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第四十八話 闇夜の行動
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翡翠館の敷地内に潜入した俺とアリシアは、闇夜に慣れた目で周囲の様子を窺いながら小まめに移動していた。
幸いにも翡翠館の中庭や裏庭には、1流の庭師が手掛けただろう庭園用の茂みや築山がいくつもある。
さすがは花街の頂点に立つ妓楼だ。
これならば2人の人間が隠れる場所には事欠かない。
「……それにしても、思ったより見張りの人間がいないね」
裏庭の一角にある茂みの中に隠れていると、俺の隣にいたアリシアが声を押し殺して言った。
「花街全体が盛り上がるほどの祝い事の最中だからな。大方、見張りの人間も警戒を怠っているんだろう……むしろ好都合だ」
俺は下丹田で精気を練り上げると、その精気を両目に集中して〈龍眼〉を発動させた。
その〈龍眼〉で辺りを見渡す。
周囲は普段の目で見たときと同じ暗闇しか見えない。
どうやら目的のモノは近くにはないようだ。
「龍信、しばらくしたらまた場所を移動しましょう。ここからだと龍信が精気を込めた石が見えないもの」
俺はアリシアへと顔を向けた。
アリシアは俺と同じ〈龍眼〉を発動させた状態になっている。
〈龍眼〉も完全に自分の技にしたようだな。
俺はアリシアの身体を治してから一緒に旅をするようになったあと、道中に暇な時間を見つけてはアリシアに〈精気練武〉を教えていた。
異国人でありながらもアリシアは〈精気練武〉の素質があり、俺がコツを教えるとメキメキと上達していったのだ。
もちろん、すべての〈精気練武〉を修得したわけではない。
しかし、そこは実戦経験豊富な元勇者とやらである。
最初から精気を練り上げる感覚を身につけていたこともあって、すぐにアリシアは複数の〈精気練武〉を修得した。
そんなアリシアが今のところ修得したのは、
〈発剄〉――精気を肉体や武器の一部に集中して攻撃力を高める。
〈聴剄〉――精気を一定の範囲内に広げて察知力を上げる。
〈気殺〉――精気を完全に消して気配を断つことができる。
〈周天〉――精気を増幅させて普段の数倍から十数倍の力を出せるようになる。
〈龍眼〉――精気を両目に集中させることで、普段は見えない色々なモノが見えるようになる。
この5つだった。
正直なところ、これだけでも道士としては十分すぎるくらいだ。
はっきり言ってこのまま修行を続けていけば、生魂の状態になってあの〈宝貝〉の実が成っている神仙界へ行けるほど覚醒するかもしれない。
事実、アリシアが修得した〈精気練武〉の練度は抜群だった。
これはアリシアに武術を教えた師匠が優れていたのだろう。
呼吸法にともなう精気の練り上げ方から、その練り上げた精気を肉体や武器の一部に集中させる〈発剄〉。
精気を一定の範囲に広げて人間や妖魔の場所を察知したりする〈聴剄〉などの基礎は、すべて祖国で出会った武術の師匠から教わったらしい。
だが、アリシアが最初に身につけていたのはこの2つだけだったため、俺はこの東安に来るまでにその他の〈精気練武〉を一通り教えてみた。
するとアリシアは〈気殺〉、〈周天〉、〈龍眼〉の3つの才能を短時間で見事に開花させたのだ。
欲を言えば〈化剄〉、〈硬身功〉、〈箭疾歩〉なども完全に使えると戦闘にはとても有利になる。
けれども、こればかりは本人の素質も絡んでくるので仕方ない。
それでも気配を完全に殺しながら移動する〈気殺〉や、見張りたちの動向を遠くからでも把握できる〈聴剄〉の技術は及第点。
