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第14章 Sin fin
第423話 家族旅行5
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翌日の昼に昼食を取り帰国となったロザリー一行だ。
帰り際には手土産も用意されていた。
フロルとボノスが思いつく人物宛への土産を渡されて転移して戻った。
「ふぅ、どうだったボノス?」
「特に問題は無かったと思うぞ母上」
「次のお姉さまは明日の昼よ」
「解ってる。我が力の根源たる種族だ。抜かりはない」
翌日、二人目の妻を迎えるべく兵士たちは前回同様の配置だ。
そして何故か友好国の関係者が増えていた。
これはロザリーの影響のようだ。
異国の美しい女性を見たいと集まって来たとアポストルから聞いた。
そして、転移部屋の扉が開いた。
現れたのはメルヴィとアロンソにレサルだ。
本当はリーゼロッテとデイビットにオリビアも呼びたかったのだが、国内に親族が誰も居ないのは良しとせず、妻たちの訪問が終わった後に連れて来る事で了承を得ている。
今回は登城の際にメルヴィの人気が高かった。
それはズバリ容姿だ。
原住民と同じ黒髪黒目で親しみがあり、衣服の上からでも主張する胸部が男達を唸らせていた。
しかも、事前にロザリーから現地は思っていた以上に暑いと報告が合ったようで、結構な薄着なのだ。
「ようこそイスラへ」
「フロル、ボノス、遊びに来たわ」
「お待ちしてました、お姉さま」
「さぁ兄者、レサル。参ろうか」
「ボノス、街を案内してくれるか?」
「勿論だとも」
とは言え、自分達より長身の兵たちが作る壁越しでは、思った以上に街並みが見えないのだ。
「仕方ないよ、午後からゆっくり見物しよう」
「了解した兄者」
予定は全て前回と同じだ。
少年王ガルダと謁見し、自分と同じ容姿で魔剣王よりも魔法が上手だと聞かされていたアロンソが、気さくに語り掛けてくれた事に緊張がほぐれていた。
そして日も暮れて祝宴となった。
当事者には全てが目新しく新鮮に感じるが、持て成す方は前回と比較している様にエルヴィーノの目に映っていた。
原住民の眼差しが、どことなく無表情に感じたエルヴーノだ。
(まずいな・・・ロザリーと比べてるのかこいつら・・・)
「少し暑いわねぇ・・・」
宴もたけなわだが、その場の雰囲気を察してメルヴィが手を翳した。すると
パキパキバキッ
床から氷の塊が上へ上へと何かを形付けていった。そして・・・
「「「おおおおおっ!!」」」
完成された氷の彫像を見て会場が盛り上がった。
それは、あの黒龍を彷彿とさせる氷の彫像だったのだ。
「奥方様、これはもしかして・・・」
「ええ、涼しくなるでしょう。魔法で作ったの」
「「「おおおおおっ!!」」」
魔法。
それはイスラでは神の御業なのだ。
するとどうだろう。
先程まで余り関心の無かった者達がメルヴィの前に群がっている。
氷自体を知らない世代も居るが年配者が多く見れた。
それよりも何よりも魔法で作り出した事に驚き一斉に話しかけている。
「そんなに珍しいのかしら」
「はい、わが国ではこのような冷たい塊を知らない者もおりますので、大変珍しく皆も騒いでいるのです」
「じゃ幾つか作ろうかしら」
そう言って作り出すと、ペタペタと触りだす重臣たちだ。
目の前で氷が龍の形に形成されていく様子を瞬きせず見ている原住民たちがメルヴィに面白く見えたのだろう。
龍が完成すると、全員がメルヴィを凝視した。
それはもう一度見たいと顔に書いてある様だった。
気を良くしたメルヴィが沢山の氷像を作り、しまいには偉大な氷の魔法使いと言われ、龍の氷像を奪い合う喧嘩まで始まっていたのだ。
「面白いわねぇ、アロンソ」
「そうだね母さん、氷なんてすぐに解けるのにさぁ」
「アロンソもあのくらい出来るでしょ?」
「俺は良いよ、どうせなら石で作った方が良くない?」
そう言ってアロンソが何もない空間から小ぶりな石を出して手を翳すと、両手大の龍の形をした石像が出来た。
「これはガルダに上げるよ」
「本当ですか! 兄さま!!」
一部始終を見ていたガルダは嬉しかった。
前々回、つまりフロルが初めて黒龍に国を救ってもらった事は口伝として語り継がれてきたが、龍その物を知らない世代が国民の半分以上が現実で、ほとんどが作り話だと思っていたようだが、前回の降臨ですべての国民が認知されたのだが日が経つにつれ詳細な形が記憶から薄らいでいた。
そこに小ぶりながら石の彫像だ。
それを手本に大きな彫像も作れると、側で見ていたアポストルも喜んでいた。
「我が国の宝にします」
「そこまでの物じゃないよ」
「いえ、兄さまに頂いた大切な石像ですから」
楽しい宴の中、エルヴィーノは幼いレサルのお守りで手一杯だった。
その後は前回と同じ流れで過ごし、エルヴィーノは寝不足が続いていたが、無事に家族と帰国して仮眠をとる事にした。
「ボノス、今回はどうだったかしら?」
「前回同様に好評だと思うぞ母上。それにしても氷を自在に操るとは流石は我が種族」
「あら、貴方は私の種族よ」
「勿論だとも。両方の血を受け継いでいるからな。しかし今度メルヴィ殿に教えてもらわないと・・・やはりサルクロスに住めばよかったか・・・」
「今更駄目よ。それに貴方だけなら転移魔法もそのうち覚えられるでしょ?」
「そうだな。今は奥方たちを迎える事を優先としよう」
「そうよ、あと三人も居るからね。明日はシャイニング家の方たちよ」
「うむ、あの話だな」
☆
なんの話だ?
