につないである、と彼は言った。
「何の話だよ?」
少女が舌打ちした。
「お、脅されてたんだ。道案内しろって。先に降参したほうだけ助けるって……」
「それでテメエはあっさり尻尾振りやがったのか」
「しかた……ないじゃないか……そうしないと殺されるかもしれな――」
「僕はそうは言っていません」
カントの震える声をシェイドがさえぎる。
「先に白状したほうを助けるとは言いましたけど、もうひとりを殺すなんて言ってないですよ」
彼が言うと、そうだと思った、とライネが笑った。
「どうして分かったんですか?」
「血の匂いがしなかったからさ。それだけ濡れてりゃ匂いくらいするって。それに――」
「…………?」
「キミはそういうこと、できないだろ?」
自信と確信に満ちた少女の笑みに、シェイドは恥ずかしそうにうつむいた。
「本当かどうか見てこい」
少女――ヤナに言われ、仮面のひとりが地下へと走る。
ほどなくして二人が戻ってきた。
「言うとおりだった。鉄格子につながれてたよ。扉は壊されてた」
「…………」
両者はまた互いに睨み合った。
「とりあえずウソはついてねえみたいだな」
少女は仮面に指をかけた。
「ヤナ?」
「話し合うんだろ? だったらツラ見せねえワケにはいかねえだろ」
不機嫌そうに言い、ヤナは仮面をとった。
ボサボサの、傷んだ赤髪が左右に垂れた。
手入れのされていない毛先が、ぎざぎざの不格好なシルエットを描く。
目つきは獣のように鋭い。
視界に映るものすべてが敵だと言わんばかりに、華奢な体つきに似合わない眼光を放っている。
そのさまは痩せた狼だった。
だが純粋だった。
11歳という年齢を差し引いても幼すぎる部分が、所作のあちこちに見え隠れする。
誰にも負けないように、舐められないように、と精いっぱい荒々しく振る舞う様子は、高所にある本を取ろうと背伸びをする少女そのもの。
真っ当な教育を受けていれば遣わないハズの乱暴な言葉の数々は、彼女に保護者がいないことを物語っていた。
(普通の女の子じゃん)
真っ先にライネが思ったことがそれだった。
威勢はいい。
肝も据わっている。
それだけだ。
フェルノーラを百倍くらい生意気にした少女――それがライネの抱いた印象だった。
間もなく他の仮面たちも素顔をさらした。
「ライネさん」
「ああ……声からなんとなくそんな感じはしてたけど」
全員が子どもだった。
年齢はばらばらだ。
ヤナの傍にいるのはシェイドたちとそう変わらない年頃の少年たち。
誘拐を企てたわりには、どちらかというと臆病そうな顔が並んでいる。
シェイドは人質の扱いがずさんな理由を理解した。
彼らは誘拐犯ではない。
その真似事すらできない、ただの子どもの集まりだったのだ。
「なんだよ、その顔! 言いたいことがあるならハッキリ言えよ!」
唖然とするシェイドたちの表情を、ヤナは侮蔑や憐れみの表れだと受け取った。
「落ち着けって。話し合うんだろ?」
今にも飛びかかりそうな少女を仲間が止める。
「ヤナ、興奮するな。なんなら話はオレたちがするから」
「うるせえ! ウチがするんだよ! テメエらは横にでも立ってろ!」
少女はシェイドを睨みつけた。
「…………」
話し合いは難航しそうだな、と彼は思った。
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