そして他の〈精気練武〉よりも少し練度が低かった〈龍眼〉も、魔王という倒すべき相手を強く認識したことで力量が上がったのだろう。
ここにきて及第点を与えられるほど〈龍眼〉の力が向上したのだ。
俺はアリシアから目線を外し、再び周囲を見渡した。
確かにもう一度だけ確認してみたが、俺の〈龍眼〉でも精気を込めた小石はどこにも見えない。
「思いのほか春花も手間取っているのかもな。いくら同じような構造の妓楼で商売した経験があったとはいえ、内部までそっくりだとは限らない」
そうね、とアリシアは同意した。
「でも、本音を言うとそんなことは関係なしに今すぐ建物の中に踏み込みたい。だけど、またあの用心棒たちに邪魔をされると厄介だもの。できれば魔王が1人になる場所を知ったほうがいいわよね」
俺はこくりと頷いた。
「ああ、そのほうが余計な散策や見張りの人間に邪魔をされずに魔王の元へ最短で行けるからな」
アリシアの焦る気持ちは痛いほど分かる。
しかし、ここは我慢するのが得策だろう。
まずは目的のモノを見つけるべきだ。
だからこそ俺たちは〈気殺〉を使いながら敷地内をこまめに移動し、身を潜めては〈龍眼〉を使って周囲を確認していたのである。
すべては目的のモノ――春花からの伝言を受け取るために他ならない。
俺はあらかじめ春花に精気を込めた小石を渡しており、紅玉がいる場所を特定した紙片を巻きつけるように仕事を頼んでいた。
あとは春花が中庭でも裏庭でも適当な場所に小石を投げ放ってくれれば、俺たちは〈龍眼〉を使って小石の場所を見つけて拾えばいい。
その後は小石に巻きつけてある紙片の中身を確認し、魔王が憑依している紅玉の元へ素早く最短距離で移動するのだ。
そして魔王がその場所にいればアリシアと協力して倒す。
いなければ魔王が来るまで〈気殺〉の状態で待つ。
どちらにせよ、まずは春花からの伝言を待たなくてはならなかった。
どれぐらい経ったときだろうか。
俺とアリシアが別の場所へ移動しようとしたときだ。
遠くのほうにあった建物の窓が開くと、窓越しに中から庭に向かって何かが投げ込まれた。
まさか、と俺は〈龍眼〉で確認する。
「龍信!」
直後、俺と同じ〈龍眼〉を使ったアリシアが叫んだ。
「――――ッ!」
俺は瞬時にアリシアの口を自分の手で塞ぐ。
そこでアリシアも気づいたのだろう。
無意識にとはいえ、誰かに聞こえてしまうほどの大声を上げたことに。
やがて周囲の気配が何も変わらなかったため、俺はアリシアの口からそっと手を離した。
「ご、ごめん……」
アリシアは申し訳なさそうに謝罪してくる。
誰にも声を聞かれていなかったから良かったものの、もしも自分の声が誰かに聞こえていたら一騒動になると思ったのだろう。
「まあ、気にするな。こうして誰にも聞かれずに済んだから良かったじゃないか」
それよりも、と俺は庭に投げ込まれた何かの場所に顔を向ける。
間違いない。
暗闇の中でもはっきりと黄金色の小さな光を放っている。
俺が春花に渡した精気を込めた小石だ。
「アリシア、ひとまずあれを拾いに行くぞ。こうして外に投げ込まれたということは、きっと春花は魔王の居場所を突き止めたんだ」
直後、俺たちはその場から小石まで迅速に移動した。
そのまま建物内から漏れている灯りがある場所まで行って中身を確認する。
「……魔王はこの建物の3階にいるのね」
「正確には魔王が憑依している紅玉の個室だな」
紙片には簡単だが建物の見取り図と、紅玉の個室がある場所と扉の特徴などが筆書きされている。
だが、それだけで十分だった。
さすがは春花だ。
俺たちから頼んだこととはいえ、この短時間でよくここまで調べてくれたことには感謝しかない。
「よし、行くぞ」
「うん」
俺たちは意を決すると、人気のない場所の窓を開けて建物の中へと侵入した。
