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第三章 ~Sランクの緊急任務に参加するということ~
道場訓 十七 迫り来る、脅威への予感
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俺は罵倒してくる冒険者たちを無言で見つめた。
よくもまあ、こいつらは赤の他人を簡単に非難できるもんだな。
もしかすると、俺が勇者パーティーの一員だった嫉妬もあったかもしれない。
だが、それだけでは説明がつかないほどギルド内が暗い興奮に包まれていく。
俺は嘲りの矢を全身に受けながらも、冷静に冒険者たちを見回した。
やはり何かがおかしい。
俺に対する罵りの中には、何かの恐怖を払拭させたいがために発しているオーラが如実に感じられる。
まさか、あの戦いのようなことが起ころうとしているのか?
俺が半年前のあの戦いについて思い出していると、ドラゴは「どうだ、これがここの冒険者ギルドの総意だ!」と言い放った。
「分かったのなら出て行け! そして二度と冒険者ギルドに足を――」
踏み入れるな、と言いかけたドラゴの言葉を俺は遠慮なく遮った。
「その前に一つ尋ねたい」
そして俺はドラゴに堂々と質問する。
「ここの連中はアンタを含めて何に対して怯えている?」
ドラゴはあからさまに動揺した。
「い、いきなり何を言うか! お、俺たちは別に何も怯えてなどいない!」
いや、明らかに口が回ってないぞ。
「まあ、俺は以前にもこんな雰囲気を経験しているから何となく察しはつくがな。おそらく、近隣に〝魔の巣穴〟が出現したんじゃないのか?」
魔の巣穴。
この言葉を聞くなりギルド内の喧騒がピタリと止んだ。
やはりそうか。
だとすると、相当に厄介なことになるな。
俺は難しい顔で両腕を組んだ。
するとエミリアが「あのう」と小声で話しかけてくる。
「ケンシン師匠……魔の巣穴というのは、あの魔の巣穴のことでしょうか?」
「君がどの魔の巣穴のことを指しているのかは知らないが、少なくとも俺が知っている魔の巣穴は一つしかない。邪悪な瘴気が集まって形成される、とてつもない数の魔物を生み出す巣穴しかな」
俺はエミリアからドラゴへと顔を向けた。
「そうなんだろう? 街の近隣に魔の巣穴が出現した場合、国の魔法兵団や騎士団が駆除と討伐に乗り出すのはもちろんだが、魔の巣穴の規模によっては冒険者ギルドにも依頼が来る。それこそ魔法兵団や騎士団の補佐役としてな」
確か依頼といっても王宮からの勅命に等しかったはずだ。
すなわち、冒険者たちは少なからず命を張らなければならない。
もちろん、その戦いで目覚ましい活躍をすれば騎士団や魔法兵団への入団だって夢ではないと聞く。
それはさておき。
実際、出現した魔の巣穴の規模はどれぐらいだろうか。
事と次第によっては、俺の闘神流空手も二段ぐらいまで解放させる必要があるかもしれない。
などと考えていると、ドラゴは「お前に言われなくても分かっている」と大声で言った。
「ああ、そうだ。お前の言う通り街の郊外に魔の巣穴が出現した。だが、規模が小さかったため現在は騎士団のみで駆除に向かっている。俺たちは念のため待機しているだけで、もうしばらくすれば騎士団から知らせが来るだろう」
「知らせ? 何のだ?」
「決まっているだろう! 騎士団だけで魔の巣穴を駆除したという知らせだ!」
と、ドラゴが高らかに叫んだ直後だった。
バアンッ!
