【完結】追放された実は最強道士だった俺、異国の元勇者の美剣女と出会ったことで、皇帝すらも認めるほどまで成り上がる

岡崎 剛柔

文字の大きさ
上 下
40 / 67

第四十話   魔王の手掛かり

しおりを挟む
「それで、俺に何を都合して欲しい。金か? 物か? それとも――」

「女か、なんて言わないでくださいよ。見ての通り俺には女の連れがいますし、そもそも欲しくもありません」

 景炎けいえんさんは俺を見て、「若いのに珍しいな」とせせら笑う。

「それとも、お前さんは男色の気か女装の趣味でもあるのかな? 女の間で男装するのは結構流行っているが、たまに男の中でも女装する趣味に目覚める奴がいるからな。いいぜ、お望みならそっち関係のかつらや服も用意してやるよ」

 違います、と俺は強く否定した。

「俺たちが欲しいのは情報です。聞いたところによると、この東安とうあんでは血生臭い事件が色々と起こっているそうですね? その事件について教えて欲しいんです」

「おいおい、嘘だろ。まさか、この東安とうあんで起こっている犯罪をすべて教えて欲しいなんて言い出すんじゃないだろうな? ここは何百万人も暮らしている王都の東安とうあんだぞ? 毎日、一体どれぐらいの犯罪が起こっていると思う」

「もちろん、それは重々じゅうじゅう承知しょうちしています。その中でも特に変わった猟奇的りょうきてきな事件について教えていただければ、と」

 景炎けいえんさんは卓子テーブルに片肘をついて「たとえば?」といてくる。

 俺は隣に座っているアリシアへと顔を向けた。

 ここから先は、俺よりも事情をよく知るアリシアが適任だ。

 アリシアは俺を見てうなずくと、そのまま景炎けいえんさんへと顔を向ける。

「殺人事件……それも、殺された怪事件はありますか?」

 アリシアの問いに、ピクリと景炎けいえんさんの片眉かたまゆが動いた。

 どうやら心当たりがありそうだ。

 ――体内から血を吸われて殺される。

 俺もアリシアから初めて聞いたときは耳を疑った。

 アリシアが倒すべき魔王という妖魔は、人間に憑依ひょういすると同じ人間の生き血を吸うという特徴があるらしい。

 しかも生き血を吸えば吸うほど力が増していき、そればかりか自分の血を武器とするほどの凄まじい力を発揮はっきしていたという。

 それゆえ、魔王がいる場所には血を吸われて殺される怪事件が起こる。

 アリシアは自分が知っていたその情報を頼りに、少しずつこの華秦国かしんこくの言葉を覚えながら1年を掛けて旅をしていたというのだ。

 やがて景炎けいえんさんは大きなため息を吐いた。

「さっきも言ったが、ここは王都の東安とうあんだ。それこそ殺人事件なんて毎日のようにどこかで起こっている。些細ささい痴話喧嘩ちわげんか痴情ちじょうのもつれ、武術家同士の決闘、金の貸し借りなんかの色々な理由でな……ただ、1年前くらいからポツポツと奇妙な殺人事件がそれらに交じって表れてきた」
 
 景炎けいえんさんは複雑な顔で言葉を続ける。

「そこの異国人の嬢ちゃんが言ったような、身体から血を吸われて殺されるという異常な殺人事件だ……いや、あまりにも怪奇すぎるということで、犯人は人間じゃなくて妖魔の仕業だと噂されている。まあ、役人や街卒がいそつ(警察官)が調べてないだけなんだがな」

「え? 役人や街卒がいそつ(警察官)は調べてないんですか?」

 王都である東安とうあんは、言わずと知れた皇帝のお膝元ひざもとである。

 当然ながら街の治安維持ちあんいじに努める、役人や街卒がいそつ(警察官)の実力や行動力も他の街の連中とは雲泥うんでいの差のはずだ。

 そのような人間たちが、殺人事件の犯人を調べないことなどあるのだろうか。

「他の街では考えられないことだろうが、この東安とうあんに限ってはある。いや、厳密げんみつに言うと調べたくても深く調べられないといったところだ」

 俺たち3人は頭上に疑問符ぎもんふを浮かべた。

 景炎けいえんさんの言っている意味が分からない。

彩花さいかだ。この街の彩花さいかで起こった事件で特に殺人なんかの重い事件ほど、役人や街卒がいそつ(警察官)も深く調べられない」

彩花さいかというのは花街はなまちの名前ですよね?」

「何だ知っているのか。そうだ、この華秦国かしんこく最大の男の楽園だよ」

 彩花さいかの名前は俺も知っていた。

 水連すいれんさんから聞いていた東安とうあんで血生臭い事件が起きている場所というのが、その彩花さいかという花街はなまちのことだったからだ。

 だが、その花街はなまちの詳しいことは水連すいれんさんも分からなかったので、こうして〈南華なんか十四行じゅうよんこう〉の茶碗陣ちゃわんじんを教えてくれて、東安とうあんの裏事情に精通している人間と会えるような段取りをしてくれたのである。

