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第13章 建国
第371話 準備中4
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更に土産を思いついた。
それは絵画だ。
一族に同族しかり、初めて訪れるものは口々にその景観を称える風景画を土産物にしようと思いついたエルヴィーノだ。
そんな訳で人種を問わず絵描きも募集した。
主にイグレシアとペンタガラマだけの募集だったが思った以上に人が集まったのだ。
とはいえ、選別している時間も無いのでガンソに丸投げし、現地で小ぶりの風景画を量産させることにした。
とにかくエルヴィーノは家族に感謝した。
例え義理だろうとも、持つべき者は親族だと思った。
それはプリマベラとアンドレアが、全面的な後方支援で建国に必要な準備を援助してくれたからだ。
もちろん一族でも準備しているが、二ヵ国の王家が監修してくれるのは非常に有難い。
大急ぎで準備を進めるサルクロスの城内と城下町エスタシォンに港町を視察していると、エマスコに着信があった。
手紙を見るとリカルドからの連絡だった。
内容を読んでいくと、エルヴィーノの眉間に皺が寄っていた。
その内容とは・・・
ノタルム国の城下町に新設した大聖堂に大勢のクエルノ族が押しかけているらしい。
信者が増えるのは申し分ないが、どうやら違うようなのだ。
押しかけてくる者たちの目的は一人の少女だった。
“戦乙女に会いたい”
“ファルソちゃんに合わせてくれ”
“聖騎士様にお目通りを!”
“聖騎士ファルソの加護を!”
“ファルソ、ファルソ”
“会わせろぉぉファルソに会いてぇぇ!”
一度、滅びた方が良いのではないかと錯覚してしまう内容の文が書かれており、ため息しか出てこないエルヴィーノだった。
しかも老若男女問わずらしいのだ。
更に、現地の司祭と聖女からの報告が王家に伝わっていて、国王を呼んで対応させるべくリカルドがエマスコしたらしい。
なぜロリではなくてリカルドなのか。
それは、王家はリカルドが親衛隊長兼ゲレミオの幹部だと知っており、”ファルソの実態”も把握しているが、直接ファルソには言わずエルヴィーノに考えて指示させようとするピンクの髪の持ち主が指示した行動だと直感したエルヴィーノだ。
どうしてそのような面倒なことをするのか。
今回の騒動において、教会側の落ち度は無く、対応しても利益も見込まれないからだ。
確かに”勝手に聖騎士に任命”して魔法を与え、他国の武闘会で入賞させたゲレミオの仲間だ。
(自分だって勝手にファルソと交渉したくせに・・・)
心で思っても妻の文句は口に出さないエルヴィーノだ。
(どこに誰の間諜が居るか分からないからな・・・口は災いの元だ)
“とりあえず、現地で対応してみる”
アルモニアに行くのも面倒になりリカルドにエマスコした。
そしてシオンに連絡する。
“会いたい”と送ると、”どちらにいらっしゃいますか? 即座に向かいます”と連絡があった。
城下町のエスタシォンの出来たばかりの紅茶店で待っていると、巨漢の厳ついクエルノ族が現れて片膝をついた。
「只今はせ参じました、陛下」
周りに居る者達を一切無視して忠義を示すシオンだ。
「まぁ座れよ、ちょっと面倒な事があってさ、相談したいんだ」
「はは、何なりとお申し付けください」
今回の問題を説明したエルヴィーノにシオンが答えた。
「それならば陛下、我が現地の大聖堂にて同族の要望を聞いてまいります」
「そうか、助かったよ」
「訪れた者たちの要望を聞けば、答えも出てくると言う物です」
「じゃ早速だが頼む」
「は、直ちに向かいます」
シオンはノタルム国の城下町オリゾンの大聖堂にやってきた。
大聖堂の中は神龍に参拝する信者たちが大勢いる中で、聖堂内の片隅で集団の座っている者たちを見つけて近寄って声をかけるシオン。
