110 / 115
雌伏する大毒
2 ウィンタナへ-6-
しおりを挟む
「ケガ、してない?」
仮面の姿が完全に消えるのを待ってから、ライネは静かに問う。
この非常事態で、少しでも彼の気持ちを落ち着けようと、彼女は自分でも驚くくらいに穏やかな口調で言った。
「平気です。何もされてませんから」
「いや、充分されてるじゃん……」
ライネは苦笑した。
こんな状況でも軽口をたたけるのも、この少年の純朴さのおかげかもしれない、と思う。
「ライネさんは大丈夫ですか? ケガしてませんか?」
「平気だよ。何もされてないし」
同じように返す。
警護役としてはありえない失態だが、ひとまずシェイドが無事であるという事実が、彼女に冷静さをもたらした。
「しっかし、ここはどこなんだ?」
「分かりません。目隠しされていたからどこをどう歩いたのか――」
「だよなあ」
ライネは道中に目印になるものはないかと思い返した。
目は見えなくとも、特徴的な音やにおいでもあれば……と考えたが、
(ダメだ。そもそもこの辺のこと何も知らないんだった……)
そんな手がかりは役に立たないと思いいたる。
「…………!」
誰かが階段を下りてくる音が聞こえてきた。
ライネは身を固くした。
シェイドが緊張しているのが空気を通して伝わってくる。
「大丈夫だ」
彼女はささやくように言うと、彼の前に立った。
「ここに閉じ込めてあんのか?」
階段の向こうから声がした。
「つまんねーヤツだったらぶっとばすかんな!」
女の子の声だった。
荒っぽい口調はくぐもっていることもあって、いっそう粗野に聞こえる。
これはまずいかもしれない、とライネは思う。
自分たちをここまで連れてきた連中はどこか紳士的だったが、階段の向こうにいるのは対照的に荒くれらしい。
下手に刺激すれば危害を加えられるおそれがある。
「こいつらか。んだよ、どっちもガキじゃねーかよ!」
仮面は二人組だった。
どちらも背丈はそう高くなく、体格もどちらかといえば小さい。
「誰だよ、こんなの連れてきたヤツ!」
先ほどから激しい口調でまくし立てているのは、前にいる仮面だ。
声は幼い感じだが、衝動的に手を出してきそうな危うさがある。
ライネはじりと半歩下がった。
「ちょっと待って……」
もうひとりの仮面が消え入りそうな声で言った。
こちらは男の子の声だ。
「あの、この子……」
「んだよ、ハッキリ言えよ! いっつも言ってるだろ!?」
凄まれたもうひとりの仮面はびくりと体を震わせたあと、
「う、うん。あのね、この子、見たことあるよ……」
どうにか聞き取れる声量で続けた。
「マジ? どっちだ? こっちのバカそうな女か?」
「なんだって――!?」
ライネは思わず声を張り上げた。
「ち、ちがうよ……後ろにいる子……」
「そっちのヤツ、出てこい!」
仮面に指をさされ、シェイドは前に出ようとした。
「ダメだ! この子は関係ない。話があるならアタシが聞く」
が、それをライネが制する。
苛烈な物言いからして何をしでかすか分からない。
咄嗟に庇った恰好になるが、この行動が彼女を刺激することになった。
「テメエじゃねーよ! いいから出ろっつってんだよ!」
「待って、ねえ、待って……」
もうひとりの仮面がおそるおそる口をはさんだ。
「あの、ね、ね……手荒なことはしないから……顔を見せてくれるだけでいいから……」
「…………」
そうは言われてもライネは警戒を緩めない。
こちらは物腰は柔らかい――それどころか臆病ですらある――ようだが、それも油断させるための演技かもしれないのだ。
「殺しゃしねーよ。手も出さねえ。おと……こいつが見たことがある、つってるから面つらを確認するだけだ」
「信用すると思うか?」
ライネが言うと仮面は舌打ちして鉄扉から離れた。
「これでいいだろ。さっさと面を見せろ」
シェイドはライネの背からそっと顔を覗かせた。
もうひとりの仮面がゆっくりと近づく。
「手出ししたらアタシが黙ってないからな」
ライネが凄むと、仮面はぴたりと足を止めた。
「やっぱり……」
「なんだ? コイツ、誰なんだよ?」
「この子、皇帝だよ……」
「はぁっ……!?」
「この国で一番えらい人だよ……ニュースで見たことある……」
「マジかよ……」
離れていた仮面が慌てて近づく。
咄嗟にライネはシェイドを後ろに隠した。
「間違いねーんだな?」
仮面はこくりと頷いた。
「なら使い道はいろいろありそうだな。あとでみんなで相談しようぜ」
少女の声が高くはずむ。
ライネは拳を握った。
妙な素振りを見せれば、身を挺してでもシェイドを守るつもりだった。
だが仮面のふたりはそれ以上は何も言わず、軽い足取りで引き返した。
――再び、沈黙。
時計もなければ陽も射し込まないため、長居すれば時間の感覚が狂いそうになる。
天井から吊るされた照明が唯一の光源だ。
(隙を見て脱出するしかないな)
ライネは辺りを見回した。
広くない部屋の隅には、木箱や布をひとかためにしたものなどが積み上げられている。
どうやら監禁するために作られた部屋ではないらしい、と分かる。
鉄格子も頑丈ではあるが、そこまでしっかりした作りではない。
(物置部屋を利用してるのか……?)
