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第四章 元荷物持ち、とある理由でダンジョン配信を始める
第三十九話 元荷物持ち・ケンジchの無双配信 ①
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俺は草原エリアへの奥に向かって歩を進めていく。
「ここら辺かな?」
俺は立ち止まると、大きく伸びをして心身を柔らかくする。
これから俺は人生で初めて「配信」というものをするのだが、不思議と緊張感や不安はなかった。
アースガルドでは大都市において、数百人規模のクレスト教徒の前で武術の演武をしていたりしていたので、たかが鳥のようなドローンに見つめられているぐらいでは何ともない。
「こっちの世界は不思議なもんが多いんやな。こんな鉄の鳥みたいなもんに見られているだけで、こいつの目を通して何百人とか何千人にうちらの行動が盗み見されるっちゅうんやから」
エリーは空中で軽く上下しながら止まっているドローンの真横で飛んでいた。
「え~と、エリーさん。お願いですから起動中のドローンには触らないでくださいね。さすがに危ないですから」
そう言ったのは俺と同じく立ち止まった成瀬さんだ。
「ずっと気になっていたんだが、どうして君までここにいるんだ?」
俺は成瀬さんにたずねる。
成瀬さんは白と青を基調とした迷宮騎士甲冑をまとい、その下には動きやすいスカートを穿いていた。
「決まっているじゃないですか。見取り稽古です」
成瀬さんは俺のほうに顔を向けると、当たり前ですとばかりに答える。
見取り稽古とは、武術の世界で相手の技を文字通り見る稽古だ。
優れた武術の使い手の稽古はただ見るだけでも非常に参考になるため、クレスト教徒の武闘僧見習いもよく自分の師匠や兄弟子たちの稽古を見ることから始まる。
俺も最初はそうだった。
そういう地道な積み重ねが、やがて自分の技を磨くときに重要になるのだ。
そしてそれはこの世界でも同じらしい。
「お爺さまから言われたのもそうですが、私自身が拳児さんの技をもっとよく見たいんです」
拳児か。
俺は自分の名前を心中で反芻する。
拳児というのはこの世界で使っていた名前であり、俺の本名は限りなく似ているがケンだ。
なのでほとんどの記憶を取り戻している今となっては、本名のケン・ジーク・ブラフマンを名乗ろうとしていたのだが、成瀬会長からストップがかかった。
俺の見た目は、成瀬さんや成瀬会長と同じく日本人という人種に似ている。
しかし、ケン・ジーク・ブラフマンという名前は日本人にはあり得ないという。
なのでこの世界にいる間は本名は隠したほうがいいと言われた。
俺はこの世界に確固たる身分が存在しないため、半ば有名になってしまった俺の素性を詮索されないためという意味合いもあるらしい。
なので話し合った結果、俺はこの世界で亮二さんから与えられた「拳児」という名前で通すことにした。
そしてダンジョン・ライブに登録したチャンネル名もこの名前にしようとしたのだが、できるだけ多くの人にわかりやすく親しみやすいように「ケンジ」としたのだ。
ただ、ケンジchではあまりにも簡素すぎるので、そのものずばりチャンネル名は「元荷物持ち・ケンジch」で登録したのである。
その初配信が今日であり、初配信の内容はこの草原エリアを中心に無双配信を行う。
「うん……まあ、そう言うのなら仕方がない。だが、邪魔だけはしないでくれよ。あとよほどのことがない限り俺は助けないから、自分の身は自分で守ること。君は素人じゃないんだからな」
「もちろんです。私も伊達にA級探索者じゃありませんから」
確かに成瀬さんぐらいの実力の持ち主なら、この草原エリアを根城にしている魔物程度ならどうということはないだろう。
「それよりも拳児さんのほうはどうなんですか? 今から初配信なんですけど緊張とはあります?」
「ない」
俺は堂々と本音を伝えた。
「むしろ事前のサムネイル作りや告知作業のほうが面倒だった。あんなことは毎度なくする君たち探索配信者は立派なもんだ。尊敬するよ」
これも嘘偽りのない本音だった。
俺はスマホを持っていないのでSNSでの告知はしていないが、探索配信者たちは配信に必要なことなら何でもしているという。
「よければ今後は私も手伝いますよ。その代わり、私に【聖気練武】の手ほどきをしてください」
「君の師匠は成瀬会長じゃないのか?」
「そうなんですけど、お爺さまからも拳児さんを新たに師匠としてお願いしてみろと言われまして」