しかし、このときの俺は不覚にも気づかなかった。
俺たちが建物の中に入ったあと、裏庭の一角に強烈な殺意と気配を殺した黒い影があったことに――。
幸いにも翡翠館の中庭や裏庭には、1流の庭師が手掛けただろう庭園用の茂みや築山がいくつもある。
さすがは花街の頂点に立つ妓楼だ。
これならば2人の人間が隠れる場所には事欠かない。
「……それにしても、思ったより見張りの人間がいないね」
裏庭の一角にある茂みの中に隠れていると、俺の隣にいたアリシアが声を押し殺して言った。
「花街全体が盛り上がるほどの祝い事の最中だからな。大方、見張りの人間も警戒を怠っているんだろう……むしろ好都合だ」
俺は下丹田で精気を練り上げると、その精気を両目に集中して〈龍眼〉を発動させた。
その〈龍眼〉で辺りを見渡す。
周囲は普段の目で見たときと同じ暗闇しか見えない。
どうやら目的のモノは近くにはないようだ。
「龍信、しばらくしたらまた場所を移動しましょう。ここからだと龍信が精気を込めた石が見えないもの」
俺はアリシアへと顔を向けた。
アリシアは俺と同じ〈龍眼〉を発動させた状態になっている。
〈龍眼〉も完全に自分の技にしたようだな。
俺はアリシアの身体を治してから一緒に旅をするようになったあと、道中に暇な時間を見つけてはアリシアに〈精気練武〉を教えていた。
異国人でありながらもアリシアは〈精気練武〉の素質があり、俺がコツを教えるとメキメキと上達していったのだ。
もちろん、すべての〈精気練武〉を修得したわけではない。
しかし、そこは実戦経験豊富な元勇者とやらである。
最初から精気を練り上げる感覚を身につけていたこともあって、すぐにアリシアは複数の〈精気練武〉を修得した。
そんなアリシアが今のところ修得したのは、
〈発剄〉――精気を肉体や武器の一部に集中して攻撃力を高める。
〈聴剄〉――精気を一定の範囲内に広げて察知力を上げる。
〈気殺〉――精気を完全に消して気配を断つことができる。
〈周天〉――精気を増幅させて普段の数倍から十数倍の力を出せるようになる。
〈龍眼〉――精気を両目に集中させることで、普段は見えない色々なモノが見えるようになる。
この5つだった。
正直なところ、これだけでも道士としては十分すぎるくらいだ。
はっきり言ってこのまま修行を続けていけば、生魂の状態になってあの〈宝貝〉の実が成っている神仙界へ行けるほど覚醒するかもしれない。
事実、アリシアが修得した〈精気練武〉の練度は抜群だった。
これはアリシアに武術を教えた師匠が優れていたのだろう。
呼吸法にともなう精気の練り上げ方から、その練り上げた精気を肉体や武器の一部に集中させる〈発剄〉。
精気を一定の範囲に広げて人間や妖魔の場所を察知したりする〈聴剄〉などの基礎は、すべて祖国で出会った武術の師匠から教わったらしい。
だが、アリシアが最初に身につけていたのはこの2つだけだったため、俺はこの東安に来るまでにその他の〈精気練武〉を一通り教えてみた。
するとアリシアは〈気殺〉、〈周天〉、〈龍眼〉の3つの才能を短時間で見事に開花させたのだ。
欲を言えば〈化剄〉、〈硬身功〉、〈箭疾歩〉なども完全に使えると戦闘にはとても有利になる。
けれども、こればかりは本人の素質も絡んでくるので仕方ない。
それでも気配を完全に殺しながら移動する〈気殺〉や、見張りたちの動向を遠くからでも把握できる〈聴剄〉の技術は及第点。
そして他の〈精気練武〉よりも少し練度が低かった〈龍眼〉も、魔王という倒すべき相手を強く認識したことで力量が上がったのだろう。
ここにきて及第点を与えられるほど〈龍眼〉の力が向上したのだ。
俺はアリシアから目線を外し、再び周囲を見渡した。