ためしに、と鉄格子を軽く蹴ってみる。
爪先に返ってくる感覚から、意外ともろいのかもしれないと彼女は思った。
(これなら蹴破れそうだけど――)
問題はこの建物の構造が分からないことだ。
加えて誘拐犯の人数や武装も分からない。
(もうしばらく大人しくしてたほうがいいのか? いや、でも――)
ライネは仮面の言葉を思い出した。
”使い道はいろいろありそうだな”
まず思いつくのは身代金だ。
政府相手ならいくらでも巻き上げられるだろう。
しかしそうした事件はたいてい、金の受け渡しで失敗する。
連中が身代金を要求するなら、むしろそのときが外に出るチャンスではあるが、もしそれ以外の使い道があるならば――。
外部と接触する機会なく、また別の場所に連れ込まれるおそれもある。
ライネはシェイドを見やった。
ワケも分からず監禁されてしまった少年は、ぼうっと壁の一点を見つめている。
「大丈夫?」
何でもいい、とにかく声をかけて元気づけてあげよう。
そう考え、ライネは努めて明るい声で言った。
「しっかし、街についたとたんに誘拐されちまうなんてね」
「…………」
「ま、でも心配すんなって。アタシがあいつらをぶっ飛ばしてやるからさ」
「誘拐……」
「だから元気出せって……な?」
壁を見つめていたシェイドはゆっくりと顔を彼女に向けた。
「誘拐……」
少年は少し考えてからつぶやいた。
「――本当にそうなんでしょうか?」
仮面の姿が完全に消えるのを待ってから、ライネは静かに問う。
この非常事態で、少しでも彼の気持ちを落ち着けようと、彼女は自分でも驚くくらいに穏やかな口調で言った。
「平気です。何もされてませんから」
「いや、充分されてるじゃん……」
ライネは苦笑した。
こんな状況でも軽口をたたけるのも、この少年の純朴さのおかげかもしれない、と思う。
「ライネさんは大丈夫ですか? ケガしてませんか?」
「平気だよ。何もされてないし」
同じように返す。
警護役としてはありえない失態だが、ひとまずシェイドが無事であるという事実が、彼女に冷静さをもたらした。
「しっかし、ここはどこなんだ?」
「分かりません。目隠しされていたからどこをどう歩いたのか――」
「だよなあ」
ライネは道中に目印になるものはないかと思い返した。
目は見えなくとも、特徴的な音やにおいでもあれば……と考えたが、
(ダメだ。そもそもこの辺のこと何も知らないんだった……)
そんな手がかりは役に立たないと思いいたる。
「…………!」
誰かが階段を下りてくる音が聞こえてきた。
ライネは身を固くした。
シェイドが緊張しているのが空気を通して伝わってくる。
「大丈夫だ」
彼女はささやくように言うと、彼の前に立った。
「ここに閉じ込めてあんのか?」
階段の向こうから声がした。
「つまんねーヤツだったらぶっとばすかんな!」
女の子の声だった。
荒っぽい口調はくぐもっていることもあって、いっそう粗野に聞こえる。
これはまずいかもしれない、とライネは思う。
自分たちをここまで連れてきた連中はどこか紳士的だったが、階段の向こうにいるのは対照的に荒くれらしい。
下手に刺激すれば危害を加えられるおそれがある。
「こいつらか。んだよ、どっちもガキじゃねーかよ!」
仮面は二人組だった。
どちらも背丈はそう高くなく、体格もどちらかといえば小さい。
「誰だよ、こんなの連れてきたヤツ!」
先ほどから激しい口調でまくし立てているのは、前にいる仮面だ。
声は幼い感じだが、衝動的に手を出してきそうな危うさがある。
ライネはじりと半歩下がった。
「ちょっと待って……」
もうひとりの仮面が消え入りそうな声で言った。
こちらは男の子の声だ。
「あの、この子……」
「んだよ、ハッキリ言えよ! いっつも言ってるだろ!?」
凄まれたもうひとりの仮面はびくりと体を震わせたあと、
「う、うん。あのね、この子、見たことあるよ……」
どうにか聞き取れる声量で続けた。
「マジ? どっちだ? こっちのバカそうな女か?」
「なんだって――!?」