突如、入り口の扉が盛大に開かれて一人の人間が駆け込んできた。
全員の意識と視線がその人間に集中する。
息を切らせながら床に倒れ込んだ人間は、明らかに王国騎士団の騎士だった。
しかし、どう見てもまともな状態ではない。
兜の一部は砕かれ、着ていた鎧にはあちこち血が付着している。
「緊急事態だ! アリアナ大森林に出現した魔の巣穴からSランクの魔物――ギガント・エイプが現れた!」
やがて騎士の口から驚愕の言葉が放たれた。
「そのため緊急任務のランクがAランクからSランクへと変わった! しかも魔物たちは俺たち騎士団の包囲網を突破してこの街に向かっている! いいか、なので貴様ら冒険者は魔法兵団の増援が来るまで魔物の侵攻を阻止するんだ! 分かったらすぐに支度をしてまずは郊外の……アリアナ大草原へ……向か……え」
そう告げるなり、騎士はがくりと膝を折ってその場に倒れた。
すでに心身ともに限界だったので気を失ったのだろう。
そしてしんと静まり返った中、ぼそりと誰かが呟いた。
「マジかよ……Sランクの緊急任務なんて聞いてねえぞ」
この呟きがキッカケとなり、ギルド内は一転して大パニックになった。
「ふざけんなよ! 俺はせいぜい王国騎士団の補佐役ぐらいの緊急任務だと聞いたから参加したんだ!」
「私だってそうよ! それにギガント・エイプなんて街災級の魔物じゃない! 王国騎士団が敵わない相手に私たちが敵うわけないじゃないの!」
「くそったれが! Sランクの緊急任務に参加しろなんて、俺たち冒険者全員に死ねって言っていると同じじゃねえか!」
それはさながら、阿鼻叫喚の地獄絵図のような状況だった。
無理もない、と俺は思った。
冒険者たちが普段に請け負っている依頼任務とは異なり、緊急任務に失敗すると違約金や罰則などが発生する。
もちろん、その代わり高い報酬や褒美などを得られるのがほとんどだ。
しかし今回のような王国からの緊急任務の場合、不参加するなどの敵前逃亡は絶対に許されないだろう。
それこそ、身元と場所を徹底的に特定されて処刑されるかもしれない。
「お、お前ら落ち着け! ここは冷静になって事に当たるんだ! 確かにSランクの緊急任務はとてつもない高難易度の任務だが、裏を返せば成功したあかつきには国から莫大な報酬が貰えるってことだろ? だったら、ここは俺たち冒険者の意地ってやつを見せてやろうじゃないか」
そんな風にドラゴは全員を鼓舞しようとした。
だが正直なところ声は大きく裏返り、しかも血の気が引いた真っ青な顔で言われても説得力に欠けている。
事実、無責任な発言をしたドラゴに対して非難が集中した。
「うるせえんだよ! そもそもギルド長が留守なのをいいことに、この緊急任務を俺たちに持ち込んできたのはアンタじゃないか!」
「そうだそうだ! 楽して稼げるからってアンタ散々俺たちに言ったよな! あれは嘘だったってことか!」
「しかも最初の緊急任務ランクがAランクだと? まさかとは思うが俺たちに提示した金額よりも多く国から貰っていて、その浮いた金を中抜きしたんじゃねえだろうな!」
ドラゴは何も言えず、全身を震わせながら後退った。
どうやら報酬を中抜きしていたのは本当だったようだ。
こうなるとドラゴが冒険者たちからどんな目に遭わされるか想像に難くない。
ギルド長に告発されて職を辞するぐらいならまだ良いほうだ。
最悪の場合、冒険者たちに私刑されるか暗殺されることも十分にありえる。
実際のところ、今まさにドラゴを私刑する雰囲気が漂い始めた。
まあ、俺とエミリアには関係ないがな。
はっきり言ってドラゴが私刑されようがされまいがどうでもいい。
もっと言えば、このギルド自体がどうなろうとも俺には一向に構わなかった。
そもそもこの冒険者ギルドに来たのも、エミリアの実力を実戦で見たいがために簡単な魔物の討伐依頼を受けるためだった。
しかしよく考えてみれば別にエミリアの実力を見るためだけなら、ギルドの依頼任務を通さなくても街のチンピラ相手に試してもいいのだ。
ただギルドの依頼任務を通せば、生活の糧も得られて一石二鳥だと思ったから冒険者ギルドに来たに過ぎない。
けれども、冒険者ギルドがこんな厄介なことになっているのならば話は別だ。
さっさとこんなところからは立ち去るに限る。
などと思いながら俺がエミリアに視線を移したときだ。
「エミリア?」
俺は思わず眉間に深くしわを寄せた。
エミリアは顔を蒼白にさせ、全身を小刻みに震わせていたのだ。
その理由に俺はすぐにピンとくる。
「おい、エミリア……まさか」
「……はい」
エミリアはすがるような目で俺を見つめてきた。
「私も今回の緊急任務に参加を表明しました」
よくもまあ、こいつらは赤の他人を簡単に非難できるもんだな。
もしかすると、俺が勇者パーティーの一員だった嫉妬もあったかもしれない。
だが、それだけでは説明がつかないほどギルド内が暗い興奮に包まれていく。
俺は嘲りの矢を全身に受けながらも、冷静に冒険者たちを見回した。
やはり何かがおかしい。
俺に対する罵りの中には、何かの恐怖を払拭させたいがために発しているオーラが如実に感じられる。
まさか、あの戦いのようなことが起ころうとしているのか?