「お前たちはどうしてここで座っているのだ?」
「私たちはファルソ様にお会いしたくて教会の方にお願いしているけど、全然相手にしてくれないから座り込みの抗議をしているの」
若い女性のクエルノ族が答えてくれた。
「会ってどうするのだ、相手はイディオタだぞ」
「それは我が同朋が勝手に呼んでいるだけの事だ。彼女は違う」
今度は若い男のクエルノ族が答えた。
「しかし事実は事実として我らに会ってはくれないだろう」
「その通りだ。我らは事実をこの目で認めて”彼女に師事する事”に決めたのだ」
微妙にかみ合ってはいないが、何となく理解したシオンだ。
「師事するだとぁ!?お前たちがぁ!?」
「その通りだ!!」
そう言い放ち立ち上がったのは、ファルソを大人にしたような、大きな角と大きな翼を持つ豊満な女性だった。
「お前はサキュバス族だな」
「そうよ、ファルソは誰が見ても我が種族の系譜よ。従ってあの闘法は我らが一族に伝授するが相応しいわ」
「そんなことは無い、ファルソ様は聖騎士ならば平等に接してくれるはずだ」
「そうだ!そうだ!」
「お黙りっ!!我が種族こそ正当な一族だ!!」
座り込みをしていた集団が一斉に自分の正当性を喚いている。
「静まれぇぇぃ!!!」
大声で叫ぶと聖堂内に木霊して焦るシオン。
「んっんっっ! お前たちの要望はファルソに師事したい事で間違いないのだな?」
咳払いをして質問に答えたのはその場に居た20人ほどの全員だった。
そしてサキュバスが問いかけてきた。
「お前はどうしてそのようなことを聞くのだ?」
「お前たちが何故この場に留まるのか理由を確かめてからファルソに会って話をするつもりだ」
「「「なんだとぉぉぉぉぉぉ!!!」」」
「どうしてお前がファルソ様に会う事が出来るんだ!?」
「我も連れて行ってくれ」
「我らが一族の事をよろしく伝えてほしい」
質問攻めにあうシオンだった。
「お前たち、静かにしろと言ったのが聞こえなかったのか?」
「「「・・・」」」
「ではもう一度確認する。ファルソに師事したい事で間違いないのだな? 他には無いな?」
「「「・・・」」」
全員がうなづくも、半分以上は真剣な眼差しで約半分は目が泳いでいた。
そんな連中を見逃さないシオンだ。
その場で仕分けをして、目が泳いていた連中を纏めて小声で確認した。
「お前たちは師事したいのか?それとも違う目的が在るのか?いえば力にならない事もないぞ」
「・・・我は、この思いを捧げたい」
「何ぃ!それは我の後にしろ」
「我はファルソと結婚を前提として付き合いたい」
「馬鹿かお前は、それは我のセリフだ」
「お前たちこそ死ぬが良い。ファルソを幸せにするのはこの我なのだから」
集めた連中がくだらない罵りあいを始めたので、名前と連絡先を書かせて帰ってもらった。
そして目が真剣だった者も同様に名前と連絡先書かせて説明した。
「我はこれからアルモニア国に向かいファルソと会って今後の事を協議してくる。どれだけの日数が必要なのか検討もつかないので、一度帰っても構わないし、この場に留まってもよい。ただし、教会側に迷惑をかけないようにな」
「よろしく頼む!!」
「お願いします!」
同族に懇願されるが、無駄だと解っているシオンだった。
一旦教会の関係者に聞くと、大会の後徐々に増えていき一時は聖堂から溢れるほどの”ファルソ信者”がいたそうだが、今まで熱心に粘っていたのは20人ほどだったらしい。
大聖堂に集まってきた理由だが、やはり”聖騎士ファルソ”が原因で、聖騎士=教会とクエルノ族が勝手に思い込んだらしいのだった。
そしてシオンはメモを二つ渡した。
「こちらは邪な思いを持つ連中なので処分してください。こちらの方は真剣に剣術の師事をしたいと思われる連中なので、一応保管していただきたい」
「承知しました。ではこれからアルモニアへ?」
「ええ、陛下からの特命でして」
「そうですか、我らも助かります」
