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雌伏する大毒
1 艦での一夜-1-
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艦の中央よりやや後部に、大きな部屋があった。
ペルガモン政権時に建造された艦であるため、その用途は掠奪品の保管場所である。
現在は整理され、いくつかの資材が置かれただけの広い空間として放置されていたため、彼にしては珍しくあるお願いをした。
航行に支障が出ない程度に、という条件を出されたのは、船員の誰もがあの伝説を知っているからだ。
魔法で艦を沈めた少年――それが事実ならその張本人には加減をしてもらわないと困る。
くれぐれも、と念を押されてシェイドはこの大部屋を魔法の練習場として借りることができた。
「…………」
呼吸を整え、ミストを掌に集める。
この動作にはもはや抵抗はない。
テーブルに置いてあるコップを手に取るように、彼の中ではごく自然の当たり前の行動として定着している。
そしてそれを用いて小さな火球を作り出すことも。
彼にとっては造作もないことだった。
問題はこのあと。
シェイドは手を突き出し、火球を飛ばした。
掌に押し出された小さな火の球は、周囲の空気を巻き込みながら真っ直ぐに飛ぶ。
その真正面に立つライネは動かない。
進路上にいるハズの彼女は身構えることも、後ずさることもしない。
(なんで……?)
というシェイドの疑問は一瞬後に解けた。
狙いは悪くはなかったが、火球は少女をかすめることすらなかった。
標的をはずした熱源は壁にぶつかって蒸発するように消える。
それを待ってから彼女は動いた。
――まずは軽く。
準備運動がてらにつま先で床を叩き、両者の距離をわずかに詰める。
シェイドが二発目を放つ。
やはり直線的な攻撃はライネに届かない。
彼は半歩退いた。
今度は両手にミストを凝集させ、先ほどよりも大きな火球をそれぞれの掌に乗せる。
同時に撃ち出されたそれらはライネを挟むように中空を滑る。
――が、遅い!
すでに射線上から姿を消していた彼女は、床を強く蹴った。
「…………っ!?」
その動きは彼の目では捉えられなかった。
まるで魔法みたいにライネの姿が消え去り、次の瞬間には彼女は目の前にいた。
身構えることも、後ずさることすらもできない。
ライネが拳を突き出す。
シェイドは思わず目を閉じた。
「…………?」
わずかな間があって――。
ぴとっ、と人差し指が少年の額に触れた。
おそるおそる目を開けたシェイドの前には、得意げな少女の顔があった。
「これ、知らない奴が見たら反逆罪で捕まるかもね」
そう言ってライネはいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「その時は僕がちゃんと説明しますね」
つられて彼も笑った。
「どうでしたか……?」
と尋ねるシェイドは不安げだ。
「そうだなあ――」
ライネはちらりと彼を見る。
本当のことを言わず、適当にお世辞を並べるのが出世のコツだ。
したたかな大人はそうするだろう。
しかし彼女には出世欲も功名心もない。
といって気遣いができないワケでもない。
「あの、思ったとおりに言ってください。そうでないと――」
意味がない、と彼は言う。
それなら、とライネは小さく頷いた。
「全然ダメ、かな」
「全然……ですか……?」
「うん、全然」
「そうですか……」
小さな体がさらに小さくなる。
「なんていうか……単調? 変化がないっていうかさ」
すっかり落胆した様子の彼にライネは続けて言った。
「真っ直ぐ飛んでくるだけだから避けやすいんだよ。突っ立ってても当たるかどうか分かるしさ」
彼女は少し離れて棒立ちになった。
「アタシがこうして立ってるところに向かって撃つだろ? ――ってことは右か左に避ければいいんだ」
「なるほど……」
「だからただ撃つより、相手が避ける先を狙ったほうがいいんじゃないか? どう避けるか予測してさ」
「言われてみれば――そうですね」
「でも最後のは良かったと思うぜ。単発より二発同時に来られたほうがキツイからね」
言葉に反して彼女は涼しい顔をしている。
特訓に付き合ってほしい、という申し出をライネは快く引き受けた。
シェイドの身の回りの世話は従者がするから、彼女には時間をつぶす方法が必要だった。
友だちとして頼みごとを聞いた――その程度の認識である。
そうして彼の魔法の練習に協力しているワケだが正直、退屈ではあった。
実戦形式での名目で始まったが、やることと言えばろくに当たりもしない魔法を避けるだけ。
その精度もけして高くはないから、ライネにとっては軽い運動にもなりはしなかった。
