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新たなる脅威篇
7 深謀-3-
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「………………」
しばらくしてシェイドが寝息を立て始めたのを確認したライネは、彼を起こさないようにして医務室を出た。
近くにいた従者に声をかける。
今後の方針を聞くためだ。
「救護船が到着したらここを離れる。そのままエルドランに戻るか、その前にウィンタナ地区を経由するかを検討中だ。皇帝のご判断次第だな」
「ひょっとしてトラブル?」
「武力衝突があったらしい。支援要請が入ったそうだ」
「そのウィン……ってここから近い?」
「ああ――いや、少し距離がある」
この従者は事態の詳細をライネに伝えてよかったのだろうか、と思った。
彼らと彼女では立場も役割も異なる。
いわば侍従と警護のようなもので、文字どおり従者はシェイドにきわめて近い位置にいる。
意見を述べ、方針を共有するのが従者であり、警備は口を挟まずにただ要人を守っていればいい。
この男は権力にすり寄り、選民思想に溺れて必要以上に上下関係に固執していた。
その一方で子どもながらに立派に戦い抜いたライネの実力を認めてもおり、内心は複雑だった。
「皇帝はお疲れのようだ。決定は先になるだろう。それまでは待機だ」
言外に出過ぎたことはするなとにじませ、彼は通路の向こうへ消えた。
それを見送ったライネは改めて船内を見回した。
船員が往復しているが、その動きはゆったりとしている。
戦いを終え、誰もがひと時の安らぎを享受しているようだった。
(応援か……シェイド君が知ったら、行くって言うんだろうな)
この数日でライネは彼についての多くを知った。
事前に聞いていたとおり――実際には聞いていた以上――の、好人物だった。
あの少年はあらゆる点で先帝ペルガモンとは正反対だったから、おそらく何もしなくても評価は上がり続けるだろう。
だからといって自惚れるような性質ではない。
どこまでも実直で、どこまでも慈愛に満ちていて、そして――どこまでも愚かだ。
(………………)
アシュレイとのやりとりを思い出す。
護衛として抜擢された自分は、同時に彼の友だちを務めることも期待されていた。
重鎮という立場でそんなお願いができるハズもなく、意図を汲んだライネが自発的に、言葉にできない頼みごとを聞いた格好だ。
彼女自身、これに関してはうまくやれていると思っている。
年上というだけで言葉遣いを崩さないシェイドだが、距離は感じない。
大人ばかりの環境で同年代の話し相手がいるというのは、それだけで気持ちが楽になる。
それは彼とフェルノーラを見てもよく分かる。
(でもアタシがここにいるのは……)
あくまで任務はシェイドの護衛だ。
いくら彼と親しくなれたとしても、任務を果たせなければ意味がない。
ケッセルのときのような失態があってはならないのだ。
そう考えなおすと、ライネは再び医務室に戻った。
避難民のことや今後の方針についてあれこれ動くのは従者や軍人たちで、彼女にできることは何もない。
「ふぅ……」
軽くため息をついた彼女は、ベッド脇の椅子に腰をおろした。
すぐそばに小さなテーブルがある。
もたれるにはちょうどいい高さだ。
「…………」
彼女にそのつもりはなかったが、戦い続けた肉体は休息を求めていた――。
・
・
・
・
・
目を覚ましたシェイドはすぐに体を起こせなかった。
少し眠ったくらいでは全身のけだるさは抜けない。
治癒の魔法もこの疲労感の前には無力だった。
「ん…………!」
シーツの下で軽く伸びをする。
思った以上に気持ちが良くて、またすぐ眠りに落ちそうになる。
(そういえば、どうなったんだっけ……?)