確かにもう一度だけ確認してみたが、俺の〈龍眼〉でも精気を込めた小石はどこにも見えない。
「思いのほか春花も手間取っているのかもな。いくら同じような構造の妓楼で商売した経験があったとはいえ、内部までそっくりだとは限らない」
そうね、とアリシアは同意した。
「でも、本音を言うとそんなことは関係なしに今すぐ建物の中に踏み込みたい。だけど、またあの用心棒たちに邪魔をされると厄介だもの。できれば魔王が1人になる場所を知ったほうがいいわよね」
俺はこくりと頷いた。
「ああ、そのほうが余計な散策や見張りの人間に邪魔をされずに魔王の元へ最短で行けるからな」
アリシアの焦る気持ちは痛いほど分かる。
しかし、ここは我慢するのが得策だろう。
まずは目的のモノを見つけるべきだ。
だからこそ俺たちは〈気殺〉を使いながら敷地内をこまめに移動し、身を潜めては〈龍眼〉を使って周囲を確認していたのである。
すべては目的のモノ――春花からの伝言を受け取るために他ならない。
俺はあらかじめ春花に精気を込めた小石を渡しており、紅玉がいる場所を特定した紙片を巻きつけるように仕事を頼んでいた。
あとは春花が中庭でも裏庭でも適当な場所に小石を投げ放ってくれれば、俺たちは〈龍眼〉を使って小石の場所を見つけて拾えばいい。
その後は小石に巻きつけてある紙片の中身を確認し、魔王が憑依している紅玉の元へ素早く最短距離で移動するのだ。
そして魔王がその場所にいればアリシアと協力して倒す。
いなければ魔王が来るまで〈気殺〉の状態で待つ。
どちらにせよ、まずは春花からの伝言を待たなくてはならなかった。
どれぐらい経ったときだろうか。
俺とアリシアが別の場所へ移動しようとしたときだ。
遠くのほうにあった建物の窓が開くと、窓越しに中から庭に向かって何かが投げ込まれた。
まさか、と俺は〈龍眼〉で確認する。
「龍信!」
直後、俺と同じ〈龍眼〉を使ったアリシアが叫んだ。
「――――ッ!」
俺は瞬時にアリシアの口を自分の手で塞ぐ。
そこでアリシアも気づいたのだろう。
無意識にとはいえ、誰かに聞こえてしまうほどの大声を上げたことに。
やがて周囲の気配が何も変わらなかったため、俺はアリシアの口からそっと手を離した。
「ご、ごめん……」
アリシアは申し訳なさそうに謝罪してくる。
誰にも声を聞かれていなかったから良かったものの、もしも自分の声が誰かに聞こえていたら一騒動になると思ったのだろう。
「まあ、気にするな。こうして誰にも聞かれずに済んだから良かったじゃないか」
それよりも、と俺は庭に投げ込まれた何かの場所に顔を向ける。
間違いない。
暗闇の中でもはっきりと黄金色の小さな光を放っている。
俺が春花に渡した精気を込めた小石だ。
「アリシア、ひとまずあれを拾いに行くぞ。こうして外に投げ込まれたということは、きっと春花は魔王の居場所を突き止めたんだ」
直後、俺たちはその場から小石まで迅速に移動した。
そのまま建物内から漏れている灯りがある場所まで行って中身を確認する。
「……魔王はこの建物の3階にいるのね」
「正確には魔王が憑依している紅玉の個室だな」
紙片には簡単だが建物の見取り図と、紅玉の個室がある場所と扉の特徴などが筆書きされている。
だが、それだけで十分だった。
さすがは春花だ。
俺たちから頼んだこととはいえ、この短時間でよくここまで調べてくれたことには感謝しかない。
「よし、行くぞ」
「うん」
俺たちは意を決すると、人気のない場所の窓を開けて建物の中へと侵入した。
しかし、このときの俺は不覚にも気づかなかった。
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