俺が半年前のあの戦いについて思い出していると、ドラゴは「どうだ、これがここの冒険者ギルドの総意だ!」と言い放った。
「分かったのなら出て行け! そして二度と冒険者ギルドに足を――」
踏み入れるな、と言いかけたドラゴの言葉を俺は遠慮なく遮った。
「その前に一つ尋ねたい」
そして俺はドラゴに堂々と質問する。
「ここの連中はアンタを含めて何に対して怯えている?」
ドラゴはあからさまに動揺した。
「い、いきなり何を言うか! お、俺たちは別に何も怯えてなどいない!」
いや、明らかに口が回ってないぞ。
「まあ、俺は以前にもこんな雰囲気を経験しているから何となく察しはつくがな。おそらく、近隣に〝魔の巣穴〟が出現したんじゃないのか?」
魔の巣穴。
この言葉を聞くなりギルド内の喧騒がピタリと止んだ。
やはりそうか。
だとすると、相当に厄介なことになるな。
俺は難しい顔で両腕を組んだ。
するとエミリアが「あのう」と小声で話しかけてくる。
「ケンシン師匠……魔の巣穴というのは、あの魔の巣穴のことでしょうか?」
「君がどの魔の巣穴のことを指しているのかは知らないが、少なくとも俺が知っている魔の巣穴は一つしかない。邪悪な瘴気が集まって形成される、とてつもない数の魔物を生み出す巣穴しかな」
俺はエミリアからドラゴへと顔を向けた。
「そうなんだろう? 街の近隣に魔の巣穴が出現した場合、国の魔法兵団や騎士団が駆除と討伐に乗り出すのはもちろんだが、魔の巣穴の規模によっては冒険者ギルドにも依頼が来る。それこそ魔法兵団や騎士団の補佐役としてな」
確か依頼といっても王宮からの勅命に等しかったはずだ。
すなわち、冒険者たちは少なからず命を張らなければならない。
もちろん、その戦いで目覚ましい活躍をすれば騎士団や魔法兵団への入団だって夢ではないと聞く。
それはさておき。
実際、出現した魔の巣穴の規模はどれぐらいだろうか。
事と次第によっては、俺の闘神流空手も二段ぐらいまで解放させる必要があるかもしれない。
などと考えていると、ドラゴは「お前に言われなくても分かっている」と大声で言った。
「ああ、そうだ。お前の言う通り街の郊外に魔の巣穴が出現した。だが、規模が小さかったため現在は騎士団のみで駆除に向かっている。俺たちは念のため待機しているだけで、もうしばらくすれば騎士団から知らせが来るだろう」
「知らせ? 何のだ?」
「決まっているだろう! 騎士団だけで魔の巣穴を駆除したという知らせだ!」
と、ドラゴが高らかに叫んだ直後だった。
バアンッ!