「俺はずっとこの世界にいるつもりはないぞ」
そうである。
俺の目的は自分が生まれた世界――アースガルドに帰ること。
そのためには、俺がこの地球に転移してきた経緯を知らなければならない。
おそらく、そのカギを握っているのが魔王ニーズヘッドだ。
俺は確かにアースガルドで魔王ニーズヘッドを追い詰めた。
けれども、確実に仕留めたときの記憶がない。
これがただの記憶の欠如だけならいいのだが、俺とエリーがこの地球という異世界に転移してきたことを踏まえると、魔王ニーズヘッドが今際のさいに最後の抵抗をした可能性があった。
それは自分の魂もろとも、あの闘いの中心にいた者たち――すなわち俺とエリーを地球という異世界に転移させたのだ。
魔王ニーズヘッドは過去にクレスト聖教会の設立者である、リンネ・ジオゲネス・クレストをこの地球に転移させた可能性があった。
だとすると、今度は自分の魂ごと俺たちを地球に転移させた話は十分にあり得る。
ならば俺とエリーが再びアースガルドに帰るためには、この地球に転移してきたと思われる魔王ニーズヘッドを探し出す必要があった。
とはいえ、今はまだ何の情報もない。
成瀬会長は俺たちの帰還に協力してくれると約束してくれたものの、そのすべての行為に甘えるわけにはいかない。
まず何と言っても生活費だ。
それなりの知名度があったアースガルドならばともかく、この地球では俺に与えられていたクレスト聖教会の〈大拳聖〉の称号など何の役にも立たない。
そうなると自分の食い扶持は自分で稼ぐ必要がある。
魔王ニーズヘッドの情報を集めるのは、ひとまず経済的に安定してからでも遅くはないだろう。
いや、むしろこの地球ではそれが必要不可欠だと判断した。
だからこそ、俺は成瀬さんにも協力してもらってダンジョン・ライブに自身のチャンネルを開設したのである。
などと思っていると、成瀬さんが「拳児さんの気持ちもわかります」と言った。
「自分が生まれた世界とは違う世界で生きているのは色々と思うところがあるでしょう。ですので、私も出来る限り拳児さんたちが元の世界に帰れる手助けをいたします。もちろん、今日の初配信のサポートも任せてください」
成瀬さんは自身の胸を軽く叩いた。
「ありがとう、成瀬さん。そう言ってくれると大いに助かる」
「では、早速ですけど初配信を始めましょうか。時間的にもあらかじめ告知した時間に近いですし」
成瀬さんは腕時計で時間を確認する。
「それで拳児さんの初配信なんですけど、内容的には無双配信というカテゴリになります。読んで字の如く、魔物相手に圧倒的な力で無双する配信です」
「ああ、それはわかっている」
俺がうなずくと、成瀬さんはニコリと笑った。
「拳児さんの実力ならこの辺りの魔物相手だと楽勝ですよ。この草原エリアはスライムやゴブリン、あとはトロールやオークといった低級から中級の魔物しかいませんので」
「他の探索者はどんな無双配信をしているんだ?」
「オーソドックスな無双配信だとゴブリン辺りが妥当ですかね。さすがにスライムぐらいでは視聴者さんたちにとって目新しさがないですから」
なるほど、目新しさか。
だとしたらちょうどいい。
「だったら俺しかできない無双配信をしよう」
成瀬さんは「どういうことですか?」と訊いてくる。
「そのままの意味だ。どうやらこの草原エリアの一角には、他の魔物よりも格段に強い魔物が存在している。そいつを倒す無双配信をすれば再生数も稼げるだろ」
「なあなあ、ケン。それってこの奥の地下空洞から感じる気配のことか? せやけど、この気配の感じからして並の魔物とちゃうで」
エリーは俺の上空を旋回しながらたずねてくる。
「さすがだ、エリー。そうだよ、おそらくイレギュラーだな。強さからすれば協会に現れた奴よりも格下だが、探索者たちに見つからないように慎重に気配を断って行動しているところを見ると、アースガルドにも存在していたあのゴブリンだな」
「え? この世界にもあの手のゴブリンがおるんか? そりゃあ、凄いな」
エリーは驚いたが、一方の成瀬さんは「何のゴブリンがいるんですか?」と質問してくる。
「説明は面倒だ。実際に見たほうが早い」
そうこうしている間に、初配信の時間になった。
俺専用のドローンが配信モードになり、カメラの上に取り付けられていたセンサーが赤く点滅している。
事前に聞いていた成瀬さんの説明によると、赤く点滅しているのは配信準備が整った合図。
あとはドローンに自分の探索者番号と登録名、そして配信開始と口頭で言えばドローンに搭載されているAI機能ですぐにライブ配信が始められるという。
