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第14章 Sin fin

第428話 人妻最高!!

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連日で訪問した黒龍王の妻子たちに、イスラの民の思考は同族よりも他種族の魅力に取りつかれている様だった。
とある木賃宿に併設されている食堂の片隅で食事をしている男たちは人妻談議で盛り上がっていた。


住人A: やっぱエルフはええなぁ。なんたって一番美人だったしよぉ、あんなエルフと・・・ええなぁ。
住人B: 確かにぃあの乳には埋もれてみたいなぁ・・・
住人A: だろうぉ!! ずっと揉んでたいよなぁ。
兵士A: 馬鹿! 嫁にするなら黒龍王様の同族で氷の魔法使い様のような魔法を使える女に決まってるだろうに!!
兵士B: 確かに、あの人もデカかったなぁ。
冒険者A: 待て待て、嫁となると可愛さが一番だ。俺は桃色の奥さんみたいな人がいいな。
冒険者B: お前らデカければだれでも良いのかよ。
「「「当り前だ!!」」」
全員が叫んだ。

冒険者A: デカさこそ至上であり至高なのだ。お前は無いのが好きなのかよ?
冒険者B: そりゃ俺だってあった方が良いさ。
冒険者A: やっぱ、桃色の巨乳で決まりだな。
兵士B: 嫌っ、そうとも限らんぞ。今は平和になったが今後戦争が無いとは限らんからな。俺は獣人を嫁にしたい。
住人B: 戦争かぁ確かにな。だったら俺は鬼っ子が良いなぁ。あの目で睨まれたらもぉ・・・ゾクゾクしてたまらん。
冒険者B: お前ら馬鹿も休み休み言えよ。我らが初代様の乳が一番に決まっているだろう!!
住人A: はぁぁ!? エルフ巨乳に決まってるだろう!!
兵士A: 俺は氷の巨乳魔法使いだ。
兵士B: お前ら見る目が無いよなぁ、銀髪巨乳ケモミミで決まりだ。

結局彼らが話す内容は主観からの好みであり、ミモタイ、ヤリタイ、ヨメニシタイの妄想だ。
そんな会話を後から席に着いた男たちが聞き耳を立てていた。

住人C: あいつら何盛り上がってんだ?
兵士C: 何々? どうやら嫁さんにするならどの奥さんが良いか騒いでるようだ。
住人C: もしかして、黒龍王様の奥さん達を見て感化されたのか? 馬鹿だなぁ・・・
冒険者C: すまん、待ったか? ギルドで長引いてよ。
兵士C: いや、俺らも今から始めるところだ。

住人C: まぁ、確かにぃ、あれだけの綺麗どころは魔剣王様のソレを遥かに上回ってたからなぁ。
「「「うんうん」」」
聞き耳を立てている周りの者たちも同意する者が多かった。

住人C: まぁ、俺は断然シャイニング様だな。なんたって直接会話したからよぉ。
冒険者C: お前のは単に商品の事聞かれただけだろうが。
住人C: 良いじゃねぇか、すっげぇ可愛かったぞ。そしてデカかった!!
冒険者C: 間近で見れたのは確かにうらやましいが・・・俺は何と言ってもジャンドール様だな。角さえ無けりゃ俺らと見た目は変わんねぇし美人だ。
兵士C: そしてデカかったな。
冒険者C: お前、ジャンドール様は俺んだからな。
兵士C: 阿呆、黒龍王様のに決まってんだろう、こんな話がもしも耳に入ったらどうなるか分かってんだろうな!?
冒険者C: 酒の席で奥さんの事を褒めてるだけだぜぇ。
兵士C: てめぇは単にヤリタイだけだろうが。
住人C: それで、お前はどの奥さんが良いんだよ。
兵士C: 俺は氷の魔法使い様か・・・エルフの奥さんと悩んでんだ。
住人C: お前が悩んでどうすんだ。
兵士C: いや、俺は宮廷勤務だからよ、氷の魔法使い様が魔法を使う所を見たんだ。
冒険者C: それで・・・どうだった?
兵士C: やっぱスゲーな魔法は。あっという間に人よりも大きな氷で出来た龍の彫像が五体も出来たからな。
「「おおおっ!!」」
兵士C: もちろん可愛いし美人だ。しかし・・・あの黄金に輝く髪の美しさは捨てがたい。
冒険者C: 何が捨てがたいだ。お前だって遠くから眺めてただけだろうに。
兵士C: うるせぇ。お前たちよりは長く見れたんだ。あぁ俺、宮廷勤務で良かったぁ。


いくつもの酒場や、人混みの話題の多くは自分だったら黒龍王の妻の誰が好きかで盛り上がる男共だった。
そんな男たちを、汚物を見るかの様な冷ややかな目で見ていた女性達も話題の中心は、一緒に同行していた男たちに思いを寄せているのだった。


宮廷侍女: はぁぁ、エルフの騎士様ぁ・・・又来ないかしらぁ・・・
街娘: また言ってるぅ。貴女とあの騎士様じゃ釣り合わないわよ。
宮廷侍女: 良いじゃない、見てるだけで良いんだから。
女冒険者: あんたは誰が良かったのさ。
街娘: 私はぁ・・・教会の人かなぁ・・・
宮廷侍女: 何よ、どういう事ぉ?
街娘: ほら、今教会を作るのに関係者の人が結構滞在してるでしょ? それで私の店にちょくちょく店に来る人が居るの。
女冒険者: へぇ、あたし達を差し置いてあんたが異国の男を先にモノにするつもりかい?
宮廷侍女: 大丈夫よ、どうせ片思いなんだから。
街娘: 違うわ! ちゃんとお話ししてるし、今度食事に誘われてるしぃぃ!!
「「なんでぇぇぇぇ!!」」
女冒険者: やられたぁ・・・渾身の一撃を食らったぜぇ・・・
宮廷侍女: 全くよ。自分だけちゃっかりとまぁ・・・その人の友人を紹介するように言ってよ。
街娘: ええっ・・・一応聞いてみるよ。
女冒険者: あたしのも頼む!!
宮廷侍女: 貴女は獣人だって言ってたじゃない。
女冒険者: あれは仲間にするなら戦力が上がりそうだからだよ。あんただってエルフが良いんだろうに、何で教会関係者なのよ。
宮廷侍女: だって、もう二度と会えない人より手が届く人の方が良いじゃない。
女冒険者: 妥協したんだな。
宮廷侍女: 違うわ、次の恋に希望を託したのよ。ねぇ!?
街娘: ええっ、そう・・・かもね。


兵士A: 俺、今度アポストル様に嫁さん紹介してもらえるように嘆願してみようかなぁ。
住人A: お前、きたねぇ。
冒険者A: ずりーぞ、一人だけ。
兵士B: そん時は俺も一緒にお願いしに行くからな。
住人B: お前ら抜け駆けは許さんぞぉ。
兵士A: いやぁ、役得だよなぁ。
冒険者B: 神様、こいつらに天罰が下りますように・・・
兵士A: 止めろ馬鹿。
冒険者A: 俺も祈ってやる。









それぞれの好きなタイプ
住人A巨乳エルフ人妻
住人B鬼畜巨乳人妻
住人C桃色巨乳人妻
冒険者A桃色巨乳人妻
冒険者B初代女王派
冒険者C鬼畜巨乳人妻
兵士A氷の巨乳魔法使い人妻
兵士B銀髪巨乳ケモミミ人妻
兵士C氷の巨乳と巨乳エルフ

宮廷侍女:エルフの騎士
街娘:教会関係者と発展中?
女冒険者:獣人は戦力

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