司祭と談笑しながら地下の転移室に向かう二人だった。
☆
ファルソ再び。
それは絵画だ。
一族に同族しかり、初めて訪れるものは口々にその景観を称える風景画を土産物にしようと思いついたエルヴィーノだ。
そんな訳で人種を問わず絵描きも募集した。
主にイグレシアとペンタガラマだけの募集だったが思った以上に人が集まったのだ。
とはいえ、選別している時間も無いのでガンソに丸投げし、現地で小ぶりの風景画を量産させることにした。
とにかくエルヴィーノは家族に感謝した。
例え義理だろうとも、持つべき者は親族だと思った。
それはプリマベラとアンドレアが、全面的な後方支援で建国に必要な準備を援助してくれたからだ。
もちろん一族でも準備しているが、二ヵ国の王家が監修してくれるのは非常に有難い。
大急ぎで準備を進めるサルクロスの城内と城下町エスタシォンに港町を視察していると、エマスコに着信があった。
手紙を見るとリカルドからの連絡だった。
内容を読んでいくと、エルヴィーノの眉間に皺が寄っていた。
その内容とは・・・
ノタルム国の城下町に新設した大聖堂に大勢のクエルノ族が押しかけているらしい。
信者が増えるのは申し分ないが、どうやら違うようなのだ。
押しかけてくる者たちの目的は一人の少女だった。
“戦乙女に会いたい”
“ファルソちゃんに合わせてくれ”
“聖騎士様にお目通りを!”
“聖騎士ファルソの加護を!”
“ファルソ、ファルソ”
“会わせろぉぉファルソに会いてぇぇ!”
一度、滅びた方が良いのではないかと錯覚してしまう内容の文が書かれており、ため息しか出てこないエルヴィーノだった。
しかも老若男女問わずらしいのだ。
更に、現地の司祭と聖女からの報告が王家に伝わっていて、国王を呼んで対応させるべくリカルドがエマスコしたらしい。
なぜロリではなくてリカルドなのか。
それは、王家はリカルドが親衛隊長兼ゲレミオの幹部だと知っており、”ファルソの実態”も把握しているが、直接ファルソには言わずエルヴィーノに考えて指示させようとするピンクの髪の持ち主が指示した行動だと直感したエルヴィーノだ。
どうしてそのような面倒なことをするのか。
今回の騒動において、教会側の落ち度は無く、対応しても利益も見込まれないからだ。
確かに”勝手に聖騎士に任命”して魔法を与え、他国の武闘会で入賞させたゲレミオの仲間だ。
(自分だって勝手にファルソと交渉したくせに・・・)
心で思っても妻の文句は口に出さないエルヴィーノだ。
(どこに誰の間諜が居るか分からないからな・・・口は災いの元だ)
“とりあえず、現地で対応してみる”
アルモニアに行くのも面倒になりリカルドにエマスコした。
そしてシオンに連絡する。
“会いたい”と送ると、”どちらにいらっしゃいますか? 即座に向かいます”と連絡があった。
城下町のエスタシォンの出来たばかりの紅茶店で待っていると、巨漢の厳ついクエルノ族が現れて片膝をついた。
「只今はせ参じました、陛下」
周りに居る者達を一切無視して忠義を示すシオンだ。
「まぁ座れよ、ちょっと面倒な事があってさ、相談したいんだ」
「はは、何なりとお申し付けください」
今回の問題を説明したエルヴィーノにシオンが答えた。
「それならば陛下、我が現地の大聖堂にて同族の要望を聞いてまいります」
「そうか、助かったよ」
「訪れた者たちの要望を聞けば、答えも出てくると言う物です」
「じゃ早速だが頼む」
「は、直ちに向かいます」
シオンはノタルム国の城下町オリゾンの大聖堂にやってきた。
大聖堂の中は神龍に参拝する信者たちが大勢いる中で、聖堂内の片隅で集団の座っている者たちを見つけて近寄って声をかけるシオン。
「お前たちはどうしてここで座っているのだ?」
「私たちはファルソ様にお会いしたくて教会の方にお願いしているけど、全然相手にしてくれないから座り込みの抗議をしているの」