 なので、その人間と会えばすぐに俺たちは事件について分かると思っていた。

 ところが話を聞くと、どうもそう簡単なことではなさそうだ。

「どうして花街はなまちで起こった殺人事件を、役人や街卒がいそつ(警察官)は調べられないんですか?」

 景炎けいえんさんは周囲を警戒しながら小声で言った。

彩花さいかを取り仕切っているのが〈三猿衆さんえんしゅう〉だからだ」

?」

「ああ、3匹の猿と書いて〈三猿衆さんえんしゅう〉という」

 そのとき、俺はハッと気づいた。

見猿みざる、言わざる、聞かざる三猿さんえんのことですか?」

「そうだ……本来の意味とは違うが、彩花さいかの評判が落ちるような殺人事件なんかは「見るな・言うな・聞くな」と〈三猿衆さんえんしゅう〉が決めたことで、役人や街卒がいそつ(警察官)なんかもそういったたぐいの事件は花街はなまちの中では調べられない。まったく情報が手に入らないことに加え、それこそ〈三猿衆さんえんしゅう〉が犯人をすぐに見つけて自分たちで処罰するそうだ」

 ちなみに〈三猿衆さんえんしゅう〉とは、絶大な権力で彩花さいかを取り仕切っている3人の妓主ぎぬしたちと、その子飼いの武装集団を指す言葉だという。

「でも、何でその〈三猿衆さんえんしゅう〉とやらはそんな変な取り決めをしたんやろうな。自分たちの縄張りで殺人事件なんて起きたら、普通は役人や街卒がいそつ(警察官)に任せるもんやろ」

 春花しゅんかの疑問はもっともだった。

 普通ならば、専門である役人や街卒がいそつ(警察官)に事件の解決を任せるはずだ。

「この取り決めだって大昔からあったわけじゃない。それこそ、身体から血を吸われて殺される殺人事件が起こった辺りから、いきなり〈三猿衆さんえんしゅう〉が花街はなまち全体に裏で伝えたことらしい。しかもどうやら、その取り決めには1人の妓女ぎじょが関係しているって裏の情報屋たちの間ではもっぱらの噂だ」

妓女ぎじょ?」

 俺たち3人はほぼ同時に声を上げた。

 途端に景炎けいえんさんは慌てふためき、「馬鹿、声が大きい」と立てた人差し指を自分の口に当てる。

「〈南華なんか十四行じゅうよんこう〉の紹介だから教えてやるけどな、その〈三猿衆さんえんしゅう〉の1人が取り仕切る妓楼ぎろう紅玉こうぎょくという名前の妓女ぎじょがいる。どうやら、この紅玉こうぎょくがこの取り決めに関係しているそうなんだ」

 景炎けいえんさんは話を続ける。

「それだけじゃない。実はこの紅玉こうぎょくこそ事件の犯人じゃないかという噂もある」

 俺たち――特にアリシアは大きく身を乗り出した。

「理由はこの紅玉こうぎょくという妓女ぎじょ彩花さいかに現れた1年前から、身体から血を吸われて殺される奇妙な殺人事件が起こり始めたことと、自分から身売りしてきたにもかかわらずあっという間に大口の顧客こきゃくを多く抱えて、一気に彩花さいか最大の妓楼ぎろう――翡翠館ひすいかんの頂点に立ったことで〈三猿衆さんえんしゅう〉にも意見できる立場になったこと」

 そして、と景炎けいえんさんはごくりと生唾なまつばを飲み込んだ。

「実は……この紅玉こうぎょくが深夜に道端で、殺された人間の血をすすっていたのを見たって言う奴が結構いたんだ。ただしこれはまだ紅玉こうぎょくが名を上げる前だったときの噂でよ。今ではそんな噂を立てる奴は1人もいない。〈三猿衆さんえんしゅう〉にバレたら殺されるだけじゃ済まないからな」