なので俺はドローンに向かって言い放った。
「探索者番号・12899、登録者・拳児――配信開始!」
「ここら辺かな?」
俺は立ち止まると、大きく伸びをして心身を柔らかくする。
これから俺は人生で初めて「配信」というものをするのだが、不思議と緊張感や不安はなかった。
アースガルドでは大都市において、数百人規模のクレスト教徒の前で武術の演武をしていたりしていたので、たかが鳥のようなドローンに見つめられているぐらいでは何ともない。
「こっちの世界は不思議なもんが多いんやな。こんな鉄の鳥みたいなもんに見られているだけで、こいつの目を通して何百人とか何千人にうちらの行動が盗み見されるっちゅうんやから」
エリーは空中で軽く上下しながら止まっているドローンの真横で飛んでいた。
「え~と、エリーさん。お願いですから起動中のドローンには触らないでくださいね。さすがに危ないですから」
そう言ったのは俺と同じく立ち止まった成瀬さんだ。
「ずっと気になっていたんだが、どうして君までここにいるんだ?」
俺は成瀬さんにたずねる。
成瀬さんは白と青を基調とした迷宮騎士甲冑をまとい、その下には動きやすいスカートを穿いていた。
「決まっているじゃないですか。見取り稽古です」
成瀬さんは俺のほうに顔を向けると、当たり前ですとばかりに答える。
見取り稽古とは、武術の世界で相手の技を文字通り見る稽古だ。
優れた武術の使い手の稽古はただ見るだけでも非常に参考になるため、クレスト教徒の武闘僧見習いもよく自分の師匠や兄弟子たちの稽古を見ることから始まる。
俺も最初はそうだった。
そういう地道な積み重ねが、やがて自分の技を磨くときに重要になるのだ。
そしてそれはこの世界でも同じらしい。
「お爺さまから言われたのもそうですが、私自身が拳児さんの技をもっとよく見たいんです」
拳児か。
俺は自分の名前を心中で反芻する。
拳児というのはこの世界で使っていた名前であり、俺の本名は限りなく似ているがケンだ。
なのでほとんどの記憶を取り戻している今となっては、本名のケン・ジーク・ブラフマンを名乗ろうとしていたのだが、成瀬会長からストップがかかった。
俺の見た目は、成瀬さんや成瀬会長と同じく日本人という人種に似ている。
しかし、ケン・ジーク・ブラフマンという名前は日本人にはあり得ないという。
なのでこの世界にいる間は本名は隠したほうがいいと言われた。
俺はこの世界に確固たる身分が存在しないため、半ば有名になってしまった俺の素性を詮索されないためという意味合いもあるらしい。
なので話し合った結果、俺はこの世界で亮二さんから与えられた「拳児」という名前で通すことにした。
そしてダンジョン・ライブに登録したチャンネル名もこの名前にしようとしたのだが、できるだけ多くの人にわかりやすく親しみやすいように「ケンジ」としたのだ。
ただ、ケンジchではあまりにも簡素すぎるので、そのものずばりチャンネル名は「元荷物持ち・ケンジch」で登録したのである。
その初配信が今日であり、初配信の内容はこの草原エリアを中心に無双配信を行う。
「うん……まあ、そう言うのなら仕方がない。だが、邪魔だけはしないでくれよ。あとよほどのことがない限り俺は助けないから、自分の身は自分で守ること。君は素人じゃないんだからな」
「もちろんです。私も伊達にA級探索者じゃありませんから」
確かに成瀬さんぐらいの実力の持ち主なら、この草原エリアを根城にしている魔物程度ならどうということはないだろう。
「それよりも拳児さんのほうはどうなんですか? 今から初配信なんですけど緊張とはあります?」
「ない」
俺は堂々と本音を伝えた。
「むしろ事前のサムネイル作りや告知作業のほうが面倒だった。あんなことは毎度なくする君たち探索配信者は立派なもんだ。尊敬するよ」
これも嘘偽りのない本音だった。
俺はスマホを持っていないのでSNSでの告知はしていないが、探索配信者たちは配信に必要なことなら何でもしているという。
「よければ今後は私も手伝いますよ。その代わり、私に【聖気練武】の手ほどきをしてください」
「君の師匠は成瀬会長じゃないのか?」
「そうなんですけど、お爺さまからも拳児さんを新たに師匠としてお願いしてみろと言われまして」
「俺はずっとこの世界にいるつもりはないぞ」
そうである。
俺の目的は自分が生まれた世界――アースガルドに帰ること。
そのためには、俺がこの地球に転移してきた経緯を知らなければならない。
おそらく、そのカギを握っているのが魔王ニーズヘッドだ。