救護船が来るという話になったあたりからの記憶が曖昧だった。
襲撃者を撃退できたという安堵と、まだ使いこなせていない魔法の力を酷使したことが原因だ。
(あ……そういえば連絡――」
どこかから通信が入った、とイエレドが言っていたのを思い出す。
ゆっくりと上体を起こしたシェイドは、テーブルに突っ伏しているライネを認めた。
規則正しく上下する肩は年相応の、丸みのある少女のそれだった。
風のように駆け、ドールを蹴り飛ばしていたとはとても思えない、しなやかでつやのある輪郭になぜかシェイドはドキッとした。
採石に追われていた頃はソーマと行動することが大半で、母親以外の異性と話す機会すらほとんどなかった。
だからこの少年には、少女のことはよく分からない。
分からないから実のところ、接し方もよく分からない。
ただ、このライネについては自分よりもずっと強く、行動力があって、自分にはない多くのものを持っていると――。
その点だけは出会って間もなく理解していた。
「…………」
そんな彼女を眺める。
背を向けるようにしているので顔は見えない。
(寝ているところをじろじろ見ないほうがいいよね……失礼だし……)
そう思ったとき、ドアが開いて誰かが入ってきた。
「調子はどう?」
フェルノーラだった。
「うん……なんとか……」
ぎこちない笑みを浮かべたシェイドは、人差し指を立てて自分の唇に当てた。
その仕草を見て彼女はライネに気付いた。
「避難所のほうも少し落ち着いたから様子を見に来たの」
フェルノーラは元々そう大きくない声を小さくした。
彼女が言うには、避難所の応急処置が一段落したという。
先の戦いで保管してあった食糧や資材のほとんどが使い物にならなくなっている。
そこで周囲の利用できるものをかき集め、天井や壁の修繕が進められていた。
救護船が来るまでの間、負傷者は半壊した避難所に運び込まれて手当を受けているためだ。
今はシートなどで開放部分を覆い、風や砂塵をしのげるようにしてあるらしい。
「ごめんね、手伝えなくて……」
「言うと思ったわ」
フェルノーラはつまらなさそうに言った。
(そんな状態じゃないっていうのに……)
疲労困憊であることは誰の目にも明らかだった。
手伝うどころか足元もおぼつかないほどだ。
にもかかわらずこの少年は何もかも背負い込もうとしている。
足手まといになることも厭わず、できないことまでやろうとする。
その健気さに――。
(よく分からないけど、なんか面白くない――)
彼女は少しだけ腹が立った。
心配の中にほんの少し芽生えた不快感だ。
その正体も理由も分からない。
気を紛らそうと視線をそらす。
視界に入ったのはライネだ。
慣れない魔法で治療はしたが、フェルノーラの力では充分とはいえない。
彼女もまた、救護船が到着次第、検査と治療を受けることになっている。
ところどころ焼き裂かれた衣服が痛々しい。
「彼女にも……世話になったわね」
呟きはそれを発した本人がどうにか聞き取れるほど小さい。
「たくさん助けられたよ。それにずっと気を遣ってくれて――」
シェイドがすまなそうに言った。
「え? え、ええ、そうね……」
先ほどの呟きを聞かれたのか、とフェルノーラはわずか慌てた。
「そ、それより……あなたたちはこれからどうするの?」
「分からない。どこかから僕宛てに連絡が入ったみたいなんだ。その内容次第、かな」
「そう――」
「もともとあまり長くいられなかったからね。本当はもっとここに残って手伝い――ううん、頑張りたかったんだけど……」
二人はほとんど同じ表情をした。
彼にも、彼女にも、役割があった。
残酷な運命が二人に、この町の人々に与えたものだ。
「……残念ね」
長すぎる逡巡のあと、フェルノーラはそれだけ言った。
「…………?」
「もう少し、ここにいるのかと思った」
「ごめ――」
「また謝る」
「ごめん……」
フェルノーラは思わず吹き出した。
「ふふ、相変わらずね」
どうにもこの癖は治りそうにない、と彼女はなかば呆れた様子で言った。