ライネは思わず声を張り上げた。
「ち、ちがうよ……後ろにいる子……」
「そっちのヤツ、出てこい!」
仮面に指をさされ、シェイドは前に出ようとした。
「ダメだ! この子は関係ない。話があるならアタシが聞く」
が、それをライネが制する。
苛烈な物言いからして何をしでかすか分からない。
咄嗟に庇った恰好になるが、この行動が彼女を刺激することになった。
「テメエじゃねーよ! いいから出ろっつってんだよ!」
「待って、ねえ、待って……」
もうひとりの仮面がおそるおそる口をはさんだ。
「あの、ね、ね……手荒なことはしないから……顔を見せてくれるだけでいいから……」
「…………」
そうは言われてもライネは警戒を緩めない。
こちらは物腰は柔らかい――それどころか臆病ですらある――ようだが、それも油断させるための演技かもしれないのだ。
「殺しゃしねーよ。手も出さねえ。おと……こいつが見たことがある、つってるから面つらを確認するだけだ」
「信用すると思うか?」
ライネが言うと仮面は舌打ちして鉄扉から離れた。
「これでいいだろ。さっさと面を見せろ」
シェイドはライネの背からそっと顔を覗かせた。
もうひとりの仮面がゆっくりと近づく。
「手出ししたらアタシが黙ってないからな」
ライネが凄むと、仮面はぴたりと足を止めた。
「やっぱり……」
「なんだ? コイツ、誰なんだよ?」
「この子、皇帝だよ……」
「はぁっ……!?」
「この国で一番えらい人だよ……ニュースで見たことある……」
「マジかよ……」
離れていた仮面が慌てて近づく。
咄嗟にライネはシェイドを後ろに隠した。
「間違いねーんだな?」
仮面はこくりと頷いた。
「なら使い道はいろいろありそうだな。あとでみんなで相談しようぜ」
少女の声が高くはずむ。
ライネは拳を握った。
妙な素振りを見せれば、身を挺してでもシェイドを守るつもりだった。
だが仮面のふたりはそれ以上は何も言わず、軽い足取りで引き返した。
――再び、沈黙。
時計もなければ陽も射し込まないため、長居すれば時間の感覚が狂いそうになる。
天井から吊るされた照明が唯一の光源だ。
(隙を見て脱出するしかないな)
ライネは辺りを見回した。
広くない部屋の隅には、木箱や布をひとかためにしたものなどが積み上げられている。
どうやら監禁するために作られた部屋ではないらしい、と分かる。
鉄格子も頑丈ではあるが、そこまでしっかりした作りではない。
(物置部屋を利用してるのか……?)
ためしに、と鉄格子を軽く蹴ってみる。
爪先に返ってくる感覚から、意外ともろいのかもしれないと彼女は思った。
(これなら蹴破れそうだけど――)
問題はこの建物の構造が分からないことだ。
加えて誘拐犯の人数や武装も分からない。
(もうしばらく大人しくしてたほうがいいのか? いや、でも――)
ライネは仮面の言葉を思い出した。
”使い道はいろいろありそうだな”
まず思いつくのは身代金だ。
政府相手ならいくらでも巻き上げられるだろう。
しかしそうした事件はたいてい、金の受け渡しで失敗する。
連中が身代金を要求するなら、むしろそのときが外に出るチャンスではあるが、もしそれ以外の使い道があるならば――。
外部と接触する機会なく、また別の場所に連れ込まれるおそれもある。
ライネはシェイドを見やった。
ワケも分からず監禁されてしまった少年は、ぼうっと壁の一点を見つめている。
「大丈夫?」
何でもいい、とにかく声をかけて元気づけてあげよう。
そう考え、ライネは努めて明るい声で言った。
「しっかし、街についたとたんに誘拐されちまうなんてね」
「…………」
「ま、でも心配すんなって。アタシがあいつらをぶっ飛ばしてやるからさ」
「誘拐……」
「だから元気出せって……な?」
壁を見つめていたシェイドはゆっくりと顔を彼女に向けた。
「誘拐……」
少年は少し考えてからつぶやいた。
「――本当にそうなんでしょうか?」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる