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序章篇
9 皇帝の最期-3-
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報告を聞く前から彼には分かっていた。
「エルドラン南方に多数の艦が出現しました。叛乱軍は合流後、こちらに向かってくるものと思われます」
その様子がペルガモンには想像できていた。
十数隻の艦が足並みを揃えてやって来る。
連中ははじめ戦う素振りを見せないが、時が来れば一斉に暴れ出す。
近況からすれば首都に近づいているというだけで叛乱分子の一部にすぎない。
だが、これを退けることがこの国の明日を決めるのだと、彼には何となく分かっていた。
戦い慣れしたこの老獪の勘であったかもしれない。
「わしが迎え撃つ。精鋭を揃え、連中を葬り去ってやろう」
「それでは……!」
「各隊には引き続き叛乱を鎮めよと命じておけばよい。しかし奴らを相手に戦えるのはわしと……特殊部隊スワンプくらいだろう。だが彼らを呼び戻すには時間がかかりすぎる」
「しかし、皇帝……外は危険かと――」
近代戦の主役は兵器であり、生身の人間が出向いて戦う時代は終わりつつある。
もちろん拠点の制圧や防衛には歩兵の活躍が不可欠だが、要人が赴く場所ではない。
ましてや戦火の中をペルガモンが出歩けば恰好の標的になり、みすみす叛乱軍に勝利を譲るようなものだ。
「わしがなぜ、この地位にあるか分かるか?」
士官はかぶりを振った。
先代がそうだったからだ、と言いたいところだがその答えは彼の意には沿わないだろう。
「帝位は親父から継承したものだ。しかしそれは形式に過ぎん。わしがエルディラントを支配し続けられるのは力があるからよ」
老獪の獣のような目が彼をつかんだ。
「力の無い者に人は従うか? 力の無い者が人を従えられるか?」
「そのようなことは……」
炯々とした眼光は老いを感じさせない。
歴戦の、そしてなお現役の殺戮者としての覇気が全身から滲み出ているのを感じ、彼は額の汗を拭った。
「この国は代々、力のある者が治めてきた。血だけではない。誇り高き支配者の力を見せてやろう。ところで、お前」
ぞんざいに呼びつけられ、士官は竦みあがった。
「そういえば昨日も一昨日も司令室にいたな。最後に休憩をとったのはいつだ?」
「は、はい! いえ、この緊急時に持ち場を離れるわけにはいきません! 第一報を受けた時より司令室におりました!」
ペルガモンは何事か熟考するように眉間に皺を寄せ、
「ならば少し休め。そんなことでは身が持たんぞ。疲れがとれたらすぐに復帰しろ」
威圧的な口調のまま労うと、司令室に向かった。
士官は呆気にとられたように立ち尽くした。
残暴きわまりないペルガモンとは思えない、慈悲の言葉だ。
その真意はとうてい理解できない。
たんなる気まぐれか、それとも自分を試しているのか?