(もっと堂々とすればいいのに)
彼の出現を快く思わない勢力があるとはいえ、この国の元首であることに変わりはない。
それが生まれ育ったプラトウの町から誕生したのだ。
フェルノーラにとっても彼は誇りである。
ただ畏怖や畏敬という感覚はなく、心情的には”ともに戦った仲間”に近い。
しばらくしてシェイドが寝息を立て始めたのを確認したライネは、彼を起こさないようにして医務室を出た。
近くにいた従者に声をかける。
今後の方針を聞くためだ。
「救護船が到着したらここを離れる。そのままエルドランに戻るか、その前にウィンタナ地区を経由するかを検討中だ。皇帝のご判断次第だな」
「ひょっとしてトラブル?」
「武力衝突があったらしい。支援要請が入ったそうだ」
「そのウィン……ってここから近い?」
「ああ――いや、少し距離がある」
この従者は事態の詳細をライネに伝えてよかったのだろうか、と思った。
彼らと彼女では立場も役割も異なる。
いわば侍従と警護のようなもので、文字どおり従者はシェイドにきわめて近い位置にいる。
意見を述べ、方針を共有するのが従者であり、警備は口を挟まずにただ要人を守っていればいい。
この男は権力にすり寄り、選民思想に溺れて必要以上に上下関係に固執していた。
その一方で子どもながらに立派に戦い抜いたライネの実力を認めてもおり、内心は複雑だった。
「皇帝はお疲れのようだ。決定は先になるだろう。それまでは待機だ」
言外に出過ぎたことはするなとにじませ、彼は通路の向こうへ消えた。
それを見送ったライネは改めて船内を見回した。
船員が往復しているが、その動きはゆったりとしている。
戦いを終え、誰もがひと時の安らぎを享受しているようだった。
(応援か……シェイド君が知ったら、行くって言うんだろうな)
この数日でライネは彼についての多くを知った。
事前に聞いていたとおり――実際には聞いていた以上――の、好人物だった。
あの少年はあらゆる点で先帝ペルガモンとは正反対だったから、おそらく何もしなくても評価は上がり続けるだろう。
だからといって自惚れるような性質ではない。
どこまでも実直で、どこまでも慈愛に満ちていて、そして――どこまでも愚かだ。
(………………)
アシュレイとのやりとりを思い出す。
護衛として抜擢された自分は、同時に彼の友だちを務めることも期待されていた。
重鎮という立場でそんなお願いができるハズもなく、意図を汲んだライネが自発的に、言葉にできない頼みごとを聞いた格好だ。
彼女自身、これに関してはうまくやれていると思っている。
年上というだけで言葉遣いを崩さないシェイドだが、距離は感じない。
大人ばかりの環境で同年代の話し相手がいるというのは、それだけで気持ちが楽になる。
それは彼とフェルノーラを見てもよく分かる。
(でもアタシがここにいるのは……)
あくまで任務はシェイドの護衛だ。
いくら彼と親しくなれたとしても、任務を果たせなければ意味がない。
ケッセルのときのような失態があってはならないのだ。
そう考えなおすと、ライネは再び医務室に戻った。
避難民のことや今後の方針についてあれこれ動くのは従者や軍人たちで、彼女にできることは何もない。
「ふぅ……」
軽くため息をついた彼女は、ベッド脇の椅子に腰をおろした。
すぐそばに小さなテーブルがある。
もたれるにはちょうどいい高さだ。
「…………」
彼女にそのつもりはなかったが、戦い続けた肉体は休息を求めていた――。
・
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・
目を覚ましたシェイドはすぐに体を起こせなかった。
少し眠ったくらいでは全身のけだるさは抜けない。
治癒の魔法もこの疲労感の前には無力だった。
「ん…………!」
シーツの下で軽く伸びをする。
思った以上に気持ちが良くて、またすぐ眠りに落ちそうになる。
(そういえば、どうなったんだっけ……?)