俺は確かにアースガルドで魔王ニーズヘッドを追い詰めた。
けれども、確実に仕留めたときの記憶がない。
これがただの記憶の欠如だけならいいのだが、俺とエリーがこの地球という異世界に転移してきたことを踏まえると、魔王ニーズヘッドが今際のさいに最後の抵抗をした可能性があった。
それは自分の魂もろとも、あの闘いの中心にいた者たち――すなわち俺とエリーを地球という異世界に転移させたのだ。
魔王ニーズヘッドは過去にクレスト聖教会の設立者である、リンネ・ジオゲネス・クレストをこの地球に転移させた可能性があった。
だとすると、今度は自分の魂ごと俺たちを地球に転移させた話は十分にあり得る。
ならば俺とエリーが再びアースガルドに帰るためには、この地球に転移してきたと思われる魔王ニーズヘッドを探し出す必要があった。
とはいえ、今はまだ何の情報もない。
成瀬会長は俺たちの帰還に協力してくれると約束してくれたものの、そのすべての行為に甘えるわけにはいかない。
まず何と言っても生活費だ。
それなりの知名度があったアースガルドならばともかく、この地球では俺に与えられていたクレスト聖教会の〈大拳聖〉の称号など何の役にも立たない。
そうなると自分の食い扶持は自分で稼ぐ必要がある。
魔王ニーズヘッドの情報を集めるのは、ひとまず経済的に安定してからでも遅くはないだろう。
いや、むしろこの地球ではそれが必要不可欠だと判断した。
だからこそ、俺は成瀬さんにも協力してもらってダンジョン・ライブに自身のチャンネルを開設したのである。
などと思っていると、成瀬さんが「拳児さんの気持ちもわかります」と言った。
「自分が生まれた世界とは違う世界で生きているのは色々と思うところがあるでしょう。ですので、私も出来る限り拳児さんたちが元の世界に帰れる手助けをいたします。もちろん、今日の初配信のサポートも任せてください」
成瀬さんは自身の胸を軽く叩いた。
「ありがとう、成瀬さん。そう言ってくれると大いに助かる」
「では、早速ですけど初配信を始めましょうか。時間的にもあらかじめ告知した時間に近いですし」
成瀬さんは腕時計で時間を確認する。
「それで拳児さんの初配信なんですけど、内容的には無双配信というカテゴリになります。読んで字の如く、魔物相手に圧倒的な力で無双する配信です」
「ああ、それはわかっている」
俺がうなずくと、成瀬さんはニコリと笑った。
「拳児さんの実力ならこの辺りの魔物相手だと楽勝ですよ。この草原エリアはスライムやゴブリン、あとはトロールやオークといった低級から中級の魔物しかいませんので」
「他の探索者はどんな無双配信をしているんだ?」
「オーソドックスな無双配信だとゴブリン辺りが妥当ですかね。さすがにスライムぐらいでは視聴者さんたちにとって目新しさがないですから」
なるほど、目新しさか。
だとしたらちょうどいい。
「だったら俺しかできない無双配信をしよう」
成瀬さんは「どういうことですか?」と訊いてくる。
「そのままの意味だ。どうやらこの草原エリアの一角には、他の魔物よりも格段に強い魔物が存在している。そいつを倒す無双配信をすれば再生数も稼げるだろ」
「なあなあ、ケン。それってこの奥の地下空洞から感じる気配のことか? せやけど、この気配の感じからして並の魔物とちゃうで」
エリーは俺の上空を旋回しながらたずねてくる。
「さすがだ、エリー。そうだよ、おそらくイレギュラーだな。強さからすれば協会に現れた奴よりも格下だが、探索者たちに見つからないように慎重に気配を断って行動しているところを見ると、アースガルドにも存在していたあのゴブリンだな」
「え? この世界にもあの手のゴブリンがおるんか? そりゃあ、凄いな」
エリーは驚いたが、一方の成瀬さんは「何のゴブリンがいるんですか?」と質問してくる。
「説明は面倒だ。実際に見たほうが早い」
そうこうしている間に、初配信の時間になった。
俺専用のドローンが配信モードになり、カメラの上に取り付けられていたセンサーが赤く点滅している。
事前に聞いていた成瀬さんの説明によると、赤く点滅しているのは配信準備が整った合図。
あとはドローンに自分の探索者番号と登録名、そして配信開始と口頭で言えばドローンに搭載されているAI機能ですぐにライブ配信が始められるという。
なので俺はドローンに向かって言い放った。
「探索者番号・12899、登録者・拳児――配信開始!」
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