彼はしばらく中空に放り出されたような気分だった。
そんな彼の困惑などつゆ知らず、ペルガモンは司令室に入るなり言った。
「討伐を続行せよ。細かな指示はジャード副官、お前が出せ」
「了解し――皇帝、どちらへ……?」
「裏切り者を始末しに行く。奴らだけはこの手で殺さなければ気が収まらん」
副官の返事を待たずにペルガモンは数十名の手勢を率いて宮殿の外に出た。
彼らはいずれも精鋭中の精鋭で、他の兵士など比にならないほどの能力の持ち主だ。
戦闘力も瞬時の判断力も並みの兵士の比ではない。
全身を黒い戦闘服で包んでいる姿は相対する者に畏怖を与える。
「まさか、これほどまでとは……」
彼が見た光景は、ひっきりなしに寄せられる報告とは少し異なっていた。
聞いたところでは叛乱は多くが遠隔地で起こっていて、首都付近ではその勢いは軽微であり、被害は僅少とのことだった。
だが実際は四方から黒煙が上がっている。
目を凝らせば彼方の空には大小の艦の姿も確認できる。
それが政府軍のものか叛乱軍のものかは分からない。
どうやら被害状況を過小に報告したがる者がいたらしい。
「戦闘準備だ」
訓練された精鋭は素早く散開した。
敷地内には既に多数のドールや対空砲が配備されている。
宮殿自体の防衛能力も極めて高く、小規模の勢力では進攻したところで大半が撃ち落とされる。
そのことは当然重鎮たちも心得ているから、攻めてくるとすれば低空部隊と地上部隊の混成だと予想はつく。
宮殿を囲む広大な敷地を占めるのは、本殿と分殿とをつなぐ通路以外には中央の大きな噴水くらいしかない。
美観を損ねることなく死角を作らない構造は、先々代の皇帝が有事に備えて設計したものだ。
「叛逆者には憐れみ無き死を与えよ!」
ペルガモンは咆哮した。
彼が察知したのは、間もなくこちらに向かって来る一団だ。
叛乱軍の中核にして首魁。
忌々しい魔力の接近を彼は全身で感じていた。
全員の視線が前方に注がれた。
青と灰の混ざった空に、獣の唸り声のような音が響く。
それに紛れて甲高い、風を斬る音がし、無数の影が飛来する。
「撃て!」
7機の攻撃機が迫る。
対空砲が尖塔を傾け、一斉に火を噴いた。
青白い光が耳を劈く音とともに放たれ、最も近い機体を貫いた。
炎上し制御を失った機体が回転しながら落下する。
その爆炎の向こうからビームが雨のように降り注ぎ、数基の砲塔を焼き払った。
攻撃機が反転する隙間を埋めるように、今度はガンシップが低空を飛行しながら向かってくる。
対空砲の迎撃が間に合わない。
ガンシップからの砲撃の嵐がドールを紙屑のように吹き飛ばす。
精鋭たちが前に出た。
彼らの持つ細身の銃は自身の魔力で強化されており、集中砲火を浴びせることでガンシップのシールドをも減衰させる。
そこをようやく照準を合わせた対空砲が撃ち抜く。
敵機は二度ほどその攻撃に耐えたが、シールドを失い裸出した機体にビームの直撃を受けて墜落した。
「攻撃機、さらに来ます!」
彼方から再び敵機が迫った。
数は先ほどよりも多い20機だ。
さらに南西、南東からも援軍が加わり、宮殿は扇状に展開する敵に相対することになる。
「お前たちは向こうの奴を狙え! 正面の敵はわしが片付ける!」
ペルガモンが両手を掲げると、頭上に二つの円環が瞬いた。
「わしに盾突く愚か者どもめ! 死んで償えっ!」
彼が叫ぶや円環が輝き、そこから幾条もの黒い光が伸びた。
光は凄まじい速度で中空を翔け、迫る攻撃機をシールドごと刺し貫いた。