若い女性のクエルノ族が答えてくれた。
「会ってどうするのだ、相手はイディオタだぞ」
「それは我が同朋が勝手に呼んでいるだけの事だ。彼女は違う」
今度は若い男のクエルノ族が答えた。
「しかし事実は事実として我らに会ってはくれないだろう」
「その通りだ。我らは事実をこの目で認めて”彼女に師事する事”に決めたのだ」
微妙にかみ合ってはいないが、何となく理解したシオンだ。
「師事するだとぁ!?お前たちがぁ!?」
「その通りだ!!」
そう言い放ち立ち上がったのは、ファルソを大人にしたような、大きな角と大きな翼を持つ豊満な女性だった。
「お前はサキュバス族だな」
「そうよ、ファルソは誰が見ても我が種族の系譜よ。従ってあの闘法は我らが一族に伝授するが相応しいわ」
「そんなことは無い、ファルソ様は聖騎士ならば平等に接してくれるはずだ」
「そうだ!そうだ!」
「お黙りっ!!我が種族こそ正当な一族だ!!」
座り込みをしていた集団が一斉に自分の正当性を喚いている。
「静まれぇぇぃ!!!」
大声で叫ぶと聖堂内に木霊して焦るシオン。
「んっんっっ! お前たちの要望はファルソに師事したい事で間違いないのだな?」
咳払いをして質問に答えたのはその場に居た20人ほどの全員だった。
そしてサキュバスが問いかけてきた。
「お前はどうしてそのようなことを聞くのだ?」
「お前たちが何故この場に留まるのか理由を確かめてからファルソに会って話をするつもりだ」
「「「なんだとぉぉぉぉぉぉ!!!」」」
「どうしてお前がファルソ様に会う事が出来るんだ!?」
「我も連れて行ってくれ」
「我らが一族の事をよろしく伝えてほしい」
質問攻めにあうシオンだった。
「お前たち、静かにしろと言ったのが聞こえなかったのか?」
「「「・・・」」」
「ではもう一度確認する。ファルソに師事したい事で間違いないのだな? 他には無いな?」
「「「・・・」」」
全員がうなづくも、半分以上は真剣な眼差しで約半分は目が泳いでいた。
そんな連中を見逃さないシオンだ。
その場で仕分けをして、目が泳いていた連中を纏めて小声で確認した。
「お前たちは師事したいのか?それとも違う目的が在るのか?いえば力にならない事もないぞ」
「・・・我は、この思いを捧げたい」
「何ぃ!それは我の後にしろ」
「我はファルソと結婚を前提として付き合いたい」
「馬鹿かお前は、それは我のセリフだ」
「お前たちこそ死ぬが良い。ファルソを幸せにするのはこの我なのだから」
集めた連中がくだらない罵りあいを始めたので、名前と連絡先を書かせて帰ってもらった。
そして目が真剣だった者も同様に名前と連絡先書かせて説明した。
「我はこれからアルモニア国に向かいファルソと会って今後の事を協議してくる。どれだけの日数が必要なのか検討もつかないので、一度帰っても構わないし、この場に留まってもよい。ただし、教会側に迷惑をかけないようにな」
「よろしく頼む!!」
「お願いします!」
同族に懇願されるが、無駄だと解っているシオンだった。
一旦教会の関係者に聞くと、大会の後徐々に増えていき一時は聖堂から溢れるほどの”ファルソ信者”がいたそうだが、今まで熱心に粘っていたのは20人ほどだったらしい。
大聖堂に集まってきた理由だが、やはり”聖騎士ファルソ”が原因で、聖騎士=教会とクエルノ族が勝手に思い込んだらしいのだった。
そしてシオンはメモを二つ渡した。
「こちらは邪な思いを持つ連中なので処分してください。こちらの方は真剣に剣術の師事をしたいと思われる連中なので、一応保管していただきたい」
「承知しました。ではこれからアルモニアへ?」
「ええ、陛下からの特命でして」
「そうですか、我らも助かります」
司祭と談笑しながら地下の転移室に向かう二人だった。
☆
ファルソ再び。
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