「もっとすごい魔法とかないの? 避難所を守ったときみたいなさ」
「えっと、あ……あります」
「じゃあそっちでやってみたら? あ……ひょっとしてこの艦、壊れちゃうとか?」
「大丈夫だと思います。加減しますから」
「オッケ! じゃあやろうぜ」
返事も待たずにライネは部屋の反対側へ移動した。
両者の距離は20メートル以上。
何が飛んできても彼女なら避けられる距離だ。
「さあ、来い!」
と構えられると、かえってやりづらくなる。
そもそもこの少年は誰かを攻撃すること――しかも味方を――には常に抵抗を感じている。
ドールや人工の標的なら気は楽になるが、それでも何かを壊す、という行為にはためらいが生じる。
「いきます!」
だからせめて彼は魔法を行使する前に宣言した。
こうしておけば少しは後ろめたさを感じずにすむ。
(…………)
彼は右手を突き出し、五指をライネに向けた。
心臓から手先に、ミストとともに熱が移動したのを感じる。
その、一瞬後。
五指からアメジスト色の閃電が伸びた。
「…………っ!?」
光よりもはるかに遅く、音よりずっと速いそれが樹状に広がり、鎌首をもたげる。
ライネは咄嗟に両腕を交差させた。
細枝のような蛇がその腕に噛みつく!
鋭い牙は皮膚に食い込み、皮膚を滑り、首元に迫った。
熱と光をほぼ同時に全身に浴びたライネは、一瞬にして凄まじいミストの激流に呑まれた。
吹き飛ばされた少女の体は宙を舞い、壁に叩きつけられる――ことはなかった。
中空で器用に身をひねった彼女は宙返りを打って、アメジストの光から逃れる。
標的を見失った蛇は頭から壁にぶつかり、霧のように消失した。
「大丈夫ですか……!?」
シェイドが駆け寄るより先にライネは立ち上がった。
「今のはヤバかった」
ため息をついて自分の手を見る。
「まだシビれてる」
ライネの周囲には雷撃の残滓がまとわりついている。
「あの、ケガは!? ケガはしてませんか!?」
「大丈夫だって。ほら、どうもないだろ?」
安心させるように笑って言った彼女は――。
(ほんとはめちゃくちゃ痛いし熱かったけどな……)
ウソをついた。
命の危険を感じるような痛みではなかった。
そのあたりはシェイドが加減したのか、それとも未熟だったからなのかは分からない。
しかし少なくとも浴び続ければ、しばらくは立ち上がれないほどの激流であったことは確かだった。
「それよりさ、さっきの火の球よりすごいじゃん。今のを使えばいいんじゃないか?」
「あ、はい」
「アタシでさえ避けられなかったんだ。脚と反射神経には自信があったんだけどな」
平気な素振りをしているが、内心は複雑だ。
ひとつはシェイドをみくびっていた事実がある。
目を閉じていても躱せそうなほどの火球に慣れていたせいで、予想を超越する一撃に体がついていかなかった。
そして今も体内を駆け巡るような熱。
できればもう二度と味わいたくないくらいに強烈だった。
同時に噂は間違いではなかったと実感する。
「でもうまく狙いをつけられないんです。それに使うとすぐに疲れてしまって――」
「直撃したじゃん。あれなら避けようがないから、狙いさえ正確なら絶対当たるって。先読みもいらないだろ」
そう言われるとためらう理由は薄れる。
疲労を理由に精度の低い魔法を選んでいては、いざという時に何もできない。
「まあでも、疲れるっていうんなら両方使えるようにしておいたほうがいいのかもね」
痛みや熱が過ぎ去ったのを感じたライネは笑いながら言った。
「練習、まだ続けるだろ? 付き合うぜ」
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現在は整理され、いくつかの資材が置かれただけの広い空間として放置されていたため、彼にしては珍しくあるお願いをした。
航行に支障が出ない程度に、という条件を出されたのは、船員の誰もがあの伝説を知っているからだ。
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くれぐれも、と念を押されてシェイドはこの大部屋を魔法の練習場として借りることができた。
「…………」
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そしてそれを用いて小さな火球を作り出すことも。
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シェイドは手を突き出し、火球を飛ばした。
掌に押し出された小さな火の球は、周囲の空気を巻き込みながら真っ直ぐに飛ぶ。
その真正面に立つライネは動かない。
進路上にいるハズの彼女は身構えることも、後ずさることもしない。
(なんで……?)