いくつかは狙いが外れ、何機かが針路を変えながら宮殿の防御機能を削ぐべく攻撃をしかける。
ペルガモンはそれを横目に見た。
標的を失った黒い光が猛禽のように急旋回し敵機を追い始めた。
だが速度は攻撃機のほうが速く、その距離は徐々に開いていく。
ペルガモンは敵機の姿を見失わないよう目で追いつつ、対空砲の向きを確認した。
指を軽く曲げ、光の進む道を捻じ曲げる。
敵機は背後の光を躱しつつ、宮殿を攻撃するため態勢を立て直す。
だがこれはペルガモンの誘導だった。
攻撃機は自ら対空砲の砲弾が達する位置に飛び込んでしまい、パイロットがそのことに気付いた時には機体は空中でばらばらになっていた。
「あれか…………」
第一波を退けただけでは彼は満足しない。
はるか前方の空に蠢く、黒い影。
それを真っ直ぐに見据えると、老獪は深く息を吸い込んだ。
「エルドラン南方に多数の艦が出現しました。叛乱軍は合流後、こちらに向かってくるものと思われます」
その様子がペルガモンには想像できていた。
十数隻の艦が足並みを揃えてやって来る。
連中ははじめ戦う素振りを見せないが、時が来れば一斉に暴れ出す。
近況からすれば首都に近づいているというだけで叛乱分子の一部にすぎない。
だが、これを退けることがこの国の明日を決めるのだと、彼には何となく分かっていた。
戦い慣れしたこの老獪の勘であったかもしれない。
「わしが迎え撃つ。精鋭を揃え、連中を葬り去ってやろう」
「それでは……!」
「各隊には引き続き叛乱を鎮めよと命じておけばよい。しかし奴らを相手に戦えるのはわしと……特殊部隊スワンプくらいだろう。だが彼らを呼び戻すには時間がかかりすぎる」
「しかし、皇帝……外は危険かと――」
近代戦の主役は兵器であり、生身の人間が出向いて戦う時代は終わりつつある。
もちろん拠点の制圧や防衛には歩兵の活躍が不可欠だが、要人が赴く場所ではない。
ましてや戦火の中をペルガモンが出歩けば恰好の標的になり、みすみす叛乱軍に勝利を譲るようなものだ。
「わしがなぜ、この地位にあるか分かるか?」
士官はかぶりを振った。
先代がそうだったからだ、と言いたいところだがその答えは彼の意には沿わないだろう。
「帝位は親父から継承したものだ。しかしそれは形式に過ぎん。わしがエルディラントを支配し続けられるのは力があるからよ」
老獪の獣のような目が彼をつかんだ。
「力の無い者に人は従うか? 力の無い者が人を従えられるか?」
「そのようなことは……」
炯々とした眼光は老いを感じさせない。
歴戦の、そしてなお現役の殺戮者としての覇気が全身から滲み出ているのを感じ、彼は額の汗を拭った。
「この国は代々、力のある者が治めてきた。血だけではない。誇り高き支配者の力を見せてやろう。ところで、お前」
ぞんざいに呼びつけられ、士官は竦みあがった。
「そういえば昨日も一昨日も司令室にいたな。最後に休憩をとったのはいつだ?」
「は、はい! いえ、この緊急時に持ち場を離れるわけにはいきません! 第一報を受けた時より司令室におりました!」
ペルガモンは何事か熟考するように眉間に皺を寄せ、
「ならば少し休め。そんなことでは身が持たんぞ。疲れがとれたらすぐに復帰しろ」
威圧的な口調のまま労うと、司令室に向かった。
士官は呆気にとられたように立ち尽くした。
残暴きわまりないペルガモンとは思えない、慈悲の言葉だ。
その真意はとうてい理解できない。
たんなる気まぐれか、それとも自分を試しているのか?