帰り際には手土産も用意されていた。
フロルとボノスが思いつく人物宛への土産を渡されて転移して戻った。
「ふぅ、どうだったボノス?」
「特に問題は無かったと思うぞ母上」
「次のお姉さまは明日の昼よ」
「解ってる。我が力の根源たる種族だ。抜かりはない」
翌日、二人目の妻を迎えるべく兵士たちは前回同様の配置だ。
そして何故か友好国の関係者が増えていた。
これはロザリーの影響のようだ。
異国の美しい女性を見たいと集まって来たとアポストルから聞いた。
そして、転移部屋の扉が開いた。
現れたのはメルヴィとアロンソにレサルだ。
本当はリーゼロッテとデイビットにオリビアも呼びたかったのだが、国内に親族が誰も居ないのは良しとせず、妻たちの訪問が終わった後に連れて来る事で了承を得ている。
今回は登城の際にメルヴィの人気が高かった。
それはズバリ容姿だ。
原住民と同じ黒髪黒目で親しみがあり、衣服の上からでも主張する胸部が男達を唸らせていた。
しかも、事前にロザリーから現地は思っていた以上に暑いと報告が合ったようで、結構な薄着なのだ。
「ようこそイスラへ」
「フロル、ボノス、遊びに来たわ」
「お待ちしてました、お姉さま」
「さぁ兄者、レサル。参ろうか」
「ボノス、街を案内してくれるか?」
「勿論だとも」
とは言え、自分達より長身の兵たちが作る壁越しでは、思った以上に街並みが見えないのだ。
「仕方ないよ、午後からゆっくり見物しよう」
「了解した兄者」
予定は全て前回と同じだ。
少年王ガルダと謁見し、自分と同じ容姿で魔剣王よりも魔法が上手だと聞かされていたアロンソが、気さくに語り掛けてくれた事に緊張がほぐれていた。
そして日も暮れて祝宴となった。
当事者には全てが目新しく新鮮に感じるが、持て成す方は前回と比較している様にエルヴィーノの目に映っていた。
原住民の眼差しが、どことなく無表情に感じたエルヴーノだ。
(まずいな・・・ロザリーと比べてるのかこいつら・・・)
「少し暑いわねぇ・・・」
宴もたけなわだが、その場の雰囲気を察してメルヴィが手を翳した。すると
パキパキバキッ
床から氷の塊が上へ上へと何かを形付けていった。そして・・・
「「「おおおおおっ!!」」」
完成された氷の彫像を見て会場が盛り上がった。
それは、あの黒龍を彷彿とさせる氷の彫像だったのだ。
「奥方様、これはもしかして・・・」
「ええ、涼しくなるでしょう。魔法で作ったの」
「「「おおおおおっ!!」」」
魔法。
それはイスラでは神の御業なのだ。
するとどうだろう。
先程まで余り関心の無かった者達がメルヴィの前に群がっている。
氷自体を知らない世代も居るが年配者が多く見れた。
それよりも何よりも魔法で作り出した事に驚き一斉に話しかけている。
「そんなに珍しいのかしら」
「はい、わが国ではこのような冷たい塊を知らない者もおりますので、大変珍しく皆も騒いでいるのです」
「じゃ幾つか作ろうかしら」
そう言って作り出すと、ペタペタと触りだす重臣たちだ。
目の前で氷が龍の形に形成されていく様子を瞬きせず見ている原住民たちがメルヴィに面白く見えたのだろう。
龍が完成すると、全員がメルヴィを凝視した。
それはもう一度見たいと顔に書いてある様だった。
気を良くしたメルヴィが沢山の氷像を作り、しまいには偉大な氷の魔法使いと言われ、龍の氷像を奪い合う喧嘩まで始まっていたのだ。
「面白いわねぇ、アロンソ」
「そうだね母さん、氷なんてすぐに解けるのにさぁ」
「アロンソもあのくらい出来るでしょ?」
「俺は良いよ、どうせなら石で作った方が良くない?」
そう言ってアロンソが何もない空間から小ぶりな石を出して手を翳すと、両手大の龍の形をした石像が出来た。
「これはガルダに上げるよ」
「本当ですか! 兄さま!!」
一部始終を見ていたガルダは嬉しかった。
前々回、つまりフロルが初めて黒龍に国を救ってもらった事は口伝として語り継がれてきたが、龍その物を知らない世代が国民の半分以上が現実で、ほとんどが作り話だと思っていたようだが、前回の降臨ですべての国民が認知されたのだが日が経つにつれ詳細な形が記憶から薄らいでいた。
そこに小ぶりながら石の彫像だ。
それを手本に大きな彫像も作れると、側で見ていたアポストルも喜んでいた。
「我が国の宝にします」
「そこまでの物じゃないよ」
「いえ、兄さまに頂いた大切な石像ですから」
楽しい宴の中、エルヴィーノは幼いレサルのお守りで手一杯だった。
その後は前回と同じ流れで過ごし、エルヴィーノは寝不足が続いていたが、無事に家族と帰国して仮眠をとる事にした。
「ボノス、今回はどうだったかしら?」
「前回同様に好評だと思うぞ母上。それにしても氷を自在に操るとは流石は我が種族」
「あら、貴方は私の種族よ」
「勿論だとも。両方の血を受け継いでいるからな。しかし今度メルヴィ殿に教えてもらわないと・・・やはりサルクロスに住めばよかったか・・・」
「今更駄目よ。それに貴方だけなら転移魔法もそのうち覚えられるでしょ?」
「そうだな。今は奥方たちを迎える事を優先としよう」
「そうよ、あと三人も居るからね。明日はシャイニング家の方たちよ」
「うむ、あの話だな」
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