救護船が来るという話になったあたりからの記憶が曖昧だった。
襲撃者を撃退できたという安堵と、まだ使いこなせていない魔法の力を酷使したことが原因だ。
(あ……そういえば連絡――」
どこかから通信が入った、とイエレドが言っていたのを思い出す。
ゆっくりと上体を起こしたシェイドは、テーブルに突っ伏しているライネを認めた。
規則正しく上下する肩は年相応の、丸みのある少女のそれだった。
風のように駆け、ドールを蹴り飛ばしていたとはとても思えない、しなやかでつやのある輪郭になぜかシェイドはドキッとした。
採石に追われていた頃はソーマと行動することが大半で、母親以外の異性と話す機会すらほとんどなかった。
だからこの少年には、少女のことはよく分からない。
分からないから実のところ、接し方もよく分からない。
ただ、このライネについては自分よりもずっと強く、行動力があって、自分にはない多くのものを持っていると――。
その点だけは出会って間もなく理解していた。
「…………」
そんな彼女を眺める。
背を向けるようにしているので顔は見えない。
(寝ているところをじろじろ見ないほうがいいよね……失礼だし……)
そう思ったとき、ドアが開いて誰かが入ってきた。
「調子はどう?」
フェルノーラだった。
「うん……なんとか……」
ぎこちない笑みを浮かべたシェイドは、人差し指を立てて自分の唇に当てた。
その仕草を見て彼女はライネに気付いた。
「避難所のほうも少し落ち着いたから様子を見に来たの」
フェルノーラは元々そう大きくない声を小さくした。
彼女が言うには、避難所の応急処置が一段落したという。
先の戦いで保管してあった食糧や資材のほとんどが使い物にならなくなっている。
そこで周囲の利用できるものをかき集め、天井や壁の修繕が進められていた。
救護船が来るまでの間、負傷者は半壊した避難所に運び込まれて手当を受けているためだ。
今はシートなどで開放部分を覆い、風や砂塵をしのげるようにしてあるらしい。
「ごめんね、手伝えなくて……」
「言うと思ったわ」
フェルノーラはつまらなさそうに言った。
(そんな状態じゃないっていうのに……)
疲労困憊であることは誰の目にも明らかだった。
手伝うどころか足元もおぼつかないほどだ。
にもかかわらずこの少年は何もかも背負い込もうとしている。
足手まといになることも厭わず、できないことまでやろうとする。
その健気さに――。
(よく分からないけど、なんか面白くない――)
彼女は少しだけ腹が立った。
心配の中にほんの少し芽生えた不快感だ。
その正体も理由も分からない。
気を紛らそうと視線をそらす。
視界に入ったのはライネだ。
慣れない魔法で治療はしたが、フェルノーラの力では充分とはいえない。
彼女もまた、救護船が到着次第、検査と治療を受けることになっている。
ところどころ焼き裂かれた衣服が痛々しい。
「彼女にも……世話になったわね」
呟きはそれを発した本人がどうにか聞き取れるほど小さい。
「たくさん助けられたよ。それにずっと気を遣ってくれて――」
シェイドがすまなそうに言った。
「え? え、ええ、そうね……」
先ほどの呟きを聞かれたのか、とフェルノーラはわずか慌てた。
「そ、それより……あなたたちはこれからどうするの?」
「分からない。どこかから僕宛てに連絡が入ったみたいなんだ。その内容次第、かな」
「そう――」
「もともとあまり長くいられなかったからね。本当はもっとここに残って手伝い――ううん、頑張りたかったんだけど……」
二人はほとんど同じ表情をした。
彼にも、彼女にも、役割があった。
残酷な運命が二人に、この町の人々に与えたものだ。
「……残念ね」
長すぎる逡巡のあと、フェルノーラはそれだけ言った。
「…………?」
「もう少し、ここにいるのかと思った」
「ごめ――」
「また謝る」
「ごめん……」
フェルノーラは思わず吹き出した。
「ふふ、相変わらずね」
どうにもこの癖は治りそうにない、と彼女はなかば呆れた様子で言った。
(もっと堂々とすればいいのに)
彼の出現を快く思わない勢力があるとはいえ、この国の元首であることに変わりはない。
それが生まれ育ったプラトウの町から誕生したのだ。
フェルノーラにとっても彼は誇りである。
ただ畏怖や畏敬という感覚はなく、心情的には”ともに戦った仲間”に近い。
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