彼はしばらく中空に放り出されたような気分だった。
そんな彼の困惑などつゆ知らず、ペルガモンは司令室に入るなり言った。
「討伐を続行せよ。細かな指示はジャード副官、お前が出せ」
「了解し――皇帝、どちらへ……?」
「裏切り者を始末しに行く。奴らだけはこの手で殺さなければ気が収まらん」
副官の返事を待たずにペルガモンは数十名の手勢を率いて宮殿の外に出た。
彼らはいずれも精鋭中の精鋭で、他の兵士など比にならないほどの能力の持ち主だ。
戦闘力も瞬時の判断力も並みの兵士の比ではない。
全身を黒い戦闘服で包んでいる姿は相対する者に畏怖を与える。
「まさか、これほどまでとは……」
彼が見た光景は、ひっきりなしに寄せられる報告とは少し異なっていた。
聞いたところでは叛乱は多くが遠隔地で起こっていて、首都付近ではその勢いは軽微であり、被害は僅少とのことだった。
だが実際は四方から黒煙が上がっている。
目を凝らせば彼方の空には大小の艦の姿も確認できる。
それが政府軍のものか叛乱軍のものかは分からない。
どうやら被害状況を過小に報告したがる者がいたらしい。
「戦闘準備だ」
訓練された精鋭は素早く散開した。
敷地内には既に多数のドールや対空砲が配備されている。
宮殿自体の防衛能力も極めて高く、小規模の勢力では進攻したところで大半が撃ち落とされる。
そのことは当然重鎮たちも心得ているから、攻めてくるとすれば低空部隊と地上部隊の混成だと予想はつく。
宮殿を囲む広大な敷地を占めるのは、本殿と分殿とをつなぐ通路以外には中央の大きな噴水くらいしかない。
美観を損ねることなく死角を作らない構造は、先々代の皇帝が有事に備えて設計したものだ。
「叛逆者には憐れみ無き死を与えよ!」
ペルガモンは咆哮した。
彼が察知したのは、間もなくこちらに向かって来る一団だ。
叛乱軍の中核にして首魁。
忌々しい魔力の接近を彼は全身で感じていた。
全員の視線が前方に注がれた。
青と灰の混ざった空に、獣の唸り声のような音が響く。
それに紛れて甲高い、風を斬る音がし、無数の影が飛来する。
「撃て!」
7機の攻撃機が迫る。
対空砲が尖塔を傾け、一斉に火を噴いた。
青白い光が耳を劈く音とともに放たれ、最も近い機体を貫いた。
炎上し制御を失った機体が回転しながら落下する。
その爆炎の向こうからビームが雨のように降り注ぎ、数基の砲塔を焼き払った。
攻撃機が反転する隙間を埋めるように、今度はガンシップが低空を飛行しながら向かってくる。
対空砲の迎撃が間に合わない。
ガンシップからの砲撃の嵐がドールを紙屑のように吹き飛ばす。
精鋭たちが前に出た。
彼らの持つ細身の銃は自身の魔力で強化されており、集中砲火を浴びせることでガンシップのシールドをも減衰させる。
そこをようやく照準を合わせた対空砲が撃ち抜く。
敵機は二度ほどその攻撃に耐えたが、シールドを失い裸出した機体にビームの直撃を受けて墜落した。
「攻撃機、さらに来ます!」
彼方から再び敵機が迫った。
数は先ほどよりも多い20機だ。
さらに南西、南東からも援軍が加わり、宮殿は扇状に展開する敵に相対することになる。
「お前たちは向こうの奴を狙え! 正面の敵はわしが片付ける!」
ペルガモンが両手を掲げると、頭上に二つの円環が瞬いた。
「わしに盾突く愚か者どもめ! 死んで償えっ!」
彼が叫ぶや円環が輝き、そこから幾条もの黒い光が伸びた。
光は凄まじい速度で中空を翔け、迫る攻撃機をシールドごと刺し貫いた。
いくつかは狙いが外れ、何機かが針路を変えながら宮殿の防御機能を削ぐべく攻撃をしかける。
ペルガモンはそれを横目に見た。
標的を失った黒い光が猛禽のように急旋回し敵機を追い始めた。
だが速度は攻撃機のほうが速く、その距離は徐々に開いていく。
ペルガモンは敵機の姿を見失わないよう目で追いつつ、対空砲の向きを確認した。
指を軽く曲げ、光の進む道を捻じ曲げる。
敵機は背後の光を躱しつつ、宮殿を攻撃するため態勢を立て直す。
だがこれはペルガモンの誘導だった。
攻撃機は自ら対空砲の砲弾が達する位置に飛び込んでしまい、パイロットがそのことに気付いた時には機体は空中でばらばらになっていた。
「あれか…………」
第一波を退けただけでは彼は満足しない。
はるか前方の空に蠢く、黒い影。
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