突如、入り口の扉が盛大に開かれて一人の人間が駆け込んできた。
全員の意識と視線がその人間に集中する。
息を切らせながら床に倒れ込んだ人間は、明らかに王国騎士団の騎士だった。
しかし、どう見てもまともな状態ではない。
兜の一部は砕かれ、着ていた鎧にはあちこち血が付着している。
「緊急事態だ! アリアナ大森林に出現した魔の巣穴からSランクの魔物――ギガント・エイプが現れた!」
やがて騎士の口から驚愕の言葉が放たれた。
「そのため緊急任務のランクがAランクからSランクへと変わった! しかも魔物たちは俺たち騎士団の包囲網を突破してこの街に向かっている! いいか、なので貴様ら冒険者は魔法兵団の増援が来るまで魔物の侵攻を阻止するんだ! 分かったらすぐに支度をしてまずは郊外の……アリアナ大草原へ……向か……え」
そう告げるなり、騎士はがくりと膝を折ってその場に倒れた。
すでに心身ともに限界だったので気を失ったのだろう。
そしてしんと静まり返った中、ぼそりと誰かが呟いた。
「マジかよ……Sランクの緊急任務なんて聞いてねえぞ」
この呟きがキッカケとなり、ギルド内は一転して大パニックになった。
「ふざけんなよ! 俺はせいぜい王国騎士団の補佐役ぐらいの緊急任務だと聞いたから参加したんだ!」
「私だってそうよ! それにギガント・エイプなんて街災級の魔物じゃない! 王国騎士団が敵わない相手に私たちが敵うわけないじゃないの!」
「くそったれが! Sランクの緊急任務に参加しろなんて、俺たち冒険者全員に死ねって言っていると同じじゃねえか!」
それはさながら、阿鼻叫喚の地獄絵図のような状況だった。
無理もない、と俺は思った。
冒険者たちが普段に請け負っている依頼任務とは異なり、緊急任務に失敗すると違約金や罰則などが発生する。
もちろん、その代わり高い報酬や褒美などを得られるのがほとんどだ。
しかし今回のような王国からの緊急任務の場合、不参加するなどの敵前逃亡は絶対に許されないだろう。
それこそ、身元と場所を徹底的に特定されて処刑されるかもしれない。
「お、お前ら落ち着け! ここは冷静になって事に当たるんだ! 確かにSランクの緊急任務はとてつもない高難易度の任務だが、裏を返せば成功したあかつきには国から莫大な報酬が貰えるってことだろ? だったら、ここは俺たち冒険者の意地ってやつを見せてやろうじゃないか」
そんな風にドラゴは全員を鼓舞しようとした。
だが正直なところ声は大きく裏返り、しかも血の気が引いた真っ青な顔で言われても説得力に欠けている。
事実、無責任な発言をしたドラゴに対して非難が集中した。
「うるせえんだよ! そもそもギルド長が留守なのをいいことに、この緊急任務を俺たちに持ち込んできたのはアンタじゃないか!」
「そうだそうだ! 楽して稼げるからってアンタ散々俺たちに言ったよな! あれは嘘だったってことか!」
「しかも最初の緊急任務ランクがAランクだと? まさかとは思うが俺たちに提示した金額よりも多く国から貰っていて、その浮いた金を中抜きしたんじゃねえだろうな!」
ドラゴは何も言えず、全身を震わせながら後退った。
どうやら報酬を中抜きしていたのは本当だったようだ。
こうなるとドラゴが冒険者たちからどんな目に遭わされるか想像に難くない。
ギルド長に告発されて職を辞するぐらいならまだ良いほうだ。
最悪の場合、冒険者たちに私刑されるか暗殺されることも十分にありえる。
実際のところ、今まさにドラゴを私刑する雰囲気が漂い始めた。
まあ、俺とエミリアには関係ないがな。
はっきり言ってドラゴが私刑されようがされまいがどうでもいい。
もっと言えば、このギルド自体がどうなろうとも俺には一向に構わなかった。
そもそもこの冒険者ギルドに来たのも、エミリアの実力を実戦で見たいがために簡単な魔物の討伐依頼を受けるためだった。
しかしよく考えてみれば別にエミリアの実力を見るためだけなら、ギルドの依頼任務を通さなくても街のチンピラ相手に試してもいいのだ。
ただギルドの依頼任務を通せば、生活の糧も得られて一石二鳥だと思ったから冒険者ギルドに来たに過ぎない。
けれども、冒険者ギルドがこんな厄介なことになっているのならば話は別だ。
さっさとこんなところからは立ち去るに限る。
などと思いながら俺がエミリアに視線を移したときだ。
「エミリア?」
俺は思わず眉間に深くしわを寄せた。
エミリアは顔を蒼白にさせ、全身を小刻みに震わせていたのだ。
その理由に俺はすぐにピンとくる。
「おい、エミリア……まさか」
「……はい」
エミリアはすがるような目で俺を見つめてきた。
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