というシェイドの疑問は一瞬後に解けた。
狙いは悪くはなかったが、火球は少女をかすめることすらなかった。
標的をはずした熱源は壁にぶつかって蒸発するように消える。
それを待ってから彼女は動いた。
――まずは軽く。
準備運動がてらにつま先で床を叩き、両者の距離をわずかに詰める。
シェイドが二発目を放つ。
やはり直線的な攻撃はライネに届かない。
彼は半歩退いた。
今度は両手にミストを凝集させ、先ほどよりも大きな火球をそれぞれの掌に乗せる。
同時に撃ち出されたそれらはライネを挟むように中空を滑る。
――が、遅い!
すでに射線上から姿を消していた彼女は、床を強く蹴った。
「…………っ!?」
その動きは彼の目では捉えられなかった。
まるで魔法みたいにライネの姿が消え去り、次の瞬間には彼女は目の前にいた。
身構えることも、後ずさることすらもできない。
ライネが拳を突き出す。
シェイドは思わず目を閉じた。
「…………?」
わずかな間があって――。
ぴとっ、と人差し指が少年の額に触れた。
おそるおそる目を開けたシェイドの前には、得意げな少女の顔があった。
「これ、知らない奴が見たら反逆罪で捕まるかもね」
そう言ってライネはいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「その時は僕がちゃんと説明しますね」
つられて彼も笑った。
「どうでしたか……?」
と尋ねるシェイドは不安げだ。
「そうだなあ――」
ライネはちらりと彼を見る。
本当のことを言わず、適当にお世辞を並べるのが出世のコツだ。
したたかな大人はそうするだろう。
しかし彼女には出世欲も功名心もない。
といって気遣いができないワケでもない。
「あの、思ったとおりに言ってください。そうでないと――」
意味がない、と彼は言う。
それなら、とライネは小さく頷いた。
「全然ダメ、かな」
「全然……ですか……?」
「うん、全然」
「そうですか……」
小さな体がさらに小さくなる。
「なんていうか……単調? 変化がないっていうかさ」
すっかり落胆した様子の彼にライネは続けて言った。
「真っ直ぐ飛んでくるだけだから避けやすいんだよ。突っ立ってても当たるかどうか分かるしさ」
彼女は少し離れて棒立ちになった。
「アタシがこうして立ってるところに向かって撃つだろ? ――ってことは右か左に避ければいいんだ」
「なるほど……」
「だからただ撃つより、相手が避ける先を狙ったほうがいいんじゃないか? どう避けるか予測してさ」
「言われてみれば――そうですね」
「でも最後のは良かったと思うぜ。単発より二発同時に来られたほうがキツイからね」
言葉に反して彼女は涼しい顔をしている。
特訓に付き合ってほしい、という申し出をライネは快く引き受けた。
シェイドの身の回りの世話は従者がするから、彼女には時間をつぶす方法が必要だった。
友だちとして頼みごとを聞いた――その程度の認識である。
そうして彼の魔法の練習に協力しているワケだが正直、退屈ではあった。
実戦形式での名目で始まったが、やることと言えばろくに当たりもしない魔法を避けるだけ。
その精度もけして高くはないから、ライネにとっては軽い運動にもなりはしなかった。
「もっとすごい魔法とかないの? 避難所を守ったときみたいなさ」
「えっと、あ……あります」
「じゃあそっちでやってみたら? あ……ひょっとしてこの艦、壊れちゃうとか?」
「大丈夫だと思います。加減しますから」
「オッケ! じゃあやろうぜ」
返事も待たずにライネは部屋の反対側へ移動した。
両者の距離は20メートル以上。
何が飛んできても彼女なら避けられる距離だ。
「さあ、来い!」