 俺は話を聞くなり、再びアリシアに視線を向けた。

 アリシアは「もしかしたら」と表情で答えている。

 俺も同じことを考えた。

 その紅玉こうぎょくという妓女ぎじょに魔王が憑依ひょういしている可能性が高い。

 だとしたら、あとはやることは1つだ。

「よし、今から翡翠館ひすいかんに行ってみよう。そして紅玉こうぎょくという妓女ぎじょに会って、その妓女ぎじょが俺たちが探している奴かどうか確かめるんだ」

「そうね。それが確実だわ」

「よっしゃあ、何かよう分からんが善は急げっちゅうことやな」 

 と、俺たちが立ち上がろうとしたときだ。

「待て、お前ら。いくら何でも、そんな簡単に紅玉こうぎょくに会えるわけないだろ。今の紅玉こうぎょく花街はなまちの頂点に立っている妓女ぎじょなんだ。それこそ、ただ会うだけでも目玉が飛び出るほどの金が要るんだぞ」

 確かに、そんな位の高い妓女ぎじょに会うためにはとてつもない金が必要になってくるだろう。

「それに異国人の嬢ちゃんは当たり前だが、そっちの幼い嬢ちゃんも妓楼ぎろうには入れず門前払いを食らうのがオチだ。妓楼ぎろうは基本的に女の客などまったく受けつけないし、ましてや子供なんか相手にしない」

「うちはこれでも18やで」

 そうである。

 春花しゅんかは最初こそ18歳とは思えない背丈と容姿をした少年に見えたが、今はどこからどう見ても少女に見える上衣とスカート穿いている。

 ただし、さすがに18歳には見えない。

 景炎けいえんさんもそうだったのだろう。

 食い入るように春花しゅんかを見つめる。

「ほ、本当か……いやいや、どちらにせよ何か特別なことでもない限り、女たちが翡翠館ひすいかんに入るのは無理だ。入れるのはそこの兄ちゃんぐらいだよ。それも信じられない大金を持っていることが前提条件でな」

 う~ん、と俺は両腕を組んだ。

「金のことはおそらく何とかなる。俺たちには水連すいれんさんからもらった証文手形しょうもんてがたがあるからな。その妓女ぎじょに一度だけ会うぐらいの金はあるだろう。でも、問題なのはアリシアが妓楼ぎろうに入れないことだ。アリシアに実際に見て確認してもらわないことには、その妓女ぎじょが目的の魔王なのか分からない」

 さて、どうするか。

 俺とアリシアが困った顔をすると、「いい案があるで」と春花しゅんかが言った。

「女がアカンのなら男になればええやないか」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

勇者パーティー追放された解呪師、お迎えの死神少女とうっかりキスして最強の力に覚醒!? この力で10年前、僕のすべてを奪った犯人へ復讐します。

カズマ・ユキヒロ
ファンタジー
解呪師マモル・フジタニは追放された。 伝説の武器の封印を解いたあとで、勇者パーティーに裏切られて。 深い傷と毒で、死を待つばかりとなったマモル。 しかし。 お迎えにきた死神少女との『うっかりキス』が、マモルを変えた。 伝説の武器の封印を解いたとき、体内に取り込んでいた『いにしえの勇者パーティー』の力。 その無敵の力が異種族異性とのキスで覚醒、最強となったのだ。 一方で。 愚かな勇者たちは、魔王に呪いを受けてしまう。 死へのタイムリミットまでは、あと72時間。 マモル追放をなげいても、もう遅かった。 マモルは、手にした最強の『力』を使い。 人助けや、死神助けをしながら。 10年前、己のすべてを奪った犯人への復讐を目指す。 これは、過去の復讐に燃える男が。 死神少女とともに、失ったはずの幼なじみや妹を取り戻しながら。 結果的に世界を救ってしまう、そんな物語。

俺だけ2つスキルを持っていたので異端認定されました

七鳳
ファンタジー
いいね&お気に入り登録&感想頂けると励みになります。 世界には生まれた瞬間に 「1人1つのオリジナルスキル」 が与えられる。 それが、この世界の 絶対のルール だった。 そんな中で主人公だけがスキルを2つ持ってしまっていた。 異端認定された主人公は様々な苦難を乗り越えながら、世界に復讐を決意する。 ※1話毎の文字数少なめで、不定期で更新の予定です。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

処理中です...