と構えられると、かえってやりづらくなる。
そもそもこの少年は誰かを攻撃すること――しかも味方を――には常に抵抗を感じている。
ドールや人工の標的なら気は楽になるが、それでも何かを壊す、という行為にはためらいが生じる。
「いきます!」
だからせめて彼は魔法を行使する前に宣言した。
こうしておけば少しは後ろめたさを感じずにすむ。
(…………)
彼は右手を突き出し、五指をライネに向けた。
心臓から手先に、ミストとともに熱が移動したのを感じる。
その、一瞬後。
五指からアメジスト色の閃電が伸びた。
「…………っ!?」
光よりもはるかに遅く、音よりずっと速いそれが樹状に広がり、鎌首をもたげる。
ライネは咄嗟に両腕を交差させた。
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鋭い牙は皮膚に食い込み、皮膚を滑り、首元に迫った。
熱と光をほぼ同時に全身に浴びたライネは、一瞬にして凄まじいミストの激流に呑まれた。
吹き飛ばされた少女の体は宙を舞い、壁に叩きつけられる――ことはなかった。
中空で器用に身をひねった彼女は宙返りを打って、アメジストの光から逃れる。
標的を見失った蛇は頭から壁にぶつかり、霧のように消失した。
「大丈夫ですか……!?」
シェイドが駆け寄るより先にライネは立ち上がった。
「今のはヤバかった」
ため息をついて自分の手を見る。
「まだシビれてる」
ライネの周囲には雷撃の残滓がまとわりついている。
「あの、ケガは!? ケガはしてませんか!?」
「大丈夫だって。ほら、どうもないだろ?」
安心させるように笑って言った彼女は――。
(ほんとはめちゃくちゃ痛いし熱かったけどな……)
ウソをついた。
命の危険を感じるような痛みではなかった。
そのあたりはシェイドが加減したのか、それとも未熟だったからなのかは分からない。
しかし少なくとも浴び続ければ、しばらくは立ち上がれないほどの激流であったことは確かだった。
「それよりさ、さっきの火の球よりすごいじゃん。今のを使えばいいんじゃないか?」
「あ、はい」
「アタシでさえ避けられなかったんだ。脚と反射神経には自信があったんだけどな」
平気な素振りをしているが、内心は複雑だ。
ひとつはシェイドをみくびっていた事実がある。
目を閉じていても躱せそうなほどの火球に慣れていたせいで、予想を超越する一撃に体がついていかなかった。
そして今も体内を駆け巡るような熱。
できればもう二度と味わいたくないくらいに強烈だった。
同時に噂は間違いではなかったと実感する。
「でもうまく狙いをつけられないんです。それに使うとすぐに疲れてしまって――」
「直撃したじゃん。あれなら避けようがないから、狙いさえ正確なら絶対当たるって。先読みもいらないだろ」
そう言われるとためらう理由は薄れる。
疲労を理由に精度の低い魔法を選んでいては、いざという時に何もできない。
「まあでも、疲れるっていうんなら両方使えるようにしておいたほうがいいのかもね」